映画を観た記録86 2023年8月19日   ウイリアム・フリードキン『エクソシスト』

Amazon Prime Videoでウイリアム・フリードキン『エクソシスト』を観る。

フリードキンが2023年8月7日に亡くなったということでもないのだが、代表作の『エクソシスト』を観ることにした。

『エクソシスト』は1973年発表のハリウッド映画である。

『エクソシスト』がハリウッド映画であることの証明は夜景である。夜景シーンが栄えあるように映し出されるように道路に水が濡れているということにある。そして、本作品はホラー映画ということでしか紹介されていないが、裏の意味としては”シネマ・オマージュ的”な作品でもある。登場人物(女優という登場人物である。)のクリストフ・マクニールの娘のリーガンに憑依した悪霊と戦うメリン神父はマックス・フォン・シドーである。本作品はある意味、洗練されている。ベルイマンの映画に出演しているマックス・フォン・シドーを起用すること自体が「洗練」なのであるが。ほかのホラーやスプラッター映画と比較すればわかるが例えば、音楽にクリストフ・ペンデレツキやジャック・ニッチェを使うところが「一流」「洗練」を証明している、というか、「文化的」である。主題曲はマイク・オールドフィールドの「チュブラー・ベルズ」であるのはいうまでもない。

それにしても、刑事がデミアン神父へ聞き込みするときに、映画のチケットをデミアン神父にほしいですか、と尋ね、デミアン神父がどんな映画ですか、刑事は、オセロです、デビー・レイノルズとグルーチョ・マルクスが出ています、と答え、デミアン神父は観ました、と答えるのは爆笑ものである。

だいたいが刑事は、なんとなく「刑事コロンボ」を意識しているのか、と思われるようなたたずまいである。

実は、フリードキンはいわゆるシネフィルなのか。

しかし、亡くなった今となっては真実はわからない。

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