「自分探し」とは、ナルシストの言い換えである

現在、宗教へ入る動機は、「自分探し」と言われている。
ちなみに、「自分探し」は、写真家・吉田ルイ子の本のタイトルである「自分を探して旅に生きています」から取られたのではないのか。最初の「自分探し」派は、インドを放浪するのが、初期「自分探し」派である。
第二期「自分探し」派は、スピリチュアル、新興宗教へ入信し、世俗的なことを軽蔑し、神秘体験こそが真実だと確信した。その第二期「自分探し」派へ経営コンサルタント船井幸雄がスピリチュアルとビジネスを加えた。主婦層まで拡大し、書籍「水からの伝言」は大ヒットした。
第三期「自分探し」派は、経済低迷している中、自己啓発セミナーに熱中し、妙な教えを授かる。素手でトイレ掃除もそうだ。
そう考えてくると、日本人は、無宗教どころか、宗教に入り込まれやすい体質である。
常識的に考えれば、経済低迷している現在は、「自分探し」をしている余裕はないはずである。 
ちなみに、最近は「自分探し」から「自己肯定感」とか、「承認欲求」へ言葉が変化した。
結局は、ナルシストを言い換えているに過ぎず、「自分探し」とスピリチュアルブームの後、安倍晋三が首相として生まれるのは不思議ではない。

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