【働き方を変える】会社に絶望していたサラリーマンの私がほんの少しのキッカケで圧倒的に人生を変えた話
緊急事態宣言を受けて、急激に在宅ワークが主流になってきた。
これまでと大きく働き方を変える必要が出てきているが、これがなかなか日本人の気質と合わないことが軋轢を生じさせているだろう。
日本人はもともと「まごころ」や「おもてなし」が得意だと思う。これは、去年欧州へ出張に行ったときも如実に感じたことだ。
一方で、「まごころ」だとか「おもてなし」というのは「余剰」の文化だ。
本来無くてもいいものを「あえて」差し出すからこそ付加価値が生じている。
個人的には、余剰あってこその文化や豊かさと思うが、これは無駄を省くという在宅ワークの志向とはマッチしない。
だからこそ、今回のように強制的な外力なくしては在宅ワークひいては「省略できるならする」という潮流は生まれてこなかった。
しかも、人間はどちらかといえば変化を嫌う。
個人的には日本人は特にこの傾向が強いのではないかなと感じる。
どちらが良い・悪いというつもりはない。
世の中のほとんどの事象はトレードオフで成り立っているし、在宅ワークがことさら優れたやり方と称賛するつもりもない。
ただ、今は変革が世間的に求められているのは確かだ。
少し前に似たようなエントリを投稿したが、改めて考えたことを書き綴っていこうと思う。
無駄が減って、残業が減って、じゃあ何をする?
無駄な面着、無駄な紙資料、無駄な押印……
せっかく無くしても浮いた時間を無駄に過ごしていたらもったいない。
そもそも残業代をあてにして生活を送っていたりすると在宅勤務で残業禁止だとかになるとわりと困る事態となる。
けっして「財政的には無駄でなかった」残業がなくなったら?
残業代どころか業績悪化のあおりを受けてベース給与が下がる可能性すらままあるだろう。
リスク分散もかねてこの浮いた時間を勉強や副業にあてることを切にオススメしたい。
見通しのつかないサラリーマンだった自分
新卒としてそこそこ大きな企業に入った私は、現在に至るまでの4年間、実に多くの「無駄」に直面してきた。
長時間の残業・飲み会・接待・膨大な社内会議・承認フロー・過剰な立会・社内だけの資料に対する過剰な修正・同調圧力……
それこそ挙げていけば枚挙に暇がない。
今でこそ、これらの多くが「無駄」とされるようになってきたが、私の入った企業ではむしろ長らく「美徳」とすらされてきたものばかりだ。
「理不尽や苦労に耐え、それで『成長』して立派な人材になる」
美談とも言えない美談である。
こんな格言に見せかけた言葉がまことしやかに語られてはいるものの、このままこの仕事を続けたとして「成長」なんてとてもじゃないが得られはしまい。
どんなに好意的に見ても「理不尽に慣れる」くらいの変化しか生まないだろうと感じていた。
健康も家族も時間も無駄にして、精神をすり減らしてようやく得られるものが、だ。
年功序列で将来安泰だった時代ならまだしも、いつ使い捨てになるかわからないこの情勢で、その会社でしか通用しない「成長」のために人生をささげる価値はない。
ましてや、そこにコミットするモチベーションなど湧きようもない。
無駄が無駄を呼ぶ無為な環境に晒されていると際限なく「無駄」に慣れていく。「無駄」を根拠にした謂れのない評価を妥当だと錯覚し、自己肯定感もどんどん下がっていく。本当に何もいいことがない。
「このままじゃいけない」
そんな漠然とした不安だけがどんどんと募っていく4年間だった。
どんなスキルも評価されなければ意味がない
「無駄ばかりの仕事の中とはいえ、せめて自分の業務範囲だけでも無駄をなくしてやろう」
そんな気概が多少なりともあった私は、新卒の時からExcel VBAの勉強だけはコツコツやっていた。
もともと大学の研究で数値計算をやっていたのもあって、VBAの導入自体はすんなりだったのだ。
スキルアップを図るうちに2年もすると、実務で必要な大抵の動作は実装できるようになった。
幸か不幸か、会社にはこれまで誰も改善を図ってきておらず、作るのに数時間かかるような資料が転がりまくっていた。
それらを「ものの数秒で完成させる」ということが可能なレベルだ。
実際、若手社員の間では、「やつはガチのExcelマスターだ」「神ファイルのおかげでめちゃくちゃ助かってます」と言われるくらいにはなった。
しかし、それも若手の間だけ。
会社においては管理者に評価されなくては意味がない。
一方、管理者層というのは基本マネジメントが仕事。
資料作成はしないし、年配でITにも疎いのが常なので、私のExcelを含めたOA技能がついぞ評価されることはなかった。
なんの気なしに始めた副業が光明に
評価はされてこなかったものの、数時間レベルの資料を数秒レベルにするとなると実際の削減効果はすさまじい。
1週間に1度しか作らない資料だったとしても3時間が数秒で終わるなら年間144時間の削減になる。これは約1か月分の労働時間削減効果に値する。
定期的なトレンド管理資料だったりする場合、この効果が何年も続くわけである。
それを考えたとき、このスキルを今いる会社だけに、しかも無償で提供しているのは単純にもったいないと感じた。
そして、もっと世の中に必要とされる場所へ売り出したいと考えるようになった。
ランサーズとの出会いと認定ランサーになるまで
個人が簡単にスキルを売るのを斡旋するサービスとか「誰かは作ってるだろ」と思って調べたら、秒でクラウドソーシングサイトのランサーズに辿りついた。
それで登録は昨年の12月くらいにしていたのだけど、適当にVBAの案件に応募しても箸にも棒にも引っかからない。
「やっぱり世間に通用するレベルじゃないのか」と思ってしばらくあきらめてまた数か月が過ぎた。
ここで終わったら単に夢見がちなサラリーマンが撃沈したで終わりなのだが、ひょんな気付きが私の人生を大きく変えることになる。
ーーーーーー
ランサーズに登録してしばらくしたある日、私は急にSNSのアイコンに使うイラストが欲しくなりクラウドソーシングでたまたま発注をした。
そのとき、自分で発注先を探して気付いた。
「あ、これプロフィールがちゃんとしてない人に仕事なんて頼む気にならないわ」
そう、私は決してスキルが不足していたのではない。
売り込みを知らなかったのだ。
そこからはあっという間だった。
このツイートに書いてある通りなのだが、成功例が多くあるのだからそこに学ぶのが一番手っ取り早い。
とにかくプロフィールをちゃんと埋めた。
売れている人のプロフィールを丸パクる勢いで取り入れていき、バチバチのプロフィールに仕上げた。
するとどうだろう、ものの1週間くらいで直接依頼が入った。
いったん直接依頼で実績を積んだ後は早い。
その実績がさらなる依頼を生むからだ。
トントン拍子で2か月ほど経ち、幸運なことに私の報酬額はあっという間に月額30万ほどになった。
こうなると今まで損なわれていた自己肯定感がメキメキと湧き上がってくる。
「あ、自分のスキルってちゃんと価値あるものだったんだ」
「好きなものを追求してお金をもらってもいいんだ」
こういう思いが本業のサラリーマン業務すらも前向きにさせてくれる。
この成功体験がなく、在宅勤務&残業ゼロで収入が減る今の環境に直面していたら人生の先行きが不安すぎて本当に鬱になるところだった。
最後に
コツコツVBAをやっていたというのはもちろんあるにしても、実質は「プロフィールをちゃんと埋める」というほんの少しの努力をするだけで大きく人生が変わるという体験は何物にも代えがたい。
ありのままの自分をちゃんと売り出したら通用したというのは、ある意味でこれまで生きてきた人生全体を肯定されたのと同じことだ。
勢いがついて事業届まで出したらちゃんと受理された。
このツイートはランサーズの公式アカウントにもリツイートしてもらえた。
こういう場を提供してくれたランサーズ、そして発注してくれたクライアントの方々には本当に頭が上がらない。
また、ここまで長文をお読みいただいた方々にも感謝の言葉を伝えたい。
そして最後に、ほんの少しの行動が人生を変えるので、働き方に限らずどんどん人生を変える人が増えていってほしいということで本稿の結びとしよう。
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