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赤龍と共に。

今年の初めの話になるけど、ある日突然絶望的な事件が起きた。
警察が関与するような大きな事件。
たくさんの人に心配と迷惑をかけた。
みんなも心から救いたいって思っててくれてるのは本当にわかっていた。肌で感じてた。
でも、私が起き上がれなかったの。
母親なんて、一緒になって随分と疲れた顔になってしまった。

心の奥底では“生きたい”と思ってるのに、
心のコントロールは自分ではできなくて、
「このままでは死んでしまう、
私が私を殺してしまう、どうしよう、」
やばいと思ってたから、そんな自分を止めてもらうためにあえていろんな人にそのままのことを言った。
ダメでしょ、って怒ってもらうためにあえて話した。
自分に歯止めをかける何かが欲しかったんだと思う。

それでも、苦しみはすぐには消えなかったし、
休みの日や一人の時、自分がどんな行動をとるのか、自分でも予想ができなくて本当に怖かった。
ずっと水の中で溺れているような毎日だった。
こんっな苦しいのに、逃げ場なんてなかった。
戦わなきゃいけなかったのは、自分自身の心だったからね。
自分自身から逃げる場所なんて無いわけで。

それでも、毎日少しずつ、本当に少しずつ。
三歩進んで二歩下がって、
いや、ときには何十歩も下がりまくったりした。
せっかく少し歩けたのに、またこんなどん底にいるじゃん、なんなんだよ、って。
涙や悲しさではなく、耐えがたい絶望感をこれでもかってくらい口の中いっぱいにくらった。苦かった。

でも、もらった愛情が救ってくれた。愛が私の杖になって、一緒に歩いてくれた。人という個体への感謝は勿論のこと、無形であるはずの愛の凄まじいエネルギーに、私はたしかに救われたんだ。

そして、今日まで生きてこれた。
あんな状況の中、あんな状態の私がまた這い上がってきた。
飛び降りようとして泣きながら止められて身体中あざだらけになったり
家にある錠剤を60錠一気に流し込んでぶっ倒れたりした。
誰かへ迷惑がかかるとか、物事への善悪なんて思考にはなかった
けれど、死にたいとか思ってたわけじゃなくて、「もうそれしかでき無いんだよ」って心で泣きながら思ってやってたことだった。
それでも最終的に、薬の影響で心臓がありえない速さで波打って、「このまま目を瞑ったら本当に死ぬのかも」
って思った時はやっぱり死にたく無いと思ったものだった。

そんな私がいま、このタイミングで、
というか、このタイミングだからこそ、改めて自分として生きていく理由、
夢や目標が明確になってきている。

そして時には寂しさが襲ってくるけど、でも、大丈夫。
大丈夫、だけどでも不安。みたいなね。
だから忘れたく無いんだ。夢を、そして自分が一体どういう人間だったのかってことを。
忘れないために、そして決意と信念の印に、
23のうちに入れたいものは全部刻もうと決意した。

クールでカッコいい、そんな理由も勿論あるけど、
次のステージに行くための装備がこの証だった。
あの時の自分では考えられない今を、私が生きていて、時間を紡いでるということ。
本当に神秘的で情熱的で涙が溢れそう

こんな私が、明日で24になるけど、
是非レベルアップした井桁晴希で臨みたい。
もう誰も悲しませたりしたく無い。がっかりさせたく無い。

それと、きっとこの感情がいつも大きく私を動かしているんだと思うんだけど、
「いつか、人を救いたい」
同じ思いをしている人を助けてあげたいって思ってるんだ。


              2019.11.26