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私が対バンを好きな理由

ヨコタさんがコラムで触れていたCreepy Nutsとの対バンは、2016年のBowlineから3年後、試練のTAIMAN TOUR 2019で体感した。対バンの楽しさを教えてくれたのは、私にとってはまぎれもなくキュウソネコカミのおかげで、その異種格闘技戦たる面白さも、この日に実感した。

もともとアンテナが高くもないのに、新しいことを吸収する能力が低く、年寄特有の固定概念が邪魔をする。自然に吸収して楽しむことができる機会は、キュウソネコカミの対バンに行くことで圧倒的に増えた。だから私は対バンが大好きだ。何度もしつこく繰り返すこの言葉に嘘はない。

中でも予備知識ゼロの初見で、強烈なインパクトを残してくれたこのバンドは忘れられない。

そういえば、Creepy Nutsとの対バンではこんな出来事もあった。

FM802 RADIO MAGICでSHISHAMOのライブを観たばかりで話も弾み、開場するまでの時間も楽しかった。ライブハウスが初めてという彼女が、もみくちゃになるようなことがあっては絶対にならない。謎の使命感から私は上手側の壁に常駐し、調子が悪くなったりしたら遠慮なく言ってね。安心して楽しんで!so you don't have to worry, worry...彼女にはそうさせる品の良さがあった。守ってあげたい。

学生時代つらかった時、たまたま聴いたキュウソの曲に元気をもらった。社会人になった今、また少しつらい状況になって、ふと思い出してキュウソを聴いたら、やっぱり元気になった。もっと元気がほしくて、ライブハウスは初めてで少し不安だったけどチケットを取った。

そう話してた彼女は、私ごときが心配する必要などなく、全身でライブを楽しんでた。一期一会、名前は聞かなかったし、もう顔を思い出すこともできないけれど、今もどこかでキュウソネコカミのライブを楽しんでいるだろうか。私の記憶力がもう少し優秀だったら、あのキラキラした笑顔に再会できたかもしれないが、そう想像するだけに留めるのもまた美談。宝箱にしまっておこう。

明日はDMCC2021対バンツアー最終日、お相手はSaucy Dog。2年前のあの日のように、予測がつかないまま当日を迎える。私にとってもZepp Tokyoは最後になるかもしれない。果たしてこの2バンドは、どんな化学反応をもって千秋楽を飾ってくれるだろうか。とても楽しみだ。

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