【2022年10月】最高の1日を考える

気持ちの良い春から初夏にかけての朝。桜は散り、緑が徐々に濃くなっていく。少しずつ気温が上がり、日差しが強くなる季節。

今日もいつも通り猫に起こされる。我が家には猫が2匹いて、1匹は私の枕元で眠る甘えん坊で茶トラぽい感じの子、もう1匹は自分のお気に入りの場所で眠るマイペースな性格で黒とグレーが混じった感じの子。保護猫譲渡会で2匹一緒に引き取った。

マイペースな方がすのこベッドをのぼり、私のお腹をリネン越しにふみふみ、徐々に顔の方へ近づき、顔を舐めたり、身体をこすりつけたりする。

「おはよう。」
と明らかに目覚めていない声を出しながら、両手で2匹の猫を同時になでる。ご飯がどうしても食べたいマイペースな猫は撫でられるのもそこそこに、さまざまな方法でお腹が空いたとアピールしてくるので、猫のごはんをあげるところから私の朝は始まる。

”そういえば猫を飼い始めてからどう考えても早起きになった。規則正しい生活リズムと日々の心の癒しを猫が提供してくれると思えば、餌代やワクチンや薬代、おもちゃ等々の諸々の猫グッズは猫様方に心地よく過ごしてもらうための投資代は全然安上がりである。”

猫のごはんをあげた後、プロテインで朝ごはんをとる。パジャマに薄手のパーカーをひっかけ、お散歩に出かける。SONYのワイヤレスヘッドホンで音楽を聴きながら、気持ちの良い風を吸い込んだ。お散歩ではご近所さんとおしゃべりしながら、一緒にお散歩しにきたわんちゃんを撫でるのが日課。

20分ぐらいの散歩を終え、猫が待つお部屋へ帰る。シャワーを浴び、髪をセットし、化粧をする。ラジオを聴きながらテキパキ準備を進める。家を出る前に猫を2匹とも撫でる。
「行ってくるね〜良い子にしててね。」

今日は休日なので丸一日執筆活動に充てることにして、7:30からオープンしている近所のカフェまで自転車を走らせる。日焼けしやすく元から全く白くない肌の色を昔は好きではなかったけれど、ようやく最近大切にできるようになってきた。

カフェラテを頼み、MacBook Proを開き、調べ物と執筆を進める。今は本業をする傍ら、副業としてエッセイやコラムを書いたり、脚本をつくったりしている。自分のための文章を書き続けた結果、本を出しませんか、と声をかけていただいた。

昔から脳内の独り言が多かった。ずっと人の話を聴いていたいと思う一方で、私の話も聞いてくれと思っていた。本当はずっと話を聞いて欲しかった、そんな気持ちをインターネットの世界に投下し続けた。そしたらたくさんの話し相手ができて、応援してくれる人が増えた。いつかのゲストに占ってもらって、インターネットと言葉との相性が最高なので物を書いたらいいですよと言ってもらったのも一つの良いきっかけだったのだと思う。

世界をどう見るか、仕事をどう捉えるか、そんなことをひたすら考えながら文章を綴っている。知らないことばかり、考えたことのないことばかりのこの世界で、私が紡ぐ言葉に限界があると知りながら、それでも何も諦めたくなくて、まだ文章を書こうとしている。

編集さんとの打ち合わせ兼ランチはいつもの場所。安いドリアを食べながら、フィードバックをもらう。これからお願いしたい記事の参考資料をもらうこともある。
「脚本、最近書けてますか。他の仕事もあって忙しいとは思いますが。」
と突然聞かれ戸惑う。

一番やりたかったことは連ドラの脚本だった。毎日何かあって心が折れそうでも、連ドラのたった1話で心が熱くなり、明日も頑張ろうと思えた夜が何度もあった。それだけで十分だと思っていたけれどふとしたきっかけで創る側の人になりたいと夢を持ち、ここまで走ってきた。

「本の執筆もあって、最近は書けてないんです」
と素直に打ち明けた。
「このペースで貴方の性格なら、真夏になる頃には脱稿できます。秋のコンクール、また挑戦してみたらどうです。」

この人は、私の物書きとしての背中をいつもポンと押してくれる。
この人の存在が、言葉が、これまでも書き続けられた理由の一つだった。この時の私はどんな顔をしていただろう。

「ありがとうございます。そうします。」

本を書き終えたら、お話を書いて、コンクールに応募しよう。求められるからと自分のやりたいことを二の次にすることから、さよならしたはずだから。私の文章や作品で、明日も生きよう、頑張ろう、と思える人をひとりでも増やせたらいい。

打ち合わせを終え、「もう少しここで書いていくので」と編集さんとは別れる。ドリンクバーのオレンジジュースを飲みながら本の執筆を進める。一つ章が終わり、次の章の書き出しだけ決めて、店を出た。

一回猫の顔を見るために家に帰る。「おお、今日はこの時間に帰ってきたんか」と言った感じで2匹で驚きつつもお迎えをしてくれた。

夜は友達と焼肉なので適当な服に着替え、また出かける。家には猫用のカメラと自動で餌が出てくるマシンなど、1日の外出は安心なように家を整えている。焼肉屋さんまでまた自転車を飛ばす。

友達とたわいもない話で盛り上がり、私が読んで面白かったから、という理由で本を貸し出したり、最近みた映画の話をしたりする。美味しい肉を食べて元気を出す、大切な時間。今日もご馳走さまでした。

家に帰ると22時。猫におかえりと言ってもらい、シャワーを浴びる。パックをしながら明日のタスクを整理し、ストレッチをする。少し本を読んでから眠りにつく。明日もたくさん文章を書こう。

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