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魔法のザクロ | ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集

今回はまたまた『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』から
『魔法のザクロ』というお話をさせて頂きたいと思います。

度々タルムード金言集のお話を動画で出していますので、毎度この話をしていますが、何でこのユダヤ人の成功哲学というものに価値があるのかというと、ユダヤ人の成功者は昔から数多くいて、ノーベル賞受賞者の20%がユダヤ人であったり、長者番付でも上位陣に常にいてたりなど、簡単に言うと成功者が多いんですね。

有名な方にはフェイスブックのマーク・ザッカーバーグさんなんかがいらしゃいます。

というわけで、早速『魔法のザクロ』のお話に移りたいと思います。

あるところに仲良しの三人兄弟が住んでいた。

兄弟がそれぞれ成人に達したので、10年間各地で修行をすることにした。一人は東に、一人は西に、一人は南に旅 立った。
兄弟たちは旅立ちの前に誓い合った。

また10年後にこの家で会おう、そして、それぞれの10年間に自分が見つけたもっとも不思議なものを持ってくることにしよう。
一番上の兄は東に行き、ある旅人から世界の隅々まで見える不思議なガラスのコップを買った。

このコップから世の中を見渡すと本当に世界の隅々まで見えるのである。
長兄は、他の兄弟がどんなものを持ってくるかわからないが、これこそが 世界で最も不思議なものに違いないと心の中で確信した。

二番目の兄は西に行った。そしてある町で絨毯売りに会った。
絨毯売りにその絨毯はいくらかと聞くと、不思議なことに指差した絨毯がモソモソと勝手に動き出した。
二番目の兄は大変驚いて、絨毯売りに尋ねた。
「何だ、この絨毯の下にネズミでもいるのではないか」
すると絨毯売りは鼻を膨らませてこう切り返した。
「とんでもない、この絨毯は生き物です。空高く飛んで行くことができるのです。
これに乗ればどこでも鳥より速く飛んで行くことができます。
今お買いにならない とすぐ売れてしまいますよ」
そこで二番目の兄は、この空飛ぶ絨毯こそ世界で最も不思議なものだと思い、大金をはたいてその絨毯を買った。
間違いなくこれで他の兄弟たちよりも抜きん出たに違いないと確信した。

一番下の弟は南に行った。
どんどん南に行くと、不思議な森に出くわした。
その 森の中をずんずん入って行くと、一本の不思議なザクロの木が立っていた。
何が不思議かというと、そのザクロの木には花はいっぱい付いているのに、実は一つしか生っていない。
しかもその実は真っ赤に熟れているのに、たった一つだけなのだ。
不思議に思ってそのザクロの実を取ろうと手を差し出すと、てのひらにポタッと落ちてきた。

するとまた不思議なことが起こった。
咲いていた花の一つが急に真っ赤な熟れたザクロの実に変わったのである。
「うん、これこそ世界で最も不思議なものだ。この木を持って帰ろう」
そう思ったとたんに、なんとザクロの木はパッと消えてなくなってしまった。
はっとして手の中を見ると、ザクロの実は消えずに残っている。
一番下の弟は、このザクロの実こそ不思議なものだと確信し、10年後に再会を誓った家に戻ってきた。
三人の兄弟は、それぞれ持って帰ったものを互いに見せ合った。

世界の隅々まで見渡せるガラスのコップで見ると、なんとある国のお姫様が重病でベッドに寝ている姿が映った。
傍で王様が嘆いている。「誰か治してくれる者は いないか、早く治してくれる者はいないか。どんな医者を頼んでもこの娘は回復しない。早くしないと死んでしまいそうだ」と嘆いている。

これを聞いた三兄弟は、急いで行こうと、魔法の絨毯に乗ってお姫様の元に飛んで行った。

そして一番下の弟が、これを食べればお姫様の病気がきっと良くなるに違いないと、ザクロの実を半分に割りお姫様に差し出した。

一口、二口、お姫様が 食べると、顔に精気が戻り、それまで歩くこともできなかったお姫様が力強く立ち上がることができた。

王様は感激し、三人兄弟にこう申し渡した。
「お前たち三人のおかげで姫が重病から回復した。三人の兄弟の誰でも、姫と結婚してよい。三人で話し合って誰が結婚するか決めなさい」

すると、姫が「私に質問させてください」と割って入った。

まず一番上の兄に姫が聞いた。
「あなたは、世界の隅々が見渡せるガラスのコップで私の重病を発見してくださいました。その望遠鏡のようなコップは今でも元のままですか?」

一番上の兄「はい、全く元のままです」

姫「二番目のお兄様、あなたは魔法の絨毯に乗って私のところにいち早く駆けつけてくれましたが、その絨毯は今でも空を飛べますか?」

二番目の兄「はい、全く元のままで何も傷ついていませんし、空を飛べます」

姫「さて三番目の弟、あなたは私にザクロの実を食べさせて病気を治してく れました。そのザクロの実は以前と違いますか?」

一番下の弟「はい、お姫様に半分差し上げましたので、今は半分しかありません」 

そこで姫は高らかに宣言した。
「私は、この一番下の弟と結婚します。彼は私のために大切なザクロを半分失ったのですから」

このお話のポイントは、ユダヤの教えである
「No pain, no gain.(まず失わなければ何も得られない)」というビジネスの成功哲学です。

王女と結婚できる可能性のある3兄弟のうちの1人は「成功を手に入れた人」の象徴になります。

つまり「魔法のザクロ」は、「どんな人が成功を手に入れられるか?」ということを言いたいのです。

3人兄弟の視点に立ってみるなら、「自分がどんな人になれば“成功”を手に入れられるのか?」を考えることになります。

・1番上の兄のように「問題を発見できる人」
・2番目の兄のように「最速で行動できる人」
・1番下の弟のように「直接的に、問題を解決できる人」

逆に、王女の視点に立ってみるなら、「自分はどんな人に対して“成功”を与えたいと思うのか?」を考えることになります。

もし自分が、チャンスや成功を与える側の立場にいたら、どんな人に報いたいと思うでしょうか。

三兄弟のような立場の人に、何を聞き、何を確認しますか?

このお話のポイントは3つです。

① 何の犠牲も払わずに成功できる人はいない
② 『貰ってから捨てる』は成立しない
③ 信念を持つことが大事

① 何の犠牲も払わずに成功できる人はいない

まず私達は、「何の犠牲も払わずに成功できる人はいない。」ということを認識すべきです。

ヘブライ聖書には、ユダヤ人が奴隷として扱われていたエジプトから脱出し、砂漠の中をさまよい、犠牲を払った末に目的地であるカナンにたどり着いたことが記されています。

彼らはモーゼに連れられ脱出する際に、持ち運びできないあらゆる「財産」をすべて捨てていきました。

財産、 住み慣れた場所、すべてを捨てて着の身着のままで、40年に間にわたり砂漠を彷徨いました。

この史実からの教訓を優しく教えるのが「魔法のザクロ」の小話というわけです。

ユダヤ人たちは、奴隷だった時代に「最大の犠牲」を払ったことが、今の自分たちを築いたと信じています。

もし彼らが何も捨てなかったら、もしかしたら奴隷として使われたあげくに、消えゆく民族になっていたかもしれません。

「何も捨てずに成功を手に入れよう」とするのは「太陽を西から昇らせようとするのと同じ」で、原理・原則に逆らう行為です。

この記述からユダヤ人は、失ったものの大きさに比例して成功があるという考えを学んでいます。

『貰ってから捨てる』は成立しない。

そして捨てるタイミングも重要になります。
大きな成功を手にするためには、何かを得られるとわかっていて捨てるのではなく、大切なものを捨てるのが先だと、このお話では言っています。
貰ってから捨てるという順番は100%成立しません。

人間は誰しも「安定」を求めます。
安定というのは現状維持のことで、「持っているものは手放さない」ということです。
ほとんどの人は「今持っているものを捨てたら、成功できますよ(今より良くなりますよ)」とアドバイスされても、絶対に信じません。
信じることができずに、「捨てることで、成功が保障されているのなら、捨てます」と答える人が多いのではないでしょうか。

「魔法のザクロ」のポイントは、一番下の弟が「何の見返りもないのに、“自分が世界で一番不思議だと思う大切なもの”を差し出した」ところです。

結果が見えてきたら捨てる。
成功できるなら捨てる。
という発想ではありません。
「トータル的に得をすることが分かってるから捨てる」では、ペイン(犠牲・痛み)が伴っているとはいえないのです。

世の中で経済的に成功している人は「魔法のザクロ」の一番下の弟のように
何を得られるか「保証がない」状態で、自分の「信念」に基づいて、犠牲を払っています。

この物語でも、一番下の弟は王女と結婚できると思って大切なザクロの実を半分あげたわけではありません。

大切なものを差し出した結果、一国の王女と結婚するという新しい道が開けたのす。

ガラスのコップで王女を見つけた一番上の兄も、魔法の絨毯で駆け付けた2番目の兄も、もし王女の元に行けば、ガラスのコップは使えなくなるとか、 魔法の絨毯は使えなくなる。それなのに、結婚できるかどうかは分からない。という状況だったら、行かなかったかもしれません。

ガラスのコップや魔法の絨毯を持っていれば、これから先も利用し続けられるわけですからね。
何も保証がない上で、先に捨てるという犠牲・痛みこそが、より大きな成功を引き寄せる力になるのです。

③ 信念を持つことが大事

「魔法のザクロ」では、3兄弟の「信念」は描かれていません。
ですが、この見えていない信念こそ重要なポイントではないでしょうか?

「ノーペイン・ノーゲイン」の原則は、人生のコンパスになり得ます。
今の自分の人生について考えた時に

「私が歩みたかったのは、こういう人生じゃない」
「なんか、このままの人生じゃダメな気がする」

という思っている人は、何かを捨てるべきタイミングにきています。
ですので、その時に重要なのは自分の「信念」にしたがって何かを犠牲にすることです。

「誰かに言われて捨てる」のは、ただ捨てさせられているだけです。

自分の信念に基づいて「私は、こうありたいからこれを捨てる」という覚悟が必要です。

・今の生活を変えたいから、安定した収入を得られる今の会社を辞めて起業する。
・今より裕福になりたいから毎月の給料の1割を投資に充てる。
・取りたい資格があるから、テレビを見ていた時間を勉強時間にあてる。

僕の知り合いにブラック企業で勤めていて、年収が100万円上がって、福利厚生も大幅に改善されることが分かっている転職先のお誘いがあるのに、「辞めるのが気まずいから」という理由でブラック企業に留まり続けている変わった人がいてるのですが、全ての条件が良くなる会社に転職するケースであっても、全方位でメリットを得られるということは基本的にはないわけです。
元いる会社の人にはそりゃあ何か言われたり、思われたりすることはあるでしょう。そこに多少なりとも痛みが発生することもあるでしょう。

だからこそ「私は、こうありたいからこれを捨てる」という覚悟を持ってください。

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