マルクス=エンゲルス全集13巻目を読み終わってからの感想らしき短文

マルクス=エンゲルス全集13巻読了。本書は、マルクス「経済学批判」を収録している。「経済学批判」ではマルクスは「労働力」という彼独自の概念は使われていない。ほかに「ニューヨーク・デイリー・トリュビューン」や「ダス・フォルク」に寄稿した政治論や経済論、戦争論などが収録されている。

エンゲルスもまた戦争論を多数発表し、本書に収録されている。エンゲルスは将軍とよばれるだけの軍事上の知識を蓄えており、遺憾なく発揮されている。

本書に収録された諸論文の時代背景はイタリア統一戦争、イタリアへのルイ・ボナパルトの干渉、オーストリアによるイタリアへの戦争、イギリスによる中国への第二次アヘン戦争、フランスによるアルジェリア侵略戦争、インド人による支配者イギリスへの反乱、ロシアによるヨーロッパへの度重なる干渉と領土要求による戦争がある。マルクスとエンゲルスはこれら時代背景の戦争やフランス皇帝ルイ・ボナパルトやパーマストン卿らイギリスの保守政治家、ロシアの皇帝、プロイセン皇帝らを批判している。また、エンゲルスはイタリアの戦略的軍人・ガリバルディを高く評価している。

マルクスやエンゲルスの諸論文はこの時代背景と切っても切り離せない。

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