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ヨコタさんが好きすぎて、夏③

「それでは早めに整列しまーす!」

ふらつきながら高崎club FLEEZに到着、ぼんやりしてたところへ、ライブハウスのお兄さんの声がした。先行物販のおかげで迷わず着いた。あぶな、あぶな、早めの行動大正解、あっぶな!

「整理番号1番のかた~~~」

何度聞いたか分からないこのセリフ。関係ないね…今まで何百人の柴田恭兵を輩出しただろう。今日は、今日だけは、これ私です。ハイ!と返事しそうになる気持ちを抑え、さも落ち着き払った表情で階段下へ。心臓飛び出しそう、ゲロ吐きそう、を繰り返し、小刻みに震えながら開場を待つ。

挙動不審のまま、夢にまでみた整理番号1番を使う時が来た。誰もいないライブハウスに、誰よりも先に入店する。誰に遮られることもなく颯爽と。肩で風を切るように、目的の場所へ向かう。

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ど真ん中の印の一歩上手側。2番目の人が「?」という空気を発して、どセンの位置に立った。私のどセンはここ、おわかりいただけただろうか。

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顔を上げるとそこにはシンセが見える。何回顔を上げてもシンセが見える。うそみたいに目の前。正真正銘、目の前。これは、、、死ぬ、、、

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無理death。

うそです、生きてます。死んでないです、超生きてます。むしろ生きてます。まじで生きてます。

思い返せばWT西宮、 KOBELCO大ホールは4階席だった。ここに居られるのが嬉しかった。身を乗り出したら落ちる覚悟で楽しんだ。翌日どうにも休めず夜行に飛び乗り、そのままエクストリーム出社できたことも謎に自信になった。

高崎と西宮、観ている場所がこれだけ違っても、私の中の体感温度にそう大差はない。ぶっちゃけこれ以上ない番号が出てしまうと、ここが山頂になるんじゃないか?あとは下るだけなんじゃないか?なんて不安もあったが、心配は無用だった。もうすでに、また観たい。

私の中にはタコメーターみたいなものがあって、恐らく始まる前は「ヨコタさん大好き芸人」値がマックスに振り切ってたと思われる。対して、ライブが始まった途端に振り切ったのは、いつもの「闘魂ライブキッズ」値で、キュウソに関しては音が始まると一切合切が吹っ飛んでこれになる。

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無意識にスマホの何かを押したんか、撮った覚えのない画像がカメラロールに残ってた。ステージからは、このくらいの距離があった。この距離感がやばい。なぜって?もう一度言いましょうか。

顔を上げるとそこにはシンセが見える。何回顔を上げてもシンセが見える。うそみたいに目の前。正真正銘、目の前。これは、、、死ぬ、、、

前を見ると目が、、合う、、??!

青雲、それは、君が見た光、僕が見た希望、だ。神々しくて前が向けないじゃないか。一体どこを見たらいいんだい?この罪人が!!いやちがう、目が合ってるわけではなく、この絶妙な距離感のおかげで「目が合ってるような気がする」んだ、とんでもない断続的錯覚地獄、もとい天国。

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んなこたどうでもいいんです、とにかく、

大好きです!!!!!!!!!!!!!!!

目線を落とし鍵盤を見つめて演奏してる姿、激しい動きで暴れ倒してる姿、リズミカルに跳びはねる姿、後方の誰かを狙い撃ちして煽る姿、饒舌なMCやメンバーと話してる姿、なにもかもどの瞬間を切り取ってもかっこいい。どういうことだ。

バースデーケーキが出てきた時って、照れ隠しだったんかな。ちょっと素な感じがくすぐったくて微笑ましかった。なんにせよ、

ずっと笑っていられた。ただ一曲だけ、最初の一音目に入る前、ヨコタさんとタクロウさんが向かい合い、息を合わせたあの瞬間だけは…泣いた。

大好きな曲の大好きなシーン。声をあげてはならない分、どこに封じ込めたらいいか分からない感情が土石流みたいに押し寄せた。ここまでずっと笑っていられたのにな、あの時だけは止めることができなかった。取り乱してごめんなさい。でも聴けて良かった。本当にうれしかった。

“ステージに立つアーティストにとって、やっぱり、目の前に「あなた」がいることは、とても重要なことなんです。”

フジロックについては、いずれ書こうと思うが、それとは別に。有泉さんのこの一文に、どれだけ救われたか。今のご時世、不安を感じていない人なんて、いるんだろうか。差があるとするなら、それを明確に発言するか否か。発さない人ほど、より大きなものを抱えている気がする。

私は、目の前に「あなた」がいたことで、かけがえのないものを頂きました。それは、他の誰かにやさしくなれる気持ちです。穏やかで愛おしい、あなたの笑顔が大好きです。いつもありがとう。

どんな高性能なワクチンよりも効果があります。エビデンスはありません。気の持ちようかもしれません。それでも私は、あなたの目の前にいられたことで、誰よりも強く、今を生きています。

ありがと!!あなたのおかげで楽しい

今世紀最大の勇気を振り絞って、ヨコタさんに向かってまっすぐ投げつけた。はっきり伝わる言葉でも、目に見えるプレゼントでもなかったけど、なんとなくでも伝わってたらいいな。

今は焦らず、ゆっくりと。またいつでも私たちの目の前に立ってください。準備して待ってます。その日まで、元気でいてな。

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