映画を観た記録47 2023年5月5日 ジョン・ヒューストン『アフリカの女王』

Amazon Prime Videoでジョン・ヒューストン『アフリカの女王』を観る。
一言でいえば、サバイバル・ラブ・ロマンスである。
ハンフリー・ボガードとキャサリン・ヘプバーンはとにかく、雨に打たれ、川に入り、水にぬれまくる映画である。
キャサリン・ヘプバーンは、アフリカで宣教師をしている牧師の兄が亡くなってしまい、キャサリンとその兄のところへ郵便などを川を使って蒸気船で配達していたのがハンフリー・ボガードである。兄が亡くなり、しかも、その土地はドイツ軍が焼き払ってしまっていたので、再度、訪れたハンフリー・ボガードとキャサリン・ヘプバーンはとも蒸気船「アフリカの女王」で川を下っていくことになる。
キャサリン・ヘプバーンは保守的な、しかし、勝気な女性ローズを演じ、ハンフリー・ボガードは、機械いじりは得意だが酒飲みという男チャーリー・ウォルナートを演じる。最初は、いがみあっていた2人だが、最初の急流を越え、ウォルナートが興奮し、ローズを抱き上げ、口づけまでしてしまう。その瞬間、ともに淡い恋心が芽生え、その後は、おのろけとピンチを二人で潜り抜ける映画である。
よくもまあ、ハンフリー・ボガードもキャサリン・ヘプバーンも水に濡れまくったものである。
キャサリン・ヘプバーンが演じるローズが、ハンフリー・ボガードが演じるウォルナートへ、呼びかける「ミスター.ウォルナート」という言葉が心地よく聞こえる。
ちなみに、公開当時はわからないが、Amazon Prime Videoで本作品を観ると、英語に対しては訳され、字幕は出るが、ドイツ軍が話すドイツ語、アフリカ現地人の言葉は訳されない。訳されないから、その部分は意味がわからないが、映画全体の中で少しなので耐えられないことはない。
ちなみに(が続くが)リアリズムを追求すべく、アフリカ・ロケを敢行、しかし、監督のジョン・ヒューストンは、ハンティングにはまってしまい、キャサリン・ヘプバーンは、この態度を気に食わなかった。脚本家のピーター・ヴィアデルは後に『ホワイトハンター・ブラックハート』という小説を出版し、その小説が原作の映画がクリント・イーストウッドが作った『ホワイトハンター・ブラックハート』である。
撮影はイギリス映画を主に撮影していたジャック・カーディフである。
ハリウッドの娯楽映画でも、撮影隊が危険な映画もあるのである。


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