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インドネシア事情パート7悠久の流れを感じるジョグジャカルタへの旅②

ボロブドゥール寺院遺跡を後にして、車で1時間半かけ、プランバナン寺院群遺跡を訪ねた。
プランバナン寺院というものはなく、プランバナン地区にある寺院群の総称で、世界で最も高いヒンドゥー教寺院。1991年に世界文化遺産に登録されている。
この寺院群は、9世紀に建造され、5キロ四方に渡り、いくつもの遺跡が今に残っている。
その中心が、ロロ・ジョングラン寺院で、高さは47mある。

ロロ・ジョングラン寺院

この形は、聖なる山を模した形であり、燃え上がる炎のようなイメージ。
この寺院の中には、4つの神殿があり、各方角に神が祀られている。
その中でも、北側に祀られたドゥルガ像が有名。

ドゥルガ像

その話は、昔、ポコ王の息子である大男が、プランバナンの王妃ドゥルガ(ロロ・ジョングランとも言う、細身の処女と言う意味)に一目惚れし、執拗に求婚した。困り果てた王妃は、一晩で千の寺院を造ったら妻になることを約束した。大男は、精霊の助けを借り夜明けまでに999の寺院を造った。まずいと思った王妃は、侍女に米を臼でつくよう命じた。ジャワでは、明け方に米を臼でつき、その音を聞いた一番鶏が鳴く。
夜明け前に臼でついた音を聞いた一番鶏が鳴き始め、日の光を嫌う精霊は、鳴き声を聞くと、あと一つの寺院を残し地中に帰ってしまった。
その対応に、怒り狂った大男が、王妃を呪文で石像にしてしまったと言う伝説が残っている。

色々な神様が祀られいる
プランババン寺院の全体像
美しい寺院群のシルエット


翌日は、ジョグジャカルタの街中にあるクラトン(王宮)に訪問。ジョグジャカルタを長年統治してきた王侯の王宮で、1756年に建設された。伝統文化とヨーロッパ様式が混ざり合う建物が特徴。

伝統芸能の上演
結婚式の衣装

余談ですが、入口で偶然会社の同僚に会い、クラトンを出る時、また別の会社の同僚に会うなんて驚いた。

次は、タマン・サリ(離宮)へ。1765年に建設された。
ここのメインは、中央に広がる石造りの大きなのプールがあり、王様がその夜床をともにするプールで遊んでいる女性を選んでいた。
さすが、王様はやることがすごいなと。

女性が遊んでいた石造りのプール
塔の上の窓から女性を選んでいた。

タマン・サリを出ると狭い道が連なる下町の感じがする場所。
静かな落ち着く場所で、人々の生活が垣間見ることが出来る。

静かな狭い通り
ウェダン・ウウー

下町の一角にウェダン・ウウーと言う伝統茶を提供してくれる店に入ってみた。ジャワ語でウェダンは温かい飲み物、ウウーはゴミと言う意味。クローブの葉やセチャンと呼ばれる木の皮を煎じたお茶。
紅茶よりもクセがある感じだが、日本人には馴染める味。
ジョグジャカルタに来たら、是非試して欲しいお茶である。

最後に、2泊3日のジョグジャカルタの旅ですが、やはりなんといっても、ボロドゥブール遺跡。1000年の眠りから醒めた偉大な仏教遺跡であり、一度は訪れるべき世界遺産。
6月には、天皇陛下も訪れる予定。
次回は、機会があれば、再度ボロドゥブール遺跡に行き、夜明けを見たいと思う。

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