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思考の旅する文庫

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つれづれなるままに、文庫本を読んで思いついたあれこれ。 書物との接し方も人生の後半戦になると、知識を得るためではなく、己の人生に悔いを残さないために、と変化するのです。
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2021年6月の記事一覧

『美人論_ありのままでが一番コワイ』

連れだって歩くに最適な女性って2020年、アメリカ合州国の大統領がようやく交代しました。 在任中の4年間、日本人でもいろいろなことを感じたはずです。政治的イデオロギーなどについては、ここでは言及しないことにしているので、トランプ氏の政治手腕や思想についてとやかく言うつもりはありません。 ただ、テレビで観た、トランプ氏が大統領退任後に別荘に向かう飛行機に乗り込むシーンと、別荘のあるフロリダのどこかの空港に着陸した後、飛行機から降りるときの映像で感じた印象は、4年間変わらなか

『ヴォーグで見たヴォーグ_世界の崩壊は近い?』

COVID-19で大きく変わる価値観2020年の4月ごろ、新型コロナウイルスの影響を受けて、ジョルジオ・アルマーニが、「ファッション業界の現状をリセットしてスローダウンする貴重な機会である」というような趣旨のコメントを出している。 流行を追いかける、という表現があるが、いまや消費者は流行になるのかどうか分からないものを、危機感に煽られて先行投資している状況だ。 たとえば、秋冬モノは、初夏には小売店に並ぶ。暑い暑い真夏の7月8月、そして残暑の9月を過ぎても、心地よく着ること