【SATORU SASAKI】 -Mens Exclusive-
SATORUさんにお願いし、夢が叶った念願のMens Exclusive。
袖を通せば衝撃が走るフィッティングなのは間違いないです。
【20aw collection コンセプト】
今回で2シーズン目になるSATORU SASAKI。
20aw collectionでは、NY在住アーティスト"Ed Rath"とのオフィシャルコラボレーションで、彼の作品の
「Dream&Nightmare」
からインスピレーションを受けコレクションを作り上げている。
暗いイメージのあるNightmareや夢を見るときには基本的に夜という事もあり、コレクションではブラックをベースとし、そこに"Ed Rath"のポップでカラフルな絵をプリントしたシャツや、イエローやオレンジを差し込みブラックのイメージとは対極に位置する明るい色合わせをし、"Ed Rath"の作品タイトルである「Dream& Nightmare」の"Dream"を表現している。
夜はただ真っ暗ではなく、星や月で世界を照らしている事もあり、サテン生地を多用し、角度によって光るところを夜空とリンクさせている。
夜がメインの今回のコレクション。
ヴィジュアルは夕焼けから夜へと暗くなっていく様子を収めた。
Ed Rathの描いた女性のポートレートをインナーに着せているこのルックでは、このルックを見た際に魔女にも見えるような怪しい目つきをしていたので Nightmare(悪魔)が始まりだすようなイメージを連想させるために夕焼けで撮ったそうだ。
対極を組み合わせる事を常に心かけているそうで、
今回コラボしているEd Rathの絵はポップで一見子供が描いたようなタッチで描かれている。
"子供のような絵" "ポップ" というワードの相反するものを考えた時に、"マフィア"や"チンピラ"など無垢とは相反するものが出てきて、それを組み合わせたイメージビジュアルとなっている。
"マフィア"の冬のスタイルは、ファーコートを羽織っているシーンが見受けられ、"チンピラ"は派手なシャツにスーツスタイル。
派手なシャツの上から黒いファーコートを羽織らせる事により、黒く包まれた Nightmare(悪魔)からDream(明るい夢)が少しずつ出てきているイメージ。
Nightmare(悪魔)に襲われている様な表現をしたイメージ。
黄色のサテンシャツを着せたルックは、 Nightmareを考えた時に、眠っているだけではなく、ドラッグやお酒の副作用による幻想でも Nightmareは見ると思い、黄色の明るい派手なシャツを着てパーティを楽しんでした女性が帰り際に Nigitmareを見ている様子を撮ったビジュアル。
ストーリー性のある服作りと内容になっている。
【Mens Exclusive Selection】
展示会にお伺いした際に、コレクションの内容やSATORUさんの服作りに対する思いなどを聞いて、自分の中で編集したラインナップのセレクト。
これはこうでなくちゃ!の明確さに重点を置き、雰囲気、ビジュアルの良さ、全てを注いだ感があります。
レディースのサイジングではパツパツでボタンが閉めれなかったモノをSATORUさんに無理を言って作っていただいた特別なMens Exclusive。
サイジングだけメンズで、ボタンの仕様は右前のまま。
左前、右前でメンズ、レディースといった意味はしっかりありますが、僕ら的にはそこも受け入れて、素晴らしいものには素晴らしいと言いたいし、素晴らしいからそれを着たいと素直に思えるのがあって、その気持ちを性別の垣根に邪魔される事なくいたい。
そんな思いがあり、右前でも良いじゃん仕様というか、直さずそのままんで。
"Asymmetry Hemshirt"
THE/FACE
ヘムが斜めになっているのが特徴的なシャツ。
少ない数でデザインする中で、ヘムを大胆に斜めにする事によってインパクトが表れる。
テロっとしたポリの生地感が、Ed Rathの作品の奇妙な雰囲気を漂わせる女性の顔に、より奇妙な印象を与えている。
比翼ボタン仕様で表の無駄を削いでいるのもあってか、女性の顔がかなりくっきりしているのも面白い。
"Asymmetry Hemshirt"
Yellow
先程のシャツとカタチは同じで生地違い。
シャイニーな色味を放つアセテート。
独特なコシのある生地感と落ち感が共存しているかのようだ。
顔の絵が効きすぎて分かりずらかったかもしれませんが、前と後ろで方から下に施されたプレスは、ミシンが打ってあり立体感がある。
"Asymmetry Hemshirt"
Exclusive Blue
これも先程のシャツとカタチは同じになります。
このシャツに関しては、生地を選んで別注したアイテムです。
テーマから見受けられるのは、1着ではなくインナーに着てもアウトで1着で着てもストーリーがある事。
ポップなライトブルーは、インナーにした時に内面の美しさだったり、明るさを内から放出したりするイメージ。
1着で着た時は、数少ないデザインで構築されたシャツに、ブルーというクールな印象をマッチングさせ、シャツ自体をより洗練された方向へシフトさせたかったから。
色んな生地を見て、ネグリジェの様な柔らかい雰囲気で上品さを出すべく、ポリ100を選択。
着やすさとか色々ありますが、完全に僕好みの色です。笑笑
"Tuck coat"
デザイナー自身一番好きなカテゴリーがコートやテーラード。
理由は素晴らしいコートを着ている人は強くカッコ良く見え、人の身体を一番覆うのはコートというのもあり、一番最初にデザインしたというテーラードコート。
SATORUさんの服作りの軸となる"Weird Shape"
先ずはベーシックなコートを組み立てて、その後生地などを増やさずにどれくらい"Weird"かつ美しいデザインができるかを挑戦している。
テーラードを組んだ後、ウエストにフォーカスし、タックを摘んでいく事によって出来たTuck coat。
シンプルかつWeirdが詰め込まれた渾身の1着。
SATORUさんが、これはよく出来たから継続したいと20ssの1st シーズンからの継続アイテムとなっていて、今回はテーマに沿って暗闇で光るというところに目を向けて、ブラウンサテンの生地セレクト、繊細かつ上質な物に仕上がっています。
360度どこから見ても惚れ惚れするデザイン。
着用した瞬間悩殺。
ウエストのシェイプはこのままが良かったので肩幅を大幅に変更していただきました。
インラインの肩幅が38cmだったものを44cmにしてもらい、肩から腰にかけてのシェイプがより際立つ様になっています。
色味も相まってか男性が着た時に漂う色気が非常に良い。
個人的にNo.1推しの1着であります。
"Leather piping coat"
ヴァージンウール100%素材。
ラグジュアリーブランドなどの縫製を手がける、100人規模の腕の良い工場で縫われている。
ボディを走るパイピングが特徴的。
直線的なラインではなく、絶妙なカーブをさせていて、Weird shapeに忠実にデザイン。
テーマの「Dream&Nightmare」に沿って
・Col.Blackには光沢のある同色のレザーパイピングをチョイス。
ボディのBlack(暗闇=Nightmare)の中で光るレザーパイピング(明るい意味=Dream)を当て込んでいる。
・Col.Beige、Ed Rathの作品の中にBeige × Yellowのペインティングがあり、それをモチーフにしている。
こちらも肩幅の仕様を44cmに変更してもらっている。
袖の付け根からウエスト部にかかったシェイプが際立つ。
仕立ての良い工場で作られているのもあってか、かなりしっかりとした佇まい。
下に向けてストンと落ちるラインが魅力的。
やはりなんといってもシェイプが非常に綺麗。
本気で質の良いコートと言えるであろう。
従来のBlackとは非にならない品の良さを放つ。
ボティに対して同系色のパイピングが光際立つ。
先程も良いましたが、本気で質の良いコート。
"Fur coat"
マフィアやチンピラがガバッと羽織るイメージのファーコート。
素材はフェイクファーで、ボタンレスという潔さ。
どちらかというと、女性らしい品のある雰囲気が漂う。
ファーはガバッと羽織るもの。
インナーにはシャツがマストでしかもボタンを開けて抜きを出して着てほしいです。
その方が色気あるので。
といったラインナップとなっています。
コート、アウターのインナーにはシャツが絶対マストで完成するスタイル。
どちらかが欠けても意味を成さない。
外(アウター)と中(インナー)の関係性。
対極にある相反するモノを一つのとして落とし込む。
この提案は確実にセットでが重要です。
SATORUさんにお願いして特別に作っていただいたMens Exclusive。
本来女性用のパターンの服を肩幅だけメンズにするというもの。
女性とは胸や骨格が違うので、本来女性用にひかれたパターンを男性が着ると違った見え方になる。
この違った見え方とは、ある意味余白であり、その境地的なものへは試さないと辿りつけないもの。
でも、そこの未知なゾーンがガチッとハマると、新しい美学が発生する。
それが『男性が憧れる女性服』を男性が纏う意味なのかもしれません。
SATORUさんも未知なゾーンだからどうなるかと仰っていましたが、着用した際に衝撃が走り久々に全身がワクワクしたので、そこには確実に安心が。
SATORUさんの経歴云々よりも、お話した際に奥底にあるモノの共感があったからお願いしたのでとても嬉しかったです。
有難う御座います!
2020 9.5 〜Release〜
Hideboy.
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