映画を観た記録43 2023年5月3日 フィリップ・ファラルドー『チャンプ』
Amazon Prime Videoでフィリップ・ファラルドー『チャンプ』を観る。
本作品は、映画『ロッキー』のモデルともなった実在の人物であるチャック・ウェプナーを主人公にした伝記映画である。だから原題は『CHUCK』である。
『ロッキー』のモデルともなったくらいの人物であるし、モハメド・アリとも世界王者戦で15R闘った男の半生は、華やかではない。しかし、主人公チャックは華やかさを求めていた。チャックは大きなことをした、とモハメド・アリ戦を最初の妻・キンバリーにそういうが、チャックの女癖の悪さで、呆れられている。
そうである、女性は、ことに家庭に入った妻は、夫に大きなことを求めるより、ただただ愛されてほしいのだ。だが、チャックはその妻の言葉を裏切るかのように、娼婦と麻薬密売の世界におぼれ、逮捕される。保釈金は、犬猿の仲である、義弟が家を短b歩にしてまで払った。義弟ドニーは、実は、義兄チャックのことなら新聞の小さな記事までスクラップしていて、アリ戦には妻を連れていくほどだった。私はそこで泣いてしまった。
チャックはキンバリーと離婚した以降、リンダと恋に落ち、結婚した。今でも、リンダとチャックは夫婦であり、リンダはチャックの酒売り販売手伝っている。
一言で言って、アメリカ的良心の映画である。
なぜなら、チャックを心から支援しているからだ。
日本のように誰も揚げ足を採るものはいない。それがアメリカ的良心だろう。