街の中で溺れる

これからも正解がわかるまで僕は間違い続ける。

間違い続けるその時間は本当に辛い。
世界から取り残されたような
暗闇の中で人の背中だけが見える。
みんなが簡単にクリアしていく問題に
自分だけがずっとそこでつまずいている。

間違い続けた先に正解があるのかも
実際にはわからない。
けれども、間違わないことには
確認しようがない。
間違いを重ねただけでは
先にも進んでいない。
壊れた時計のようにずっと止まっている。
何時何分何秒を指しているのだろう。
誰かの正常に動くその時計の時刻と
壊れた僕の時計の時刻が
重なる時はいつか来るのだろうか。
わからない。
僕は「いつか」を「永遠」と
定義しているから、
その時は来ないのかもしれない。
わからない。

「ありがとうございます」でも
「すみません」でも
どちらを言っても自然な会話や挨拶の中で
今日も僕は、すみません、と言う。

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