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喫茶店で売れるもの、売れないものチャレンジ!

開店当初から常に、

「なに置いたら楽しいかな」って考えている。


喫茶、という枠ではなく、

「場所」として利用してもらえるよう、きっかけになる、モノ。

モノとしてだけでなく、その後に、モノガタリとなるような、モノ。


結果としてお金をいただくので、

「売る」ということになるのだけど、

意識としては、

それで儲ける、売り上げが上がるからおく、

のではなく、

それで、ひばり珈琲に来たら楽しい!

っていう苗を植えて、育てていきたい。

そういうイメージ。



①売ってみてよかったもの

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〇野菜

ひばり珈琲では毎週金曜日に、「野菜市」を開催しています。

奈良の農家さんと知り合ったことをきっかけに、
とりあえずおいてみよっか、と軽いノリで始めた企画。

開始当初、夏だったこともあり

鮮度の問題が頻発した。
翌日にしなっとしおれて売れなくなる野菜も。


認知されてないから、売れ残りも多く、
委託販売のため、農家さんの負担を考えると
心苦しかった。

野菜の受け渡しや引き取りも
早朝持ってきてもらい、翌日の夕方引き上げていただく、

という流れができるまではスムーズにいかず

お互い、軽くストレスを感じていたように思う。

二~三回で終わるか、と思った。


ところが、もう3年になろうとしている。

今では、

ウィークデーの中で、金曜日が一番忙しい日になった。

野菜買いついでに、珈琲のみに来てくれる人、
その逆、
通りがかりに毎週野菜だけ買ってくれる人、

野菜の常連様までできている。


お客さんが増える=売上が増える、
というわけではない。

でも、やっていて十分にプラスの要素がある。

まず、私が野菜に詳しくなれた。

旬の野菜、
山菜、
昔ながらの伝統野菜(これは知らないものが一杯!)

スーパーでは手に入らないものが続々、
毎週変わった野菜が来る。

しかも3年目になっているから、
ああ、今年もこの季節だ!

なんて四季の移ろいを、野菜で感じられるほどに。

お客さんからも、

「去年食べたニンニクが美味しかったんだけど
 今年ももう少しで入る?」

電話で、

「いつものきゅうりとトマト、まだあったら取っておいて!」

旬野菜のおいしさをみんなで享受している。


春は、フキノトウやこごみに始まり、つくし、蕗、ワラビ、
変わり種野菜では、ネギの頭、ニンニクの芽(摘みたて)、スイスチャード、うまい菜、白きゅうり

柑橘系では、でこぽん、はるか、清美、せとか、日向夏、甘夏、いよかん・・・

これらを自分で見分けられるようになっただけでも
かなりもうけもん。
そして、

なにかと暗い話題の多い中、
金曜日のカウンターは、
野菜で盛り上がる!

これって知らんのやけど、どうやって食べるの?

あく抜きいる?

去年も食べたけど、ここのおいしいで~

中には作って持ってきてくれる人も。


野菜を置くだけで、
今まで通り過ぎていた人とおしゃべりすることができ、
野草の話にまで及んだり、
その野菜を使ったスープを提供して、興味を持ってもらえたり。


売上ベースではない、「利益」がでている。

この利益は、目に見えないけれど、心の栄養だ。

金曜日に来た人が、

ここに来ると楽しい!
食べるのが楽しみ!
野菜で健康な生活が送れる安心感。
一時でも心が浮き上がる。
スーパー寄るのが面倒だったけど、これで家に帰れる。

そんな風に思っていただけていたら、
野菜を並べている価値が十分にあります。


②売ってみて失敗したもの

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〇お惣菜

去年の緊急事態宣言あたりから、しばらくやってみた。

もともとご飯を作るのは好きだし、

店が暇になったこともあり、


家のご飯を作る感覚で、
作ってちょこちょこおいてみた。

目指したのは、家庭のおかず。


味がバチッと決まっていない、
だけどむくまないし、
分からない調味料を入れない、

安心して毎日食べられる惣菜。


こんなのあれば喜んでくれるかな?

家のご飯作るのと同じだから簡単、簡単。

そんな気持ちで始めたが、

仕込みが思ったよりも、大変。


いつもの喫茶メニューに加え、

保健衛生の観点で、


テイクアウトとなると、

営業時間外に、


店のものとは別に仕込む必要があり、
オペレーションに手間取った。

冷蔵庫の狭さもネック。

肝心の喫茶営業のケーキが焼けなかったり、

余った惣菜をどうすることもできずに捨ててしまったり、

毎日家に持って帰って食べたり。


価格に負担をかけたくなかったので、

ぎりぎりでやったため、
自分の家計と心と身体すべてに負担がかかってしまった。

へとへとになって、これじゃ、だめだな、と。

片手間で惣菜は難しい。


惣菜をやるなら、


別に店舗を借り、
そこそこの量を作る、
食材は毎日自分で買い求め、
お客さんが、必要とする時間帯に品を揃え、
継続して売る必要がある。

ということで、学びもたくさんあった。



いつか、ごはん屋さんをやりたいという野望もあるから、
この経験をそのときまでとっておきたい。

人気メニューや、何が求められているか、おぼろげながら

掴めたはの大きかった。

コンセプトは間違ってないと思っているから、
いつか、やるぞ!

失敗は成功のエサ!


③売ってみてまだ結果がわからないもの

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〇アクセサリーや雑貨


喫茶店やカフェの多くが扱っている、雑貨。

店舗に馴染んで、調度品za代わりにもなり、
待ち時間にお客さんがちょこちょこ見てくれて、

これって一番楽やん!


な~んて、うまくいかない。

雑貨、うちではあまり動かない。

近所の作家さんが作る、
イヤリングやヘアアクセサリーやブローチなど。

それぞれの方、こだわりをもって
想いのこもった、丁寧で、良いものを作っていらっしゃる。

場所も取らないし置いておいて問題はない。

だけど、

なんでこんなに動かない(売れない)のだろう。

私のディスプレイ、見せ方が下手なのだろうか。
値段設定は適切か?
つい買ってしまいたくなる商品か?

店と合っているのか?

そのあたりが、
冷静に判断できないでいる。
自分で作っていないせいもあるが、

私の、雑貨へ対する思い入れが薄いのだな、きっと。

もう少しプロデュース力を上げていかねば、と


そこのところは課題として、
まだチャレンジし続けている。


ちなみに去年のマスクブームでは、
「マスク」にかぎり、数百枚単位で、売れた。
巷にマスクがなくなるなか、

手芸の得意な方に声をかけ、
縫いに縫ってもらった(一人はミシンが壊れるほど)。

みなさん、安価な価格設定で、私もマージン無しだったため、

地域の人へのボランティア、という位置づけだったけれど。

損はしなかった。

孫に送る、旦那の分も、
どこにも売ってないから助かった!

くる人、くる人が、何枚も嬉しそうに買ってくださって、


ちょうど自粛で店を閉めていた時期だったので

たくさんの方のほっとした笑顔に会えて救われた。

マスクの作家さんとも仲良くなれて、
これはよい経験だった。

まぁ、マスクがいきわたり始めて、
ぴたっと売れなくなったけどね。

ものが売れるって、タイミングが大事なんやなと勉強した。


それでも、
マスクは常にまだ店頭にある。

こんどはこだわりの布で、いろいろな形で。

高島ちぢみをつかった布地、ガーゼのマスク、
リバティの柄、
身に着けるのが楽しくなるマスクへ方向転換。

これは月に2枚ほど売れてるかなぁ。

こっちも雑貨同様、様子をみている。


こんな感じで、
売れるもの、売れないもの、売りにくいもの
思いつきを試している。

つかみどころのない店のようだが、
「ひばりさん、今度は何始めたの?!」

と面白がってくれる温かいお客様に恵まれて

今日も楽しく過ごしています。

次は、何を置こうかな。


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