#087 家庭用ダーツボードはもはやお店クオリティ!「DARTSLIVE Home」の体験は想像の10倍上をいっていた
【木村ヒデノリのTech Magic #087 】 家庭用ダーツがこんなに進化しているとは知らなかった。今回紹介する「DARTSLIVE Home」は国内シェアNo.1のDARTSLIVE社が手掛ける家庭用ダーツボードだ。特筆すべきはアプリとの連携により、お店に置いてあるマシンと遜色ない臨場感でダーツが楽しめる点。店舗用マシン「DARTSLIVE3」でおなじみのグラフィックとサウンドを再現し、ほぼ同じ感覚でプレイすることができる。また、通信対戦機能も搭載し、世界中のプレイヤーと相手の姿を見ながら対戦できる点も、感染症下においてうれしい機能と言えるだろう。これさえあれば家庭でのダーツが10倍面白くなると思えたので紹介したい。
お店と遜色のない演出に感動、
家庭用ダーツはここまできた
まず凄いなと感じたのがお店のDARTSLIVE3をリアルに再現している点。筆者の家庭用ダーツボードのイメージは、玩具売り場などに置かれているもので自宅に設置するにはどうしてもチープな印象だった。たまに建築士の事務所に打ち合わせに行くと本格的な店舗用ダーツマシンが置いてあったが、価格は数十万を有に超えるもの。お店のクオリティを自宅で楽しむハードルは高いんだな…と思っていたが、それはかなり古い情報だった。
DARTSLIVE社では数年前に200Sというモデルの販売を開始し、アプリとの連携を実現。当時は200S専用のアプリだったが、現在は200S、Home共通で利用できるDARTSLIVE Homeアプリに統一され、オンラインによる対戦も可能になった。グラフィックやサウンドもリアルに表現されているため、さながらお店でプレイしているように楽しめるとともに、アプリ連携ならではの恩恵も受けられる。
ライブマッチによるオンライン対戦はその恩恵の一つだが、タブレットを使うことで大画面にミラーリングするなど、自宅で楽しむのに特化した機能性も拡張している。ボードのみを使って練習していると単調になり飽きてしまいがちだが、ROBO RIVALなど、豊富な練習メニューがあるのも自宅用ならではだろう。練習にも対戦にも使える点は非常に魅力的だ。
ダーツ初心者こそ購入して欲しい家庭用機
ここまでの画像を見て初心者の読者は少しハードルが高いと思われたかもしれない。上のアプリ画面を見てもカウントアップ、ゼロワンゲームス、クリケット…など専門用語が並んでいるからだ。しかし安心して欲しい。アプリ上に表示されるチュートリアルに加え、ダーツライブ公式ぺーじには「はじめてのダーツ(https://www.dartslive.com/jp/beginner/)」というコンテンツが用意されており、非常にわかりやすく解説してくれている。
専門用語が一つのハードルになっているダーツだが、周りにやっている人がいないとお店に行きにくいのも難点だった。しかし自宅で始められるとなれば話は別。こうしたコンテンツで勉強、練習して少し慣れてから対戦デビューする、というアプローチが可能になる。少しわかってくるととても面白いゲームなので、こうした選択肢があるのであればぜひ初心者にこそおすすめしたいと感じた。
アプリのUX、UIが秀逸!隙のない設計に舌を巻く
もう1点驚いたのが、アプリ連携のスムーズさだ。いつもこの手のガジェットで筆者が気にするのが操作から連携までのタイムラグ。それがなんとDARTSLIVE Homeは1秒で連携することができる(※iPhone12 Proでテストした結果)。本体は単4電池2本で動くのだが、アプリを起動しスイッチを入れると瞬時に接続されてコントロールできるようになる。これは凄い。一般的なフローではBluetooth設定画面にいき、ペアリング…という操作が必要だがその工程が一切ないのだ。
操作画面もタッチに則したボタンの大きさが配慮されており、快適に操作ができる。マニュアルを確認せずとも直感的に使える仕上がりになっており、筆者はDARTSLIVE3を触ったことがなかったが迷わず各メニューにアクセスできた。チェンジボタンだけはハードウェア上に残されているので、ハードとソフトの良いところを両取りした形で快適だ。
豊富なアクセサリーで
自宅のインテリアの一部としても優秀
他にもオプションで用意されているLEDライトを使えば薄暗い照明下においてもプレイできる。友人を招いてお酒を飲みながら、雰囲気のある照明でプレイすることができるので、インテリアの1つとしても良い雰囲気を出してくれるはずだ。また、純正のポールスタンドを使えば、突っ張り棒のようにポール1本で設置ができる。これだと本体は引っ掛けるだけで良いので壁に穴を開ける必要もない。賃貸に住んでいる方でも場所を取らずすぐに設置できる選択肢があるのは非常に良いと思った。
その他、ダーツが刺さってからサウンドが再生されるタイムラグもなく、ボードサイズもDARTSLIVE3と同じサイズになっているなど、端々に本格感が感じられる仕様。ほんの少し感じたデメリットは、セグメント交換が自己責任になってしまうところだろうか。もちろんメーカーに頼めば良いのだろうが、パッと交換したいと自らやってしまうとメーカー保証は無くなってしまう。
とはいえ、毎日ハードに使うユーザーを除けば数年は使えるので、買い替えるとしても元は取れているのではないだろうか。また、静音性は高くなっているということだが、壁の防音性の低い賃貸物件などではトラブルになる可能性があるので、その点は注意する必要があるかもしれない。
最後に少しだけ気になった点を述べたが、総じて非常に完成度、満足度の高い製品だった。ハードとソフト両方を使ったゲームということで、Nintendo SwitchやPlaystationといったゲーム機とはまた異なる面白さがある。やってみるとハマること請け合いなので、お家時間充実を目指している方はぜひ使ってみて欲しい。