SNSでの取引のせいで犯罪者になりかけた件

タイトルの通り、SNSでの取引のせいで、犯罪者になりかけました。
わたしと同じ経験をする人がもう生まれてほしくないのと、単純にわたし自身の備忘録として残します。

以下に経緯をすべて記載してますが、非常に長ったらしいので、お伝えしたいことを端的に言うと、
SNSでの取引をするときは
銀行口座を介した金銭のやり取りは
なるべくしないほうがいい

です。

ただ、やむなくするとしたら、
・取引の相手の本名
・取引の内容(何のグッズ、チケットetc…)
・品物の値段
・取引の時期
は全部記録として手元に残しておいたほうがいい
です。


ことの発端(2022/11/16)

先日、私のもとに銀行(A銀行とします)から
『預金口座等に係る取引の停止等の措置の実施について』
という手紙が届きました。
全く心当たりのない手紙です。
内容は、要約すると『"私"のA銀行の口座が、"犯罪利用"に"関与"しているので、口座を"凍結"します』というものです。

急な犯罪という言葉に戸惑いながらも、思い起こしてみると、確かにここ数年の出来事の中で心当たりが一件ありました。

心当たりの件(2017年ころ〜最近まで)

実は、ここ4、5年ほど、わたしのA銀行の口座に、心当たりのない誤送金、誤振込が多発していました。(私の口座に見知らぬ人から送金や振込があることです)
頻度としては、1ヶ月に2、3件のペースです。

そして、誤送金や誤振込などのお金が入るたびに、A銀行から『○○さんから誤送金(振込)がありましたので返金の手続きに同意し、書面にサイン、捺印をして返信ください』という手紙が届いていました。
もちろん、わたし自身も心当たりのないお金を手元に置いておく気はサラサラないので、その都度その書面にサイン、捺印をして返信をしていました。
そしてその都度、誤送金されていたお金は引き戻しされていました。

しかし、さすがに何件も何件もこのような誤送金が起こるので、わたしも「なんでこんなに頻繁に誤送金が?」と頭を抱えました。書面にサイン、捺印をして返送するだけとはいえ、月に2、3件もあれば結構な手間です。
そこで、A銀行のコールセンターに問い合わせました。
「もう何件もこういった誤送金→返金手続きが頻発しているのですが、不正利用などの可能性はないのですか?」
コールセンターからの返答は、NOでした。
不正利用という可能性はないだろう、可能性があるとしたらネットショップの振込先と口座番号が似ているのではないか?との回答でした。

その後も何度も誤送金→返答手続きが頻繁し、その都度のA銀行のコールセンターに確認しましたが、答えは何度聞いても「NO」でした。
私の方から口座番号を変えられないか?と尋ねましたが、口座番号を変えたいのであれば、現行の口座は一度解約し、新しく口座を作り直すという形でしか承れないとのこと。
正直その時は今すぐにでもやりたかったのですが、A銀行の口座は、様々なもの(生命保険etc…)の引き落とし口座として設定していました。
もちろん、それらの引き落とし口座をすぐにでも変えたかったのですが、やむを得ない事情があり、どうにも手続きをすることが難しい状況が続いていました。

どうしても、口座を作り直したり、解約したりするとこは難しく、不正利用の可能性がないのであれば、このまま今の現状(誤送金→返金手続き)を甘んじて受け入れるしかないと思い、対応をここ最近まで続けていました。


最寄りの警察署へ(2022/11/16 手紙を受け取り後すぐ)

そんな状況が4、5年続いた今年の11月。

文頭の手紙が届きました。
わけもわからないまま、とりあえず警察署に行き、心当たりがないこと、口座の凍結を解除してほしいことを伝えました。
(犯罪に関与したとされる口座を凍結されると、他銀行での口座も利用できなくなることがほとんどのようです)

警察署にて、まずは口座の持ち主であることの本人確認をし、すべての誤送金に心当たりがなく、返金の申請が来るたびに返金に応じてたことを説明。

また、その場で『自分の口座を他人に知られるきっかけになったことに、何か心当たりはありますか?』と聞かれました。

A銀行は、グッズ、チケットの取引、もしくはコスプレで利用した撮影スタジオの折半分の金額振込くらいでしか心当たりがありません。
後者の、撮影スタジオの件は未だにお付き合いがあり、信頼の置ける方から振り込んでもらった履歴ばかりです。

つまり、他人に知られる心当たりと言われると、グッズやチケットの取引しかありません。
「可能性として考えられるのであれば、SNSでフリマのような使い方をしたことくらいでしょうか…」
と、実際にSNSでグッズのやり取りを見知らぬ第三者としたことを正直に伝えました。

その後、警察署の方も納得した様子で、「犯罪グループに利用されたりした可能性が高いかもしれない」「口座凍結についてこちらからもA銀行に確認の連絡しておく」と仰ってくださったので、その日はそのまま家へ帰宅しました。
その際、明日以降の動きとして、A銀行にわたしから直接電話で連絡をし、『心当たりがないこと』『警察署へ行き、事情を説明したこと』を伝えてくださいとの指示をもらいました。


A銀行に電話(2022/11/17)

次の日の、仕事の休憩中に、A銀行に電話をし、警察署で伝えてくださいと言われたことをすべて伝えました。
すると、A銀行からは「警視庁より凍結の指示をもらっている」「凍結の解除は警視庁の指示がないとできない」「自分で警視庁に電話して事情を説明してくれ」と、また別の指示が出ました。


警視庁に電話(2022/11/17)

指示通り、そのまま次は警視庁へ電話をし、これまでの経緯をすべて説明します。
すると電話でやり取りをした方からも、昨日行った最寄りの警察署の方と同じように、「犯罪グループに利用された可能性が高い」、そして「口座凍結解除の方向でA銀行に連絡しておく」という心強い言葉が。
最後に、「凍結の解除まではしばらく時間がかかるので、A銀行から解除の連絡が来るまで待っててください」という言葉を聞き、電話は切りました。

その次の日、最寄りの警察署からも「あれからどうですか?」と気にかけてくださる電話がありました。なんとか順調に解除の方向で進めてくれるようです、とお伝えすると、「よかったです、ではこのまま解除までお待ちくださいね」との言葉があり、わたしは言葉通りに解除の連絡を待つことにしました。


このときのわたしは、完全にこれで終わったと安心しきっていました。
実は、全く終わってないどころか、これからが大変だということも知らずに。


A銀行より再び手紙が届く(2022/12/6)

約二週間後、仕事終わりにポストを開け、
やっと終わった!解除の手紙だ!
と思いながら手紙を開けました。

手紙の内容はこうでした。
『口座凍結に関する異議の連絡が12/16までにない場合は、口座に入っている資産はすべて消滅します』
要約すると、
『犯罪利用に加担していることが濃厚なので、口座預金は全部無かったことにしますね』
というもの。

全部1ミリたりとも解決しとらん!!!!!!!!!!!!!!!


って本気で叫びました(心の中で)。

解除の方向で動いてくれてるんじゃないの!?
なんで話進んでないの!?!!?
いやこの二週間何にしてたの!!!?!!?
警視庁は!?A銀行は!??!
どっちが解除の動きを止めてんの????

と、モヤモヤ。
次の日、A銀行に電話をしました。

A銀行に電話(2022/12/7)

これまでの経緯を説明し、警視庁から解除についての連絡はないかと聞くと、
返事は、NO。
なんなら「口座の不正利用に心当たりがあるのであれば、このまま口座凍結してください」とまるでわたしが犯罪者のような言葉。
心当たりがないからこっちはこれだけ東奔西走してるんだけどな…。

何はともあれ、もう一度自分で警視庁に確認をしてください、とのことで警視庁に電話をかけます。

正直もう、わたしとA銀行の返金対応のやり取りの手紙が残っているはずなので、わたし抜きで、A銀行と警視庁で話を進めてほしかったです。

警視庁に電話(2022/12/7)

これまでの経緯と、さっきA銀行に言われたことを説明しました。

全然関係ないですが、A銀行も、警視庁も、この件の担当者がいない分、電話口に出る人は全員別人でした。そのため、その都度事の経緯をはじめから全て説明していたのですが、さすがに何回説明しなきゃいけないのかなと、この辺りでかなりわたし自身も「またイチから説明か…」となっていました。

そしてもちろん、電話口に出た人は何もこの件について知らないようで、「解除の方向で進めると言われてたが、進んでいなかったのか?」と尋ねると、「確認します」「折り返します」との返事が。
仕事の休憩時間ももう終わりだったので、明日以降に折り返しをくださいと伝えて、電話を切りました。


警視庁から電話(2022/12/8)

電話に出ると、お相手はどうやらわたしの口座を凍結するように、A銀行に指示を出した警察官の方(担当警察官Aとします)でした。
そして、改めて、事の経緯をすべてお伝えすると、「一度会って事情を聞きたい」とのことだったため、最寄りの警察署で一度話をすることになりました。

内心、まじで仕事忙しい時期だったので、勘弁してくれよと思ってました。


最寄りの警察署で事情聴取(2022/12/13)


人生で初めての事情聴取です

最寄りの警察署につくと、すぐさま担当警察官Aを含む二人の警察官に囲まれ、密室の部屋に案内されました。
席につくなり、名前を聞かれ、身分証明書を机の上に常時置いておくように指示がありました。

この時ようやくわたしは、
あ、これわたし犯罪者として疑われてる…?
と自覚しました。

それからは聴取という文字通り、質問攻めの1時間。
「なんでこの口座を開設したの?」
学生時のアルバイトの給与振込のためだったと思うのですが…
「主な利用目的は?」
少し前までは引き落としに使ってました
「アルバイト先の企業名は?」
○○という会社です、実家の方の小さな会社です…

という口座開設理由の受け答えから始まり、

わたしの口座開設当時からの取引履歴をすべて持ち出して、
「この取引履歴の相手は誰?知り合い?」
「この送金の金額は何のお金?」
とすべての取引履歴の相手の名前に覚えがあるか、何のお金かを聞かれました。

もちろん、わたしがSNSでグッズのやり取りをしていたことも知っているので、
「これは何のグッズ?」
「この時のグッズの値段は?」
「これは何の舞台?」
「この時の舞台のチケットの値段は?」
「何人で何公演観に行ったの?」
「取引相手のSNSの名前は?」
「その取引のときのあなたのSNSの名前は?」
すべて聞かれました。

なんでわたしのハンドルネームを教えなきゃいけないんだ、という不快感と同時に、
10年前の取引履歴の相手なんて覚えてない
SNSでの取引相手のハンドルネームも本名も覚えてない
グッズの値段、何のグッズだったかも何も覚えてない

という、わからない、覚えてないという答えのせいで、より一層犯罪者としての疑いの目が強くなるのではないかという不安感が強くありました。

そしてそれらの回答はやはり、お相手の警察官にも不信感を与えたようで、
「なんで誤送金が立て続けにあったのに、口座の解約をしなかったの?」
という話になりました。

わたしは、
「何度もA銀行に不正利用じゃないかを訪ねたが、NOと答えられた」
「『NO』という、A銀行の言葉を信じて返金対応をし続けていただけだ」
と説明をしましたが、

「それでも面倒な手間を考えたら、解約したほうが良かったよね?」
「こんなことになるなら解約したら良かったよね?」
「解約できるのに、あなたはしなかったんだよね?」
と捲し立てられるように質問され

何年もA銀行の不正利用ではないという言葉を信じて誤送金の返金対応をずっと何回もし続けてきたのに、どうしてこんなに犯罪者扱いされないといけないんだろう
これまでの誤送金への対応の手間を返してよ
不正利用じゃないと言い続けてきたA銀行の責任も追求してよ
わたしは被害者なのに、どうして犯罪者扱いされてるんだろう

と色々な感情が爆発し、お恥ずかしながらいい年で人前でおいおい泣いてしまいました。
本当に悔しかったです。全く身に覚えがないのに。

もちろんお相手の警察官も仕事ですので、言葉が強くなっても仕方のないことでしょう。
それでも全く犯罪に加担した自覚がないわたしにとっては、追い詰められるのに十分なやり取りでした。

その後も粛々と聴取は進み、
「凍結解除になるかはわかりませんが、一度持ち帰って話し合ってみます」
「もう一度A銀行に電話し、凍結に対する異議申し立てをしてみてください」
との答えと指示をいただき、その日は自宅へ帰りました。


A銀行に電話(2022/12/15)

事の経緯を話し(本当に面倒くさかったです)、口座凍結に関する異議申し立てをしたいです、と伝えると、
「昨日警視庁より、口座凍結の解除要請があった」
「すでに口座は解除済み」
との答えが。

いやすぐに解除できるんじゃん…!?

初めは解除に時間かかるって言ってたのに。
すぐに動けばこんなにすぐ解除できるんじゃん、
とモヤモヤ。

もっと早く解除してほしかったです…。




そして今日(2022/12/20)
警視庁の担当警察官Aからも連絡があり、
「A銀行に凍結解除の連絡をしときました」
との言葉が。

あ〜ようやく終わったんだなあ
とほっとしました。
厳密に言うと、口座を解約するまでなので
まだ終わってはないんですが。

来週あたりでも口座を解約してこようと思ってます。



ここまで長ったらしくて、支離滅裂な下手くそな文章を読んでくださってありがとうございます。
読んでくださっただけで感謝を申し上げたいところですが、
このクソ面倒くさいやり取りの文章を読んでくださった上でもう一度言います。

SNSでの取引をするときは
銀行口座を介した金銭のやり取りは
なるべくしないほうがいい

です。

やむなくするとしたら、
・取引の相手の本名
・取引の内容(何のグッズ、チケットetc…)
・品物の値段
・取引の時期
は全部記録として手元に残しておいたほうがいい
です。

わたしはもう二度と犯罪者扱いされたくないので、
取引はフリマアプリを通すか (12/21 訂正)
誤解を招く表現だったので訂正します。
フリマアプリを通すか=フリマアプリでのやり取りを介した取引のみ
という意味で記載をしていました。
SNSでのやり取りからフリマアプリに場所を変えて取引をする、という意味での記載ではありません。
わたし自身、そういったやり方をしたこともございません。誤解を招く表現となり申し訳ありません。


手渡し、もしくは信頼の置ける方のみとの取引にしようと思っています。

ただ正直、これまでの取引相手の方の中で、犯罪利用を疑う方が居たかと言われると、
それは居ませんでした。

金銭の振込を滞る方もいませんでしたし、グッズの未送などの方もいませんでした。
それでもこういったSNSでの取引が原因と疑われてしまった以上、わたしは自衛するしかありません。
真相は不明ですが、警察でもこれらのSNSでの取引が犯罪利用のきっかけとして濃厚とされていたため、こうしてnoteにまとめました。

あとこれは事情聴取のときに聞いたお話なのですが、
犯罪者の口座取引履歴には個人名での送金や振込が多いそうです。

わたしは特に口座を介しての利用として
グッズ、チケットのやり取りの他、
コスプレのスタジオ代のやり取り
も多くしていたため、個人名が特に多く、
犯罪者として疑われやすい対象となっていたようでした。

多分わたし以外にも、
銀行口座の取引履歴に個人名が多く出やすい方
いらっしゃるとおもいます。

正直もう取引してしまった分はどうにもならないのですが、
これからどうかお気をつけて取引をしてください。


心の底から、この2ヶ月間、
無駄なことでクソ忙しい2ヶ月でした。
どうか皆様同じ思いや、同じ目に合いませんように。

ご清聴ありがとうございました。




【追記】(12/21)
すみません。
自分の予想以上に出回り、わたし自身の手に負えなくなってきたため、この件についてはこれ以上関わらず、ここで終わりにしたいと思います。
読んでくださった皆さま、ありがとうございました。

ほとぼりが冷めたら、適当にあとで消します。

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