VIVA MATE マジでおもろい盤だぞコレ

1stEPについて話させてくれ。

MonsterZ MATEの1st EP『VIVA MATE』を5thワンマンの物販で購入して早速聞いているわけだけど、こだわりがえげつなくてめっちゃ笑ってる
(なお面倒なので、作詞曲MIX他の名義が本来は中の人表記でも、本稿ではガワのコーサカ・アンジョーの名義で統一する)

まず第一にパッケージングがすごい。

1曲目が後輩もしくは弟と公言している浮遊信号のesora uma作詞曲+数々の曲を共作しているSoma Genda編曲+コーラスに数多くの盟友が参加している『StarZ』
2曲目はMZMの数々の代表曲を作った山下智輝が作詞作編曲+コーサカのライフワークであるTRPGをどこか想起させる『炸裂ダイス』
3曲目は作詞作編曲全てアンジョー+チャンネル内でのコント番組発の楽曲『セレナーデ』
4曲目はMZMの中での屈指の人気を誇るクラブチューン『-Hanakin-』の兄弟曲(だと勝手に思ってる)『Bikidan』
5曲目は盟友エハラミオリによる、どう見ても二人のことを歌っている『One Room Sky』
そしてラストは準レギュラーとも呼ばれる友人たちと作ったお祭り曲の『メイトなやつら』
ちなみにMIXは全てアンジョーでマスタリングはYACAと、マジで楽曲製作者を身内で固めている。
徹頭徹尾「仲のいいヤツらと作りました!!」「つーわけでこれが俺らの名刺です!!」と言わんばかりの6曲でパッケージしているわけで。

そのうえで物理CDのアートワークがすごいのよ。
メインビジュアルは黄色い某軽自動車の前に立つ二人。夜の街で「あ、こっちだよ」「おっせーよ早く来いよ」という言葉が聞こえてきそう。
そしてブックレットの裏表紙にはレシートを模したクレジット……だけではない。もう1枚、どこかのお店のレシートが映っている。チョコにグミ、ピザ、飴、水。
日付は2023年5月20日 22:55
そう、CDの発売日にして5thワンマンの前日である。
そしてCD本体の下にももう1枚のレシートが隠されている。どこかのドラッグストア、水を4つ、2023年5月20日 22:43
これはなんのレシートなのか?
これのなぞは、帯裏に隠されていた。

帯裏がまさかの「レンタカーのレシート」になっていたのだ。

英語形式のレシートの読み方はさっぱりなので推測でしかないのだけど、
「TOKYO BAY RENTAL STUDIO」という店で「2023年5月20日 19:06 ~ 2023年5月21日 11:55」まで「4人乗りの軽自動車」を借りていたという内容のようだ。

つまりなにが言いたいのかというと、CDのデザインに、「MZMの二人がライブ前夜に誰かと深夜ドライブで遊びに行ったんだよ」という物語がある、というわけだ。

アートワークから中身まで、マジで「VIVA MATE」=「仲間サイコー!」なのである。

悪いことは言わないから。気になってる人は物理CD買っといて損はない、マジで。

と、パッケージングのすごさで1000文字使っちゃったわけなんだけど。

個人的に面白いと思ったCDの「聞かせ方」。

楽曲の作りで面白いなと思ったのが、メジャーレーベルを離れたインディーズ盤1作目で、MIXを全てアンジョーが担当したことだ。
MIXというのはつまり「楽曲をどのように聞かせたいか」という作業だ。
もちろん今までも、レーベルやエンジニアサイドに希望要望を出していたとは思うが、その部分をアンジョーが担うことによって、より強くストレートに、MZMとして聞かせたい音楽の色が出るようになったと思う。

そのうえで今回特徴的だなと思ったのが「すべての曲でフェードアウトが短く、曲から曲への展開が早い」というものだ。
比較のため、3rdアルバムWalkerZと1stEP VIVAMATEから作編曲が同一人物の曲を抜き出してみよう。

以下の図は、同じ山下智輝作編曲のラジ―と炸裂ダイスのイントロだ。
ラジーはトラック開始から0.5秒、炸裂ダイスは0.25秒とその差0.25以下である。

ラジーと炸裂ダイスのイントロ比較

が、アウトロを見ると一目瞭然。ラジーは3秒ほどかけてゆっくりとフェードアウトしていき1秒ほどかけて無音となる。それに対して、炸裂ダイスはほぼフェードアウトがなくトラックアウトまでも1秒ほどしかない。

ラジーと炸裂ダイスのアウトロ比較

こちらはHylen作編曲の-Hanakin-とBikidanの比較だ。イントロはHanakinが0.25秒、Bikidanが0.5秒とラジー・炸裂ダイスと同じような状況である。

-Hanakin-とBikidanのイントロ比較

そのうえでのアウトロだが、Hanakinが2.5秒かけてフェードアウトし1.5秒無音が続くのに対して、Bikidanはフェードアウトが0.5秒もなく無音が1.5秒でトラックアウトする。

-Hanakin-とBikidanのアウトロ比較

各楽曲間の展開が、WalkerZを含む以前のCDと比べて、だいたい2秒前後短い。体感としては一呼吸分くらいだろうか。
結果、VIVA MATEはコロコロと楽曲が変わる印象が残るのである。

アンジョーがどういった意図でこういった作りにしたかはわからないが、私自身は「楽しい」「ものすごくテンポがいい」「あーこれはMZMの間合いだ(笑)」的な印象を受けた。もう矢継ぎ早。いつものトークのノリ。VIVA MATE!(こればっか言ってんな)

※追記 2023/05/23

曲間についてはYACAさんの仕掛けだったと引用RTでコメントをいただきました!さすがのお仕事
MIXとマスタリングのお仕事の違いなど、知らない部分や興味深い部分があるので、(割とツイートではよく主張しているのですが)アンジョーさん&YACAさんのお話をじっくり聞いてみたいです。

もちろん楽曲自体もめっちゃいい。

いやもうこれはMZMのオタクみんなそう思ってるし、語彙力ないから「良い」しか言えないんだけど(笑)
炸裂ダイスはアニメのOPになってほしいくらいカッコいい。めっちゃライブ映えしてたし。このメラメラした感じのMZMめっちゃ好き。
Bikidanは、Vtuber系のアニクラは行ったことがないんだけど、かかってたらマジでカッコいいだろうなぁ。コーサカの低さと高さを駆使した治安が悪くてノリが良くて解像度が高いラップがサイコーにクール。
あと私はアンジョーが歌う女の子が好きなんだけど、セレナーデの「作詞作編曲ボーカルMIX全部俺」による世界観の強さがめっちゃ好き(笑)ちょっと歪んだシンセの音がいい。
あと後輩から見たMZMであるStarZと、同輩から見たOne Room Sky、そして二人が仲良しと作ったメイトな奴らが同じ盤に入ってるのは熱いなって思う。

とりとめがなくなったからとりあえず締める。

つまり何が言いたいかと言うと、アートワークから音作りから収録曲から、全部丸ごとまとめて一つのパッケージングとしてサイコーだから、悪いこと言わないからCDで買っておけ!!(大事なことだから2回言った)という話。

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