貞包英之

社会学・消費社会論・歴史社会学。単著に『地方都市を考える 「消費社会」の先端から』『消…

貞包英之

社会学・消費社会論・歴史社会学。単著に『地方都市を考える 「消費社会」の先端から』『消費は誘惑する 遊廓・白米・変化朝顔~一八、一九世紀日本の消費の歴史社会学~』『サブカルチャーを消費する:20世紀日本における漫画・アニメの歴史社会学』など。

記事一覧

『消費社会を問いなおす』韓国版への序文

以下、南旭相氏に翻訳していただいた『消費社会を問いなおす』の韓国版(『현대 일본의 소비 사회』(現代日本の消費社会))に書かせていただいた序文です。(韓国版はお…

貞包英之
7か月前
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貞包ゼミ紹介(立教大学社会学部現代文化学科)  

貞包ゼミのご案内ゼミの主題「消費社会を考える」 現代社会は、消費を中心に動く消費社会としてつくられています。わたしたちの身近な活動、たとえば生き、食べ、どこかに…

貞包英之
8か月前
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『消費社会を問いなおす』の別の序文(新海誠作品と消費社会)

 以下、『消費社会を問いなおす』)の序文の別バージョンです。新海誠の作品では、消費社会についてよく考えられていると思い、それを出発点として書きました。が、かえっ…

貞包英之
1年前
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ダニエル・ミラー『消費は何を変えるのか: 環境主義と政治主義を越えて』のおすすめ

  ダニエル・ミラー『消費は何を変えるのか: 環境主義と政治主義を越えて』   ダニエル・ミラー『消費は何を変えるのか: 環境主義と政治主義を越えて』を翻訳いたしま…

貞包英之
1年前
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『サブカルチャーを消費する』に書いたこと

はじめに 2021年に『サブカルチャーを消費する:20世紀日本における漫画・アニメの歴史社会学』という本を書きました。人の評価はわかりませんが、個人的には、少なくとも…

貞包英之
2年前
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『消費社会を問いなおす』韓国版への序文

『消費社会を問いなおす』韓国版への序文

以下、南旭相氏に翻訳していただいた『消費社会を問いなおす』の韓国版(『현대 일본의 소비 사회』(現代日本の消費社会))に書かせていただいた序文です。(韓国版はおそらくもっとこなれた文章になっているはずです。)

韓国版への序文この本に書いたこと

この本は、わたしたちの社会の可能性と限界を、もう一度問い直すために書かれました。わたしたちは日々、消費を積み重ねながら生きています。消費がそうしてわ

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貞包ゼミ紹介(立教大学社会学部現代文化学科)  

貞包ゼミ紹介(立教大学社会学部現代文化学科)  


貞包ゼミのご案内ゼミの主題「消費社会を考える」
現代社会は、消費を中心に動く消費社会としてつくられています。わたしたちの身近な活動、たとえば生き、食べ、どこかに暮らし、旅行し、学び、働き、誰かを愛すことも、お金で何かを買うことと切り離せないのです。
このゼミでは、こうした消費を視点としながら、多様な社会の活動について考えていきます。
(消費社会を考えることの意義についてより詳しく知りたい方は、部

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『消費社会を問いなおす』の別の序文(新海誠作品と消費社会)

『消費社会を問いなおす』の別の序文(新海誠作品と消費社会)

 以下、『消費社会を問いなおす』)の序文の別バージョンです。新海誠の作品では、消費社会についてよく考えられていると思い、それを出発点として書きました。が、かえってわかりにくい、また時事的にすぐ通用しなくなる(実際、『すずめの戸締まり』との関係を今では書き足す必要があると思います)との話もあり、より一般的な現行バージョンに書き換えています。『すずめの戸締まり』の話を書き加えれば、ひとつの原稿になると

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ダニエル・ミラー『消費は何を変えるのか: 環境主義と政治主義を越えて』のおすすめ

ダニエル・ミラー『消費は何を変えるのか: 環境主義と政治主義を越えて』のおすすめ

 

ダニエル・ミラー『消費は何を変えるのか: 環境主義と政治主義を越えて』

 
ダニエル・ミラー『消費は何を変えるのか: 環境主義と政治主義を越えて』を翻訳いたしました。訳のつたなさはおいておくとして、本書は初学者にも、専門家にもいい本だと考えておりますので、その宣伝です。

 本書の第一のポイントは、消費の社会学的理論についてこれまでにない入門書になっていることだと思います。消費の社会学はボ

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『サブカルチャーを消費する』に書いたこと

『サブカルチャーを消費する』に書いたこと

はじめに 2021年に『サブカルチャーを消費する:20世紀日本における漫画・アニメの歴史社会学』という本を書きました。人の評価はわかりませんが、個人的には、少なくとも挑戦的な本だと思っております。

 おそらく誰も書いてくれそうにありませんので、少々不格好ですが、著者としてはここは頑張ったということをまとめておきたいと思います。
 
 本書では多くのミッキーマウス映画や、戦記漫画や戦争にかんするア

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