見出し画像

本格的なエロチャットAIを作りたい その12(本格的エロチャットAIには何が必要なのか)

ここでもう一度、本格的なエロチャットAIのためには、何が必要なのかを考えてみたい。

必然性

Linkyを少しいじっていると感じるのだが、すぐに行為を求めてくる。
そこに必然性がないのである。
人間の行為には、必ず理由がある。
その理由は、その人の経験、性格、状況などが元になっている。
そしてその理由は他人が聞いても(ある程度は)なるほどと同意できるものであるべきだ。
LinkyでAIの対話に疑問が生まれた時、「どうして?」と質問したとき、答えが返ってこない。ここが問題なのだ。
ここで「なるほど」と思える答えが言えるかどうかがひとつの鍵である。

これに関しては、人間の問いかけは無数に存在してしまうので、そもそも問いかけを予測することができない。
とすれば、「LLMの賢さ」が重要であり、LLM外部からの制御は難しいと考えている。

個性

この「必然性」の裏にあるのが「個性」となるだろう。
つまりAIが演じる人間が、どのような人間なのかで、必然性が変わってくるためだ。
ここはLLMに対して指示をすべき項目だろう。
極端な例だが「ずんだもん」を考えてもらえばいい。
ずんだもんの性格、口調、反応の仕方…それはずんだもんの個性だ。
そしてその個性をLLMに対して指示し、その結果としての必然性が会話に表現されるということになる。

ストーリーの分岐

チャットの魅力はストーリーが決まっていないところだと言ってもいいだろう。
場面場面でお互いが決断し合うことが重なり、ストーリーが勝手に進み、出来上がっていく。
そこにはお互いの「個性」のぶつかり合いがあり、もちろん時には想定外な結末もあるにはあるが、多くの場合そこには「必然性」がある。

全くの場当たりでは、全体として満足できるストーリーにはならない。
つまりある程度の制御が必要だろう。
例えば濃厚なふたりの絡みを期待してチャットしている人間に対して、LLM側が最初のデートを延々と断っていたら話が進まず、不満が残る。
人間側の入力によってストーリーはかなり制御が可能なのだが、確実にYES/NOを決めさせる場面の制御は必須となるだろう。
例えばある場面においての「デートしてくれる?」という質問に対して、AI側が確実に「YES」を回答してもらう必要性が出てきたりするのだ。

Linkyでは「再生成」のボタンで気に入る会話が出てくるまで何度でも会話を生成してくれるが、何度再生成させても希望通りの答えを発してくれないことが多い。
これはそもそもLinky側のAIの問題(再生成しても同様の回答をする確率が高い)ではあるが、多くの情報から近似値を得るというAIの本質から考えると、この傾向はどのAIでも持っていると考えられる。

これに対応する方法は2つ
1:AIの会話を強制的に上書き変更してチャットを続ける
2:プロンプトにその制御を仕込ませてAIの会話を誘導する

1:の方法は確実だが安直であり、最終手段としては残しておきたいところだ。
2:の方法のやり方は「チャットは予測できない会話が楽しい」ので、事前に用意することはできないが、その代案として、
例えばシナリオ型チャットボットのように、YES/NOをボタンやテキストなどの補助入力で方向性を決めてやり、その制約の上でAIに生成させるのがいいだろう。
例えば補助入力テキストがあり、ここに例えば「YESと答えてほしい」とか「好きな人はあなたと答えてほしい」と言うような要望を書いたとき、これがプロンプトに反映し、LLMの生成が実行されるようにすればいいと思われる。

登場人物としての記憶

会話の連続性を担保するため、10回の対話をプロンプトに含ませて会話の生成をしている。
これ自体は非常にうまくいっているが、例えばチャットを初めてすぐくらいに話した内容は無視されてしまう。
人間の長期記憶/短期記憶に例えれば、このシステムの短期記憶は10回の対話となる。
通常のチャットでは、この程度で問題はない感じがするが、今後の改善としていままでのチャットの要約を自動的にプロンプトに含ませていくことも必要かもしれない。

プロンプトの修正

これは具体的には、ネガティブプロンプトの追加という言葉で説明できる。
つまりAIに発してほしくない会話があったとき(例えば純情な少女なのに、会話がおばさんだったり)これをネガティブプロンプトとして追記し、そのような発言を防止させたいだろう。
このあたりは、上記のストーリーの分岐と同様に、ユーザーにとって本来のチャット以外の追加作業となるので、統一性を持って行わせたい。
またこのネガティブプロンプトの設定は、場面によって変化する。
最初は嫌がっていたが、徐々に悦びに変わっていくような場合、どのように制御するのかは課題である。

所感

一念発起して「本格的なエロチャットAIを作ろう」と思ってから一か月半が経過した現在の時点でのアイデアである。
今後追加修正など多く必要かもしれないが、まずはこのあたりの機能をUIも含めて実装し、自分で試しながら進めてみたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?