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 近くの吉尾町で炊き出し訓練を行うという話を聞き、どのように行うのか見に行ってきました。

 大きな災害が起きたときは、自分で自分を守るための「自助」、公的機関が救助活動、支援物資の提供などを行う「公助」、そして地域の方々や周りの人たちで助け合う「共助」などの3つの連携を図ることが、被害を小さくし、早期の復旧・復興につながるようです。
「共助」には、
・救助、応急救護、搬送
・出火防止、初期消火
・情報収集と伝達
・避難誘導、避難所支援
・炊き出し、給水
・要配慮者支援
などがあります。

 今回は、その中のひとつである炊き出しの訓練でした。電気、ガス、水道などのインフラが不通になったり、避難を余儀なくされた場合などには温かい食事は、何より有り難いことの一つでしょう。
★印は、訓練中の参加者の皆さんのつぶやきです。

「ご飯を炊く」

かまどをセットする

 100名におにぎりを提供できるようにするという設定で8つほどの竈(かまど)と羽釜(はがま)が準備されました。
★災害時、すぐ準備できるよう公民館に竈と羽釜を保管しておくといいね。 

火をつけて竈に羽釜を置く

 薪に火をつけるには、ちょっとしたコツが必要です。焚き付けとなる小枝に火をつけ、空気が入るよう順に大きな薪を乗せていきます。
★竈の焚き口の向きは、風が入る方向に揃えておくといいよ。
★日頃から乾いた薪を雨のかからないところに積んでおくといいね。
★竈に火の番をつけておき、羽釜から沸騰したお湯が噴き出すのを監視しておかないと美味しいご飯ができないよ。(沸騰したら弱火にするため)
★羽釜でのご飯炊きには経験者の指示が必要だね。

「おにぎりをつくる」

ご飯に塩ごまを混ぜます
ご飯をラップにくるんでおにぎりを作っていきます

 炊き上がった羽釜を公民館の中に持ち込み、塩ごまをまんべんなく混ぜていきます。手慣れた皆さんの手の中でおにぎりがどんどん出来上がっていきました。

「豚汁を作る」

大竈に乗せた大釜の中でまずは大根を煮る
いろいろな具材を投入し、煮えたら味噌で味付けをする

 汁物として豚汁を作ることになったようです。中に入れる味噌の量が多いので、鍋で味噌を溶かし、大鍋に入れながら、味を整えていきます。ここでもやはり、達人の力が必要だと感じました。

「まとめ」

 実際に大きな災害が起きたとき、火を使った炊き出しが必要になるのかどうかは分からないのですが、おなかがペコペコになり、元気がなくなるまでひたすら公助を待つという選択肢しかないというのは残念です。また、地域でどんな協力ができるかを確認するという意味でも大事なことだと思います。今回の炊き出し訓練を足がかりに、その他の「共助」にも取り組むことができるようになるだろうなあと感じました。
 吉尾町の皆様、見学させてくださりありがとうございました。帰るときにくださったおにぎりは、帰ってから美味しくいただきました。

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