映画を観た記録26 2023年3月21日   トッド・ヘインズ『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』

Amazon Prime Videoでトッド・ヘインズ『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』を観る。原題は『DARK WATERS』である。

本作品は恐るべき作品である。

日本向けのタイトルに冠された巨大企業とは「デュポン社」のことである。もともと企業側の弁護士であるロブ(マーク・ラファロが演じる)は、祖母の知人の農場主がロブが勤務する法律事務所に訪ねてきたことからその闘いは始める。ロブは、農場主が最初は頭がおかしいと思っていたが、調べていくうちにデュポンと水質汚染の関係がわかりはじめ、その水質汚染の原因は規制されていないPFOAが原因とわかる。そのPFOAはテフロンを作るうえで重要な化学物質である。ロブとデュポンとの闘いが描かれる。

この映画は永遠に破壊されないPFOAを明るみに出したこと、デュポン社を実名で登場させていること、被害により顔が変形したバッキー・ベイリー本人を登場させていること、などとてつもなく恐るべきと言わざるを得ない。

ちなみにジョン・デンバーの曲が使われているのもアイデアとして微笑ましい。

私が仕事の休日に観てきたAmazon Prime Videoで見てきた作品の中でベスト1と言ってもよい。

素晴らしい作品である。

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