見出し画像

講演など

 「自転車選手」としてのキャリアが一番目立ち、選手イコール競技能力だけを追求してきた愚直な人のイメージを持たれるが、自分の場合は少し違うのかもしれない。確かに、中学、高校、大学、プロと自転車競技人生を一直線に送ってきた素晴らしい選手は、それこそ競技と真正面に向き合い、指導者の導きによって、その競技を代表する選手になっていくのかもしれない。
しかし、自分の場合、競技を始めたのは二十歳、人と同じやり方では、選手として生きていけないし、そもそもスタートラインにも立てないと感じた。

 自分の環境でしかできないことはなんだろう?今でこそ自由な選手がそこそこ出てきたが、10年前はまだまだ単身で海外へ行く選手も少なく、チームとしての海外遠征が中心だった。そんな中、自分はフランスや台湾でホームステイしたり、アメリカの民宿で生活してたわけで、比較的現地の人間と近く、生活もその国のスタイルに合わせるのが普通だった。練習では毎日のように道路を使う、そう一般道だ。

 自転車は、人それぞれによって見え方が異なる、身近な交通手段であったり、スポーツするための機材かもしれない。
街には自転車と様々な向き合い方をするユーザーが、それぞれの都合で道路を使ってる。

 自分の知識が間違ってなければ、自転車はヨーロッパで生まれた。ヨーロッパは古くから「歩行者」「自動車」「馬車」「自転車」など様々な交通手段があり、それぞれが尊重されてきたような街づくりを感じる。


 アメリカは、自動車大国で、自分が住んでたロサンゼルスでも、移動は車だった。ただ近年、ランス・アームストロングの活躍以降、スポーツとしての自転車人気が高まり、運動の一つとしてサイクリングを取り入れる人が増えたようだ。元々、自動車大国だった道路に、自転車と言う「車輌」が加わり、問題が起きないはずはない、その解決方法の一つが、主要道を車専用にし、脇道を「BIKE ROUTE」としてある程度自転車向けに整備することだった。これにより、大型自動車と自転車の接点が限りなく減ったに違いない。

 近年、日本もスポーツサイクルの人気が高まり、日本の道路でもママチャリと呼ばれる一般車とは違った自転車を多く見るようになった。そこで、東京を中心として各地の都心部で問題となってるのが、今まで車輌と言いながらもなんとなく歩行者の延長線として扱ってきた自転車の扱い方だ。
おそらく、博識な方々が議論の末、今のスタイルの自転車道を提案したのだろう。車と歩行者、自転車にそれぞれの道が与えられ、まるでヨーロッパのようだ。しかし、街の形によってはアメリカのような考え方もアリなような気もする。そんな講演活動を行ってたりもします。

 2011年には福岡市水道局の道路整備懇談会の委員としてアクションプラン作成にも携わりました。

 また、自分が転戦した、UCIアジアツアーでは、東南アジアの様々な国と地域がサイクルスポーツを通じて、プロモーションをしてたりしました。
自分が体験したことを徐々にアウトプットしていけたらと思います。
それが、自分を海外のプロチームにまで所属させてくれた方々が期待してくれたことだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?