擬音声命体 うりゃ美とオリャ雄 第33話「インターホンに出たい」

擬音声命体 うりゃ美とオリャ雄

第33話「インターホンに出たい」

ナレーター「この世界にいる不思議な存在である擬音声命体。彼らは今日も精一杯に生きている」

オリャ雄「オリャリャリャ」

言ノ葉ヒビキ「うーんインターホンに出たいのか」

オリャ雄「オリャ!」

言ノ葉ヒビキ「オリャ雄の気持ちを汲んであげたいけどな、やっぱり言葉が問題だよな」

ナレーター「言ノ葉ヒビキが悩んでいるとうりゃ美が通りかかった」

うりゃ美「うりゃ?」

言ノ葉ヒビキ「オリャ雄がインターホンに出たいんだってさ」

うりゃ美「うりゃうりゃりゃ?」

ナレーター「うりゃ美は昨日の宅配便ごっこで満足できなかったのとオリャ雄に問いかけた。言ノ葉ヒビキとインターホンに出るための交渉しているオリャ雄の回答は明白だった」

オリャ雄「オリャ。オリャリャオリャ」

言ノ葉ヒビキ「それで一昨日段ボールに物を詰め込んで、宅配便ごっこの準備をしてたのか」

うりゃ美「うりゃ!」

オリャ雄「オリャ!」

言ノ葉ヒビキ「それでうりゃ美は満足しているのか」

うりゃ美「うりゃりゃりゃ」ニコニコ

言ノ葉ヒビキ「そうか」ニコ

オリャ雄「オリャオリャ?」ユサユサ

ナレーター「オリャ雄が言ノ葉ヒビキの腕を揺する。答えを待ち望んでいるオリャ雄に言ノ葉ヒビキが結論をゆっくり述べていく」

言ノ葉ヒビキ「基本的にオリャ雄の言葉を他の人は理解できないから、配達員に無理強いで理解してもらうのも気が引ける」

うりゃ美「うりゃりゃ」コクリコクリ

オリャ雄「……」

言ノ葉ヒビキ「仮に理解できたとしても、会社の人材は否が応でも変わる時が来るからな、その度に負担をかけるのは……」

オリャ雄「オリャリャ」しょぼーん

うりゃ美「うりゃりゃ」なでなで

ナレーター「オリャ雄は撫でられる時は必ず最初に拒否するのにそれをしない。その事からオリャ雄が相当落ち込んでいると言ノ葉ヒビキは察した」

言ノ葉ヒビキ(そんなにインターホンに出たいのか。どうにかしてあげたいな。もう少し考えてみるか)

ナレーター「オリャ雄はうりゃ美に甘えるように抱きついた」

オリャ雄「オリャッ」ダキッ

うりゃ美「うりゃりゃ////////////」てれてれ

ナレーター「擬音声命体は今日も不思議な音と声を奏でている」

つづく

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うりゃ美「うりゃうりゃ。うりゃりゃ」 オリャ雄「オリャリャ。オリャア」