男子シングルス感想 - 令和元年度 全日本卓球


令和元年度の卓球全日本選手権が終了しました。

男子シングルスは世界で活躍する張本さんの優勝を予想する声が多かったのですが、結果は2位。あらためて、前年度まで「当たり前のように」勝ち続けていた水谷さんの偉業を知らしめることとなりました。

張本さんのプレーは勝ち上がるにつれ硬くなっていき、決勝では日本代表としてのプレッシャを意識しているように伺えました。「自分が強い」「だから勝たねばならない」。大多数の高校1年生が抱かないであろう思いでしょう。

そんな、いつも通りでない張本さんのプレーを「真面目なんだなー」と思いながら観戦していました。プレッシャで普段以上のプレーができなかったとするならば、周りの期待や自分の自負をへらへらと受け流すことなく、正面から受け止めている証拠だと想像されるからです。あの年齢でプレッシャで潰れない度量があり、思うようなプレーができなくても決勝でフルゲームまで縺れ込ませる実力があるのですから、本当に大したものです。敗れはしましたが、今後の活躍がますます楽しみになってしまいました。

男子シングルスは宇田さんが優勝しましたが、個人的には今大会もっとも充実していたのは戸上さんだと思っています。ドライブマンとカットマンといった複数の戦型相手に勝ち上がっている点と、五輪代表選手の2人と対戦し、1人に勝利 + 1人に肉薄しているのが、その理由です。まあ、宇田さんもカット打ちは得意ですし、戸上さんとトーナメント表で入れ替わっていたとしても優勝していた可能性はそう変わらないとも思いますが、力試しできるドローを得て、かつ結果を出したという点で、今大会もっとも収穫のあったのは戸上さんだろうなー、という感じです。

僕が推している選手は戸上さんに敗れました。ここだから書きますが、戸上さんに勝てばベスト16以上は十分狙えていたと思っています (ベスト16は来年度のトーナメントでシードになれるので、重要なランクなのです)。今回の村まつ……推している選手は調子も良かったので、まじで久々の16入りに食い込めると期待していました。結果は、残念ながら、でしたが、この選手は若い選手にとって越えるべき壁のひとつだとも思っているので、まあ仕方ありません。好きな選手には勝ってほしいですが、世界レベルは待ってはくれませんので。

以上、感想でした。

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