ウンテイができない子供だった。

僕は子供の頃から太っていたし、太ってるくせに力もなかった。
運動は全般的に苦手だった。

ウンテイなんか全くできなかった。

ウンテイって漢字で書くと雲梯なんですね。
雲のハシゴ。なんかロマンチック。

重たい体のヒデヒロ少年は両手でぶら下がる事すらできなかった。雲を掴めなかった少年です。

先日息子のカン(5才)とお風呂に入る時に、手の平の『マメ』が潰れてしみると訴えてきた。

幼稚園で鉄棒や雲梯をしてると聞いていたけど、手にマメができるほど一生懸命やってる事に感動した。

そして次の日、マメで手が痛むのに雲梯をする所を見せてくれた。身体を揺すって前に手を伸ばして次のハシゴを掴む。その時の真剣な顔。

カンが産まれた時に、きっとこの子も運動ができなくて僕と同じような苦しみを経験するのかなぁ。と漠然とした気持ちを抱いていた。

しかし、カンは僕ができなかった事が沢山できる。
徒競走で一位になったり、鉄棒もできる。

僕は自分の体重や力のなさを言い訳に努力をしなかったから雲梯ができなかったのではないか?と考えさせられた。手にマメができるまで努力したのかい?

徒競走で1番後ろを走る記憶が
僕の心の深いところにずっとある。
スタートの合図が鳴る前から
結果なんてわかってる。
悔しさの気持ちよりも強い
あの恥ずかしい気持ち。


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