映画を観た記録31 2023年4月2日    デスティン・ダニエル・クレットン『黒い司法 0%の奇跡』

Amazon Prime Videoでデスティン・ダニエル・クレットン『黒い司法 0%からの奇跡』を観る。

日本の司法もひどいが、アメリカの司法もひどい。日本とアメリカの共通点のひどさは、一度、有罪と決定した被疑者を、それがたとえ無実であろうとも、司法権力は有罪のままにしたいということである。アメリカの場合、州によって司法のレベルが違うようだ。本作品の舞台であるアラバマ州は南部であり、黒人差別と偏見が強い。どうやら、黒人を死刑囚にしたいのは、多数派の白人の願望ともいえる。黒人を罰することで白人の安心を保ちたいのだ。だが、その黒人が冤罪であれば、真犯人は他に存在しているのだ。

本作品は、献身的な黒人弁護士のブライアンが、冤罪死刑囚のジョニー・Dを釈放させるまでの日本タイトルにあるように0%の奇跡を実現したのだ。

本作品を観て、いよいよわかったのは、白人多数派は、黒人の命など何とも思っていない、人間とみていないことだ。アメリカ南部の白人多数派は、黒人の命を何とも思っていない、ということである。黒人が冤罪で死刑にされても、決して良心の痛みすら感じない生き物のようだ。

本作品は素晴らしいの一言である。

なお、現代は『Just Mercy]』である。直訳すると「正しい慈悲」だろうか。

私は本作品を自信をもって薦めます。

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