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思考の旅する文庫

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つれづれなるままに、文庫本を読んで思いついたあれこれ。 書物との接し方も人生の後半戦になると、知識を得るためではなく、己の人生に悔いを残さないために、と変化するのです。
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#考察コラム

『イメージを読む_美意識が求められる現在』

●ゴクツブシでごめんなさい 幼い頃、すでに文学部なんて潰しの利かない学部で、そんな所に進学するのは穀潰しである的な空気はありました。法学部、経済学部、商学部……なんてものが、生きていく(お金を稼ぐ)上で有利であると。 さらに、文学部のなかでもヒエラルキーがあって(少なくとも早稲田にはあった)、小説家目指してます! 的な「文芸専修」、映画目指してます! 的な「演劇専修」というのが人気で、あと、「社会専修」というのも狭いヒエラルキーのなかでは上位に位置していました(潰しが利き

『ホモ・ルーデンス_スポーツを純粋に楽しめてますか?』

2018年7月に、ブログ「ART LIFE mag.」にアップした内容の改訂版です。 部活動って、スポーツの技量を学ぶだけでなく、社会に出て役に立つ、いろいろなことを学ぶ場でもあります。 私の場合、小学校で入っていた野球部は確かにそうでした。 それは、個人のスキルが上達してもそれだけでは超えられない壁があるということを学んだのです。 たとえば、圧倒的なスキルをもっていれば──いわゆる天才なら──当然そんな壁はブレークスルーできますが、小学生の私にはそんな技術もなく、ま