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ちょっとずつ

怒らないで聞いて欲しい。

僕は君にずっと嫌われてるって思ってた。
「この会社に入るために利用されてるかもしれない」とすら思ったこともある。

「君に好きな人がいるのかもしれない。付き合ってる人がいるのに、キラキラの高いお店をご馳走させられてるのかもしれない。」とすら思ったこともある。

嫌われてるから、君は僕を友達以下の扱いにしているんだって思ってたりもした。

本当は付き合いたくないけど、転職もあるし、高いお店なら、キラキラしたお店ならまあいいかなってしてるのかなって。


例えば、バレンタインの時、君はちょっと可愛い格好していた。

「もしかしたら仕事帰りに軽く飲みに誘ってくれるかな?」とか、「僕だけのチョコをくれるかな?」と思った。

でも知り合って数日の他のメンバーと同じ扱いだったんだ。
ちょっとだけ期待した僕が良くないのだけなんだけど、物凄く悲しかった。なんとか普通のふりをしたんだ。


確かに、君は僕の飲みの誘いに時々付き合ってくれていた。
でも、いつも僕から誘って君は渋々会ってくれる感じだった。君から誘ってくれることはなかったんだ。

僕から誘わないと、君との距離がどんどん遠くなる気がして、不安だけど君を誘ってた。でも君は嫌々なんだろうなってずっと思ってた。


何カ月も何カ月も、僕の気持ちを伝えても、一切君には届かなかった。

大声を出しても声が出ない、君に声が届かない、奈落の底に向かって叫ぶような、そんな絶望的な気持ちをずっと抱いていた。

君が退職した理由の大きな部分が、自分の声・思いが経営層に全く届かないってことだったよね。
君の顧客に対する想い、信頼関係の構築、様々な顧客ニーズの発見、課題の解決…。でも、マネジメント層はそれを見て見ぬふりをして、君にタイトルを与えなかったし、大きな意思決定に参加させることもなかった。
その一方で、経歴で引っ張ってきた人にタイトルと権限を与えていた。

その時、君は大泣きするほど悔しくて、辛かったんじゃないのかな?

何故、自分の想いが届かないの?
何故、人の努力や信頼をそんなに軽視することが出来るの?
私が積上げてきた顧客との信頼関係はそんな軽いものなの?

そんな気持ちだったんだと思う。
その時の気持ちが分かる君だから、君も同じこととをしないで欲しい。僕の気持ちや想いを見て見ないふりをしてほしくないんだ。

君の僕に対する感情を変えられないにしても、僕の想いや気持ちを受け止めてくれることは出来ると思うんだ。


君に嫌われていても、僕にとって君はとても大切な存在だし、大好きだし、利用されていようが、仕事の面では何があっても応援するつもりだし、そうしていたつもりだった。

でも、オフサイトの時、僕がうっかり口にしたことに君は怒り、泣いてしまった。

ごめんね。僕が悪いのだから大変申し訳なかったと思ってる。でも一方で、仕事面でも僕が君を大切にして、応援しているということすら伝わっていないんだということに、戸惑ったし、沈んだ気持ちになったことも憶えているんだ。


カフェでの1on1の後、初めてちょっとだけ僕の声が届いた気がしたんだ。

君: 心配してくれるの僕くんだけだからね。心配されることに慣れないね。
僕: 大切に思ってて。それが、心配しすぎちゃうのかも。ごめんな。
君: ありがとう、きつい言葉使ったりしてごめんね。
僕: ううん。あのさ、やっぱり君のことが好きだな。ありがとう
君: 告白したな!!
   本当にありがとう、なにからなにまで😭
   つっぱってるけどめちゃ弱いからさ

僕の好きっていう言葉を、君は初めて無視したり、受け流したり、ごまかさず受け止めてくれたんだ。

その時僕はたまっていた感情が爆発しちゃったんだ。

俺、本当に君が好きなんだ。
誰にも渡したくないし、2度と手放したくはない。だから、もう一度チャンスが欲しい

その後の週末、2日連続で君は僕に会ってくれたね。
嫌々じゃなさそうだったし、「好きって言っていい」って許してくれた。


2月末に食事に行った帰り、僕は君に告白した。
僕は少し焦っていたのかもしれない。今しかチャンスはないと思ったのかもしれない。そして君は頑なに拒んだよね。
また嫌われちゃったと思って、とても凹み、後悔していた。

だから、翌日、証券会社訪問の帰りに君からご飯に誘われたとき、すごく嬉しかったんだ。

君から誘われるなんて、本当に久しぶりだし、少なくとも自分から「一緒に飲んでもいいかな」って思われていることが分かったから。


君が仲の良い友達と接していると、嬉しい気持ちをいっぱいに表現しているよね。そういう姿を見ると、ちょっと寂しい気持ちがするんだ。

君は僕といると、写真を撮るとき、君を褒めるとき、君を喜ばせようとするとき、君は敏感に感じ取って、感情を閉じ込めようとしている気がするんだ。

意地悪でしているとか、わざとしているとは思っていないけど、普通の友達よりも敢えて距離感を取って僕に接するようにしていると感じるんだ。

急がないから、少しずつ仲の良い友達と同じように接してくれるように意識して欲しいんだ。

そして、ゆっくりでいいから、僕の方を少しずつ向いて欲しいって思っている。

大好きなんだ。本当に君のことが大好きなんだ。

まずは、仲の良い友達として、僕のことをちょっとずつ好きになって欲しい。

そして、もう一度「僕くん好きだよ」と言って欲しい。

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