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ユベントス'90s

セリエAが世界最強リーグと呼ばれていた1990年代。ユーべとそれを取り巻くライバルたちについて振り返るシリーズ番外編。

Extra edition あの頃キミは…

はい、番外編です。なにやら月ユベマガジン的なやつ作るから一本なんか書けと。んじゃ、ってことで今回は1990年代の思い出の選手を個々に取り上げてみようかなと、まとまるのかなこれ?
尚、これを読む前に是非https://note.com/hightail/n/nbd833d672cd1
こちらをご一読いただけると、1990年代のクラブの歴史というか流れみたいなのがなんなく理解しやすくなるんじゃないかな?ならないかもしれない。ならないだろう。まあちょっとは覚悟しておけ…


ジャンルカ・ヴィアリ

まずはこの男に触れないわけにはいかないでしょう。90年代のユーベのキャプテンといえばヴィアリ!(個人の感想です)。
90-91の得点王としてサンプドリアにスクテッドをもたらし、92-93よりユベントスに加入。94-95のスクテッドとコパ・イタリア優勝や翌96年のCL優勝に多大な貢献を見せました。
なんと言っても、右にラヴァネッリ、左にデル・ピエロを従えて真ん中にドーーーンといるその存在感。今で言うならCR7みたいな存在感でした(個人の感想です)。
そのビッグ・イアー獲得を最後にチェルシーへ移籍。当時、イタリア人選手が海外移籍することなんて皆無だったのでかなりビックリしたものです。更にそのチェルシーではフリットの後を受けてプレイングマネージャーも勤めたもんだから二度ビックリ。
近年は膵臓ガンを患うも克服。今も元気な姿を見せてくれます。

ちょっとピョン吉さんに似てない…?


モレノ・トリチェッリ

家具職人として生計を立てながらセリエDでプレーしていた1992年、トラパットーニの白羽の矢が立ちユベントスへ移籍。アッズーリまで登りつめたまさに歩くイタリアン・ドリーム。
いやー、大好きでした!トリチェッリ!とにかく泥臭い!上記のような経歴なので決して上手さや華やかさなんかとは無縁な選手でしたが、fino alla fineを体現した選手でした。今のユーベに一人当時の選手を連れて来られるならトリチェッリを指名します。
そんな選手だったので、トラパットーニの後任のリッピの信頼も厚かったし、その後トラパットーニに呼ばれフィオレンティーナに活躍の場を移したのも納得ですね。
今は何をしてるんですかね?評論家?ユベントスレジェンズの一員として来日もしましたね。



アンジェロ・ペルッツィ

1991年から1999年まで、まさに90年代のユーベの守護神として君臨したゴールキーパー。
当時のイタリアはまさにGK王国。ゼンガ、ロッシ、パリュウカ、マルケジャーニ、トルドetc…。その中でユーベのゴールを10年守り続け、リッピに引き抜かれるようにインテルへ、その後はラツィオへ。間違いなく当時世界最高の一人でありました。
当時のGK像と言えばスラッとした長身が定番な中、ずんぐりとした塊のような背格好のペルッツィは一際目立っていたように思います。
ハイライトは95-96チャンピオンズリーグ決勝、アヤックス戦。ペルッツィの好守連発で0-0のまま突入したPK戦で、彼は2本のPKをストップし、ユーベの戴冠に貢献。あの夜、間違いなくアンジェロ・ペルッツィは世界最高のGKでした。


アンジェロ・ディリービオ

トリチェッリと同じく、トラパットーニに見出だされ1993年にユーベに加入、1999まで在籍。
『二等兵』のニックネームがそのすべてを表すように、テクニックは皆無ながらFine Alla Fineを体現する選手。今の選手たちに一番見せたい。
その献身性を武器にアッズーリまで登り詰め、EUROやワールドカップでもプレー。やはりイタリアン・ドリームの象徴。トリチェッリと同じくトラパットーニに請われる形でフィオレンティーナに移籍。降格も味わうが残留。フィオレンティーナでも魂になった歩く男気。
そりゃ、漢が惚れる漢だよね。
やはりレジェンズの一員として来日…って別人やんけ!



パウロ・ソウザ

93年のUEFAカップ、ベンフィカの司令塔としてユーベとも対戦。そこで見初められたのかは知りませんが、94年にユーベに加入。リッピ政権下、チームの臍として大活躍。いやー、カッコよかったですよね。スラッとした立ち姿からの華麗なパス。ピルロもよかったけどユーベのレジスタって言ったらやっぱりソウザですね。
チャンピオンズリーグ優勝にも貢献しましたが、フロントとの確執からわずか2年でドルトムントへ移籍。その後はリッピに呼ばれてインテルに行ったりもしましたね。その後は怪我もありあまり輝きを見せられませんでしたが、ユーベでの輝きは今も色褪せません。
引退後は監督として、今流行りの『戦術的ピリオダイゼーション』ってやつを体現する一人として活躍中ですね。今年の初めからはポーランド代表監督に就任。いつかユーベを率いる姿を観てみたいなあ…


ミケーレ・パドヴァーノ

ザ・スーパーサブ。
ヴィエリ、ラヴァネッリ、デルピエロという最強トリデンテの陰に隠れてはいましたが、出てくると何故か活躍するんですよねえ。何故かってことはないか…。
ただ悲しいかな、具体的に『あの試合のあのゴール』というところまでは覚えていないのが辛いところ…。
JuventusTVなんか観ると、結構出場してる試合あるので是非チェックしてみてください #丸投げしていくスタイル

ウラジミール・ユーゴヴィッチ

はいはい、この人に触れておかないと編集長が拗ねますね。
記憶のなかでは主に左サイドを主戦場にしていたように思うんですけど、中盤ならどこでもやりましたよね。そして地味に上手かった。まあ、前にいるのがジダンとデルピエロでしたからね。目立たないのも無理はないんですけど、現在ならもっと脚光を浴びてた選手なのかな?なんてたまに思ったりします。ちなみにCL決勝のアヤックス戦、最後にPK蹴ったのも彼でしたね。

パオロ・モンテーロ

はい、みんな大好き元祖退場王ですね。なんと言ってもセリエA歴代最多退場記録保持者という輝かしいタイトル。
荒いっていうか、強すぎたんだよ…強すぎたっていうか、対戦相手が脆すぎたんだよ…。
んなわけないです。荒かったです。汚かったです。
でも、アツい漢でしたよね。ユベンティーニはみんな大好きだけど、他サポはきっとみんなだいっきらいだろうな…


ジャンルカ・ペッソット

ジャンルカというファーストネームに若ハゲとヴィアリとの共通項を持つも、地味。地味なんだけど超絶必殺仕事人。ジダンを完封した男。
サイドバックがメインだったけど、地味にボランチもできたので今のチームにいたらダニーロみたいに地味に活躍しただろうな。プレースタイルもそういえばダニーロに地味に似ていた気がする。地味に…地味に…地味…

アントニオ・コンテ

ハゲ。以上。

いや、嘘。どうします?書きます?やめときます?一応レジェンド中のレジェンドですけど。
選手としては、これこそユベントスっていう選手でしたよね。そしてキャラ的に丸被りのディリービオとポジション争いを繰り広げてましたけど、正直、どっちが出ても一緒じゃん…?みたいな…いや!レジェンドですよ!


ファブリッツィオ・ラヴァネッリ

銀狼。THE男前。
カッコよかったなあ…。プレースタイルは泥っどろに泥臭いスタイルなんだけど、あのアップで映ったときの涼しい笑顔がまたカッコいいんですよね。ヴィアリ、デルピエロとのトリデンテの右っていうイメージが勿論強いんですけど、それよりも『ヴィアリの相棒』というイメージの方が個人的には強いですね。今でいうとモラタみたいな感じなのかなぁ…?

ディディエ・クロード・デシャン

THEキャプテン!っていうイメージが強いデシャンですけど、それはあくまでフランス代表でのお話。ユーベではあくまで一人のプレーヤーでしたよね。だってキャプテンはあの増毛だったから…
今でいうとカンテとかカゼミーロとかあんな感じのアンカーでしたかね。ここは俺に任せてお前らは行け!みたいな。後ろにデシャンがいつもいてくれるっていう安心感、半端なかったですね。そして火中の栗を拾うような形でユーベの監督引き受けてくれたのも、一生忘れません。なんかのタイミングが合えば、もう一回ユーベを率いるデシャン、観てみたいですね。

アレッサンドロ・デルピエロ

アレックスにとっての1990年代は、まさに登り坂だった。『彗星のように現れ』というよりは、偉大な先輩たちに囲まれ、徐々にその才能の片鱗を、時には圧倒的なパフォーマンスを披露してユベントスのバンディエラへの道を登っていった。

象徴的であり、彼にとって僥倖だったのはいつも前を走るロビーの存在があったこと。ユベントスの10番にしても、奪ったというよりは『継承』したと個人的には感じているし、あのフランスワールドカップまでは常にロビーの存在がアレックスを未知のレベルへ引き上げていたように思う。

そのロビーがリタイアすると、彼の前にはロナウドやトッティといったライバルが常に現れた。

トッティとのライバル関係は、アッズーリの10番だけでなく、イタリア最高の選手の座と最後のファンタジスタの地位を争うことでお互いを高みへと連れていってくれた。

そしてロナウド及びインテルと覇権を争っていた頃は、バロンドールへも最も近づいていた時期だと思う。そのくらい、アレックスは充実していた。

あの怪我がなければ、アレックスのキャリアとユベントスの歴史はどう変わっていただろう?
今でも妄想する。
1998年11月8日、アレックスのキャリアの中で、最も世界最高の選手に近づいていた日じゃないかと思う。

そのあとのストーリーは、復活と再生の章。いつか、書いてみよう。




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