見出し画像

地域懇談会から公開講座へ

「おせっかいワーカーになろう⑪」

 新しく訪問員になって頂いた方々は資格や経験、住んでいる地域も様々でした。せっかく長い講座を受けてもらったので、引き続き学びを深めたいのと、それぞれがもっている知識や経験を共有したいと考えて、地域懇談会《よかよかの森》を始めることにしました。訪問員だけでなく講座を受けた方々にも呼び掛けて、またそれらの方々が近所の知人や友人も連れて参加してくれました。

 基本的なテーマとしては、現在福岡の子育ての事情を把握して、何が必要かを考えていきたいと思いました。色々な経験談や地域情報が聞けるのではと思っていましたが、予想以上に豊富な経験とバラエティに富んだお話が出て、毎回有意義なディスカッションになりました。特に訪問の実践を重ねながらの情報交換は、知識を学ぶというよりもスポーツ選手がプロからアドバイスをもらえるような、即実践力アップにつながるなものでした。

 小児科の看護師さんからは流行性疾病の情報、幼稚園の先生からは最近の園児の生活習慣や発達、そして3人の幼児の男の子のお母さんである牧山さんからは、若いお母さんたちの金銭感覚や行動基準を知る手掛かりになる貴重なお話が聞けました。牧山さんには懇談会の代表になってもらいました。情報の一つ一つが、家庭訪問するときの、お母さんへの声かけや状況判断にとても役立ちました。

 懇談会を続けているうちに、この仲間のつながりを広げ、活動をもっと地域の人に知ってもらいたいと考え、社会連帯機構の補助金を活用して、公開講座『子育てで福岡をつなぐ』を実施することにしました。

 大阪から「子どもが主人公になる居場所づくり」や「人と人がつながる町づくり」を目的に「地域子育て支援拠点事業」「子どもてらこや」に取り組んでいるNPO法人ハートフレンドの徳谷章子さんをお呼びして講演してもらい、パネルディスカッションの後、①地域子育てメンターをつくる②福岡にぽっけをつくる③支えあって子育てする仕組みを考える④人がつながるコミュニケーションスキルをアップする、の四分科会に分かれて議論しました。その中から改めて見えてきたものは、地域で子育てを支えていくために基本的に必要なものは「居場所」「人」「システム」の3つで、それらをどう具体化するかを議論していくことにしました。

        【労協労協新聞2017 「おせっかいワーカーになろう⑪」】

応援よろしくお願い致します。