テスカトリポカ読んだ

自己満足読書感想文。
初めて読んだ、佐藤究さんの小説が、テスカトリポカだった。
色々あって、本が読みたくなりました。そこで、何か大きな賞を二つも獲得したらしい小説を、買って読んでみることに。それが、佐藤究さんの書いた、『テスカトリポカ』だった。めちゃくちゃバイオレンスだし、グロい。でも、面白い。どうしてか、客観的な事実みたいな、そういうのを読んでいると、心が落ち着いた。分かりやすく言うと、地の文。内容は残酷でキツかったが、1500円くらいかと思ったら、2000円以上した本なので、何とか、楽しみたい。楽しまないと、損な気がする。だから、頑張って読んだ。面白かった。面白かったは面白かったが、アステカ要素を、いまいちまだ理解しきれていない。参考文献を自分で読んでみるのもアリか、とも思ったが、そこまで頑張る気力はない。何か、見落としているところはないか。作者へのインタビュー記事をネットで探して読み、バックボーンや、解説を見ようとした。面白いは面白いが、まだ楽しみ切れていない。2000円ちょっともしたのに。それが悔しくて、同じ著者の、他の本も読んでみることにした。楽しかった。どの順番で読んだか、正確には覚えていない。Ankは特に、本当に面白かった。QJKJQも、面白かった。どちらも、著者の仮説が、面白い。仮説、というか、「人間や世界って、実はこうなんじゃないか?」、という提言をしているような要素が、かなり好きだった。フィクションではあるのだが、リアルに感じられた。殺人者の脳と私の脳は同じだし、鏡を認識するまで殺戮を繰り返した歴史が遺伝子に組み込まれてもいる。地続き。繋がっている。本当に面白かった。その二つを予め読んでいたから、私は、サージウスの死神を読めたのだと思う。酷評されているレビューを読んだが、私にとっては、楽しみ方がそもそも違うと感じた。多くはなかったが、サージウスの死神にも、そういった、世界や人間に対する仮説のようなものを感じる部分があった。満足だった。今なら、テスカトリポカも、楽しめると思う。世界や人間に対する、著者の仮説を、意識する。アステカ神話と儀式。暦。歴史。そこに焦点を当てて読めば、今度は十分に楽しめる。