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僕が思うユーロヴィンテージの魅力

僕みたいな服への愛が重い服好き、服オタクになってくると街を歩いている人の服装を見たり、別の用事を済ますために行った商業施設に入っているアパレルなどを見たりしたときにあることを思うわけです。

「この服あれからの影響もろに受けてるなー」と

そんな性格に難がある服好き、服オタクの僕の前にたまに、デザインの美しさで一目で僕を魅了し、素性のわからなさにオタクとしての知的好奇心が刺激される服が現れるのです。

今回はそんな出会いをした服の中からある一着について書きます。

「Strasbourg産まれでECLAIRファスナーを使った逆ハファスナーのデザインが特徴的なパーカー」

この服から知り得る情報はかなり少なく、しかも情報を得たところでインターネットはもちろんのこと、所有しているユーロヴィンテージに関する雑誌や本を見ても確信に迫る情報は得られないのです。

そう僕みたいなオタクが大好きな考察の余地がこの服にはあるのです。

それではこの服について考察をしていく。

まずイギリスのとあるブランドのアウトドアジャケットを彷彿とさせる逆ハデザインのファスナー(これに似たジップデザインは他にもライダースジャケットや軍物のフライトスーツ等にも見られますが、今回はヨーロッパの中から例を出させていただきました。)、利便性の高いフードとドローコード、所有している他のヴィンテージのアクティブウェアにもよく見られる継ぎ足されゴムの入った袖口、そして素晴らしい色彩のファブリック。

さらに深くインターネットなどで調べていくとこのパーカーによく似たジャケットが50sにスイスでも作られていることもわかった。

たぶん当時はこのデザイン自体はよくあるデザインで多くの人々に愛されていたのだろう。

それもそのはずで、この逆ハファスナーのデザイン今日ではデザイナーズブランドがここから着想を得てよりオーバーに表現して使ったり、このデザインを多用していることもあってただの装飾だと思われてますが、実際はかなり理にかなったデザインでとても胸ポケットへのアクセスがしやすいのです。

そうめっちゃ合理的なデザインなのです。

今回は一着の服について考察をし、僕が思うユーロヴィンテージの魅力を思ったままに書きました。ユーロヴィンテージ、その魅力をざっくりと二つにまとめると、一つは服そのもののシンプルさとヨーロッパの長い洋服の歴史からくる自然で合理的かつ美しいパターンメイキング。
もう一つは現代に生きる僕みたいな服好き、服オタクにとって今つくられている服の元ネタ、影響元、ルーツを知りたいと思う欲求を満たし、そしてたどり着く一つの終着点であるということです。(別の終着点のうちの一つではありますが、僕は今自分自身を表明するために一般的に言われる、スーツやテーラードジャケットを一着も持っていません。このことについても気が向いたら書きます。)

ユーロヴィンテージは(アンティークではありません)シンプルで現代のファッションにも合う服が多いです。そして今回はユーロヴィンテージというとワークやミリタリーばかりスポットライトが当たってしまうので、あまりスポットライトの当たらないたぶんアウトドアウェア、アクティブウェアと思われしき一着の服について書かせていただきました。

古着は下火になってきたと世間は言いますが、ユーロヴィンテージに関してはまだまだ情報が少なく、まだ見ぬ服もあります。

少しでも興味を持っていただけたらぜひ気に入った一着を手に入れ実際に袖を通していただきたいです。

服の詳細。
Strasbourgで作られたと思われるECLAIRファスナーのパーカー。

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