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棒灸(温灸)の方法

長年お灸をしています。気持ちが良いし、体が楽になるからです。

棒灸は、もぐさ(原料は、よもぎの葉の裏の繊毛)を棒状に固めたもの。(写真の中国製のものは、長さ21cm、直径1.5cm。高価ではないです。)

肌に直接当てることはなく、じわ〜と温まって、気持ちが良いです。
シールで貼るタイプの小さなお灸よりは、かなり強力ですが、火力は、自分で(ツボと棒灸の距離で)調節できます。

(これでなければダメということではないです。)

唯一の難点は、煙がかなり出ること。ベランダや換気扇の近くでします。
(どうしても煙が嫌だという方は、「無煙棒灸」というものもあります。
私は試したことがないのですが、同じ効果があるはずです。)

棒灸のみでも問題ないですが、カップ(フード)に入れると、肩や背中でも一人で安全に使えます。でも、今は、写真の安価なものはネット販売していないようです。(焼くと固まる粘土や板で自作する方もいるようです。)

火消し筒(ただの細い短い筒)は、ポンと入れるとすぐに火が消えて便利ですが、アルミホイルでしっかり包んで、酸素を断つことでも消えます。
百均で売っている陶器の歯ブラシ立ての裏にアルミホイルを敷いても代用できます。

百均で売っている陶器の歯ブラシ立て

< 棒灸の方法 >

① ツボから1〜2センチくらい(場所によりそれ以上)離して棒灸を持つ。
(距離は、温かくて気持ち良ければOK。ツボの場所や体調により変わる)

②「気持ちいい〜」から「熱っ!」に変わった瞬間に灸をいったん外し、 一呼吸置いて、また近づける。強い熱さを感じたらまた離す。
これを3回くらい繰り返して、そのツボは、終了。

①から②までの間が(体調により変わりますが) 結構、時間がかかります。うっとりするような心地良い時間です。
②になると、じきに終わります。

1つのツボにお灸をすえるのは、多くても1日3回程度。       (1日1回で十分と書かれたものもあります。)


< お灸をすえる時の注意点 >

①続けることが大事ですが、休みが必要。「3週間続けて1週間休む」か
「3日続けて1日休む」のサイクルが効果的と言われるそうです。

②食前食後1時間以内、空腹時、入浴後1時間以内は、避けてください。

③お灸に慣れない人が急に強い刺激を受けると灸あたり(だるくなったり、発熱したりする)を起こすことがあるそうです。その場合は、回復するまでお灸を休みます。できれば鍼灸師に相談してください。

④お灸をしてはいけないのは、飲酒後、発熱時、疲労がひどい時、高血圧の人、出血性の病気の人、感染症にかかっている人、妊婦(お腹へのお灸のみ禁忌)。

(注意点の出典:『ツボ療法百科』竹之内診佐夫 監修。ナツメ社)


< お灸の代わりになるもの >

熱めの湯を入れたペットボトル、ヘアドライヤー、何本か束ねた線香などでも同様にできるそうです。
ただ、じわじわ〜っと体に響く快感は、お灸にしかない気がします。
煙もアロマ・セラピーのような役割があり、私は、リラックスできます。


< ツ ボ >

私が、一番お灸をするツボは、足の三里(足三里)です。
万能のツボと言われます。
「全身の炎症を抑え、免疫力を高める効果があり、アフリカで結核治療に使われている」という例を先日、NHKの東洋医学番組で放送していました。
私は、持病の症状で頭に霧がかかったような時に足三里にお灸をすると霧が晴れて楽になる感じがあるので、脳の血流改善効果を感じています。

足三里の見つけ方がちょっと難しいです。こんな動画がありました。
他にもわかりやすい動画があれば教えてください。

https://www.youtube.com/watch?v=MRMTPHWDzjM&t=87s

すねの骨を下からスーッとなぞって、(骨の形が変わって)指が止まった所の数センチ脇という探し方もあります。

ツボは、押すとズーンと響く感じや痛みがありますから確認してください。


レビー小体型認知症とは何か〜患者と医師が語りつくしてわかったこと』(ちくま新書)の中でも認知症専門医の内門大丈先生からツボについて質問されましたが、自己流でやっても危険なので、あまり詳しくお話ししませんでした。
できれば、良い鍼灸師の先生に診ていただき、自分に合ったツボや刺激の仕方を教えていただいてからするのが、安全で効果が高いと思います。

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