訪問販売

〈特定商品取引法〉何で必要なの? 328

Ⅰ.そもそも特定商品取引法って何?

皆さんは特定商品取引法が何か知らないと思うので、これから大まかな説明をしていきたいと思います。

特定商品取引法とは・・・特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。 具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。       (特定取引法ガイド) 

簡単に言うと「訪問販売」や「通信販売」などの店舗やデパートでなく、特定の環境下での業者と消費者との間におけるトラブルが生じやすい販売取引に関わる法律です。

そして、この規制に反した業者に対する行政処分(業務停止命令等)及び刑事罰についての規定も設けています。

Ⅱ.法律成立の経緯

1970年代の日本では、消費者の需要の量的な増大さらに様々な物の需要が急速に増加する一方で、情報伝達及び交通輸送の手段が整備されたことによって販売業者間の競争が激化しました。それによって多くの販売業者が、店舗外での販売による顧客獲得を目指して活動しました。 しかし、訪問販売及び通信販売という新しい販売方法に関して、業界内での基本的なルールが確立されておらず、消費者も、そういった販売方法に不慣れである上、販売業者と消費者との接触がその場限りに留まることが多いので、事後的な問題解決が困難であるという事情が重なり、販売業者と消費者との間におけるトラブルが増加していた。

また、日本でいえば、1960年代後半から、悪質なマルチ商法が社会問題化していたということもあったので、その様なトラブルなどに対応するために、1976年に「訪問販売法」として制定されました。

Ⅲ.法律の内容

この法律では、次の7つの種類の売買や取引が「特定商取引」として規定され、規制の対象とされています。

1.訪問販売
2.通信販売
3.電話勧誘販売
4.連鎖販売取引・・いわゆる「マルチ商法」、「ネットワークビジネス」                                       及び「MLM(マルチ・レベル・マーケティング)」                                          と 呼ばれるものです。
5.特定継続的役務提供・・語学教室やエステティックサロンなどの長期・                                                  継続的な役務の提供し、それに伴いサービスに                                                  対して高額の対価を支払う取引のことです。
6.業務提供誘引販売取引・・業者が販売する商品又は提供するサービス                                                       を利用するにあたり、顧客に対して利益が得                                                      られるとして勧誘することです。
7.訪問購入・・業者が消費者の自宅等を訪問して、物品の購入を行う取引                               のことです。
また、特定商取引には含まれませんが、売買契約に基づかないで強制的に商品を送りつけてくる「送りつけ商法」又は「ネガティブ・オプション」についても規定されています。

Ⅳ.特定商品取引法の利点

特定商品取引法が施行されることによって消費者を「書面記載不備」などや「不実告知」などの詐欺的な行為や、「氏名等の明示義務違反」「迷惑勧誘」などのプライバシーに関わる被害から守ってくれるという利点があります。

以上のことから特定商品取引法は私たちが安全に売買する為に必要なのだと分かります。

写真引用:https://www.shutterstock.com/ja/?kw=%2B%E8%B2%A9%E5%A3%B2%20%2B%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8&gclid=EAIaIQobChMIhbqDh4Xt4gIVTQYqCh0bfw6OEAAYASAAEgIaQPD_BwE&gclsrc=aw.ds

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?