人生で初めて競馬場へ行ってきた話
別に競馬については詳しくない、ただ馬という生き物が好きな一般人が中山競馬場で競馬デビューしてきたぜ。ウマ娘で競馬に興味を持ってからTwitterで情報収集したり日曜昼の競馬番組をたまに見るくらい。その程度です。
行くことになったきっかけ
就活を進めていくうちにJRA(日本中央競馬会)の仕事について興味を持ったから。いろいろ調べた結果、競馬を見に行くには予定日の数週間前に抽選に参加しないといけないことを知った。前は入場券の予約は要らなかったんだけど、コロナ禍だから入場人数を絞っているらしい。実際行ってみたらそこまで混んでいなかったので感染対策はまあまあ気を遣っているっぽかった。
入場券を獲得するための抽選
競馬を見に行くには入場券か指定席券が必要。入場券の抽選はすっかり終わってて焼け野原だったので指定席券を買うことにした。私が買ったのはスマートシートのFブロックって所で、いちばん安くて抽選倍率も低そうだったから……。入場券を買うのと指定席券を買うのとでサイトが違うので、2回も会員登録しないといけないのクッソ不便~~!!!と思ってたら今度統合されるらしい。感謝。支払いはクレカのみだった気がするけどクレカもっとらんからバンドルカードで支払った。
いざ入場!
12時に家を出て中山競馬場へ。本当は朝10時くらいから第1レースは始まるんだけど、当日のメインレースとなるマーチステークスを見るだけだったら、パドック(※)も見られるように14時半までに着けばよかったんだと思う。
パドック:レースに出走する馬が、装鞍所からここに入り、この中をスタッフにひかれて周回する場所で、下見所ともいう。馬の状態を観察できる。馬場にむかう前に騎手が騎乗する。(JRAサイトより引用)
最寄りの船橋法典駅は舞浜駅の近く。ディズニーとかが近いのかな?舞浜駅で若い女性や子供が降り、それから乗り換え。電車内には競馬新聞を読んでいるおっさんと私が取り残されましたとさ。船橋法典駅に降り立った瞬間若干の獣臭さを感じた。これがうまのかほり……。駅から競馬場までの直通地下通路があるから方向音痴でも大安心!通路には動く歩道があって、その両脇に重賞レース歴代勝利馬の写真がずらーーっと並んでた。有馬記念のシンボリルドルフの写真はちゃんと二枚あった(1984、1,985年有馬記念連覇)。
動く歩道を抜けたら指定席券を買ったJRAのサイトにログインして、その日限り表示されるQRコードを窓口の人に見せるだけ。身分証明書がいるって言われてたけど見せずに名前だけ確認されて終わった。JRAの職員さんたちがニコニコしながらお出迎えしてくれたので気分が良かった。
ここどこ……?
入場してパンフレットとか場内マップとか貰って、ターフィーショップっていうお土産屋さんを見て、元居た所に戻ろうとしたら迷子になった。え?
外に出られそうだったので「ここがパドックかな?」と思ったら人間のガキが無限に走り回り、おっさんが昼寝している謎の芝生エリアに出た。
今になって地図を見返してもなぜそこに迷い込んだのかまったくの謎。神隠しってこうやって起こるんですね。その後なんかうろうろしてたらちゃんとしたところに出られた。
競馬場グルメ
競馬場といえばモツ煮込みとビールって感じがするけど、結構いろんなお店があった。ショッピングモールのフードコートみたいな感じで吉野家、フライドチキン、カレー、ラーメンなどなど。おひとり様に優しい仕様で、立ち食いのエリアが結構多かったことに驚いた。鳥千ってお店のフライドチキンは評判をリサーチ済みだったので迷わず購入。店員が手渡しでくれるんだけど皿とかなくてどこにも置けないからちょっと困ったよね。薄めの味付けに塩とカラシを自由に付けて食べるスタイルなんだけど塩の小袋がマジで開かねえでやんの。マジックカットでもなさそうだったし四方向試したけど切れ込みが入る気配がなかったのでカラシだけつけて食べた。チキンカツっぽいサクサクの衣、揚げたてジューシーな鶏肉で超サイコ~!思ったよりデカかったから次に競馬場に行くときには朝ごはんを抜いていきます。
馬券買うぞい
投票カードにマークして、小銭を払って、カードを機械に突っ込めば欲しい馬券が出てくる。今回買ったのはマーチステークスのヒストリーメイカーの応援馬券のみ。これは同じ馬の単勝と複勝を同額購入することで馬券に「がんばれ!」の文字が入った馬券が買える。ガチの金儲けってよりは思い入れのある馬に対して記念に買う感じの馬券。私の場合はタイトルホルダーっていう好きな馬がいて、その子に名前が似てると思って買ったんだけどあんま似てないな?なんなんだ。タイトルホルダー……ヒストリーメイカー……全然似てないな?
あと書き損じた投票カードとちっちゃい鉛筆も持って帰った。捨てていいって書いてあったから……。
パドック見るぞい
人多っ!!!!!!!!馬多っ!!!!!!
今まで見当たらないと思っていた人間どもはここに集まっていたのか。地面に目印の黄色いテープがあって、その上に人が立つからソーシャルディスタンス的なサムシングは守られていた。馬見たさにルール破らないのみんなマナー良いな。パドックを見ながら競馬新聞に何か書き込む人、でかいカメラで写真を撮る人、同行人と話をする人といろいろ。15分くらい馬が同じところをグルグル回るんだけどそれぞれに個性があるから見てて飽きない。マーチステークスのパドックが前の方で見たかったので、春興ステークスのパドックからずっと居座ってた。汗かいてる子、頭を下げがちな子、泡吹いてる子も居たし、歩きながらうんこしてる子も居た。馬を引いているスタッフがうんこを踏まないようにちょっと避けてるのが面白かった。
その後しばらく待って、それからマーチステークスのパドック。(写真はだいぶ人が少なくなったタイミングのもの。)
前から2列目で見られたのでハッピー。ワイドファラオ(写真1枚目)がお尻の辺りに模様入れてて可愛かった!先週のなんかのレースでもお尻におめかししてた子が居たんだよな、忘れちゃったけど。デュープロセス(写真2枚目)はたてがみを編み込んでもらってたね。たてがみも馬によって結構違って、ぱっつんの子もいればワイルドな感じの子もいるんよな。かわえ~。
休憩、いよいよレースを見るぞい
じゅうぶん堪能したので後ろの人に場所を譲って屋内へ。中山競馬場名物のモカソフトを食べました。おいし~い。
それですぐスタンドへ向かう。
指定席とってたけど普通にスタンドで立ち見した。指定席だと双眼鏡でもないと遠すぎて馬が見えんと思うので。さっき初めて生で見たパドック、レースが始まる前のワクワクソワソワする感じ、発走前のファンファーレに合わせた観客たちの手拍子、どれもTVで見る競馬とは全然違った。
発走。マーチステークスは1,800mなので一周とちょっと走る。ゴール前で見てたので、馬たちが目の前を2回駆け抜けていった。
はyyyっや!?!?!??馬ってこんなに足速いの!?あと地響きすご。馬の群れが近づいてくるにつれてドドドド…と音がした。生き物の力強さを感じて興奮した。あの中に巻き込まれたら一瞬でペッタンコになって死ぬだろな。あと観客が普通に声出して応援したり雄たけび上げたりしてる。このご時世にそれはいいのか?
走り終わった後は拍手が起こるし、わかりやすく喜ぶ人の隣で頭抱えてうなだれてる人がいてウケた。たった1分ほどのレースで人々が一喜一憂するのは愉快だし、馬の気分に振り回されてるのも非常に愉快。正直言って生き物のやることに対して金賭けるなんてアホじゃん?とも思うけど実際に競馬場に足を運んでみたら全力で楽しめた。馬も凄いけど騎手も凄いんすよ…人馬一体ってやつ。馬のスポーツというより馬と人のスポーツ。それからあの牧場もその血統も凄いんすよ…と深掘りし始めたらキリがないおもしろヤバ沼コンテンツなのがよく分かった。
メインレースが終わったから半分くらい人が帰っちゃったんだけど、私は最終レースまで見ることにした。次いつ競馬場に来れるかわかんないし、芝のレースを最前で見てみたかった(さっきのマーチステークスはダートつって芝じゃなくて砂地を走るレースだから観客からはちょっと遠い)。これは1,200mのレースだから遠くのスタート地点から観客席近くのゴールまで走ってくる。コーナーを越えて馬群が見えると観客席からは声が上がってた。人よりもデカい生き物がなんかメッチャ速く走ってるからなんか興奮する、くらいの原始的な感情かもしれないけど、その場にいる人全員が目の前の馬を応援しているというのが一体感を生んでてすごくよかったね。うん。ソロで行ったけど全然寂しくなかったもん。
行く前と行った後のギャップ
意外に若い人が多い。しかも女性もそれなりに居る。メイン層はおっさん連中なんだろうけど男子大学生が特に多い印象。私の隣に居た男子大学生3人組は結構知識がある感じでわいわいしてた。かわいいお姉さんもドリンク(酒?)片手に観戦してた。意外~。
中山競馬場、ショッピングモールみたいなつくりだったな……。
吹き抜けになってたのもそうだし子供が遊べるような空間、たくさんあるエスカレーターやトイレ、フードコート。親しみやすい空間だったのが意外だった。
さいごに
なんかマジ最高にメッチャ楽しかった。なんでこんなに楽しいことがあるのにもっと早く行かなかったの~!?って感じ。天気にもよるけど朝から夕方までずっと過ごせると思う。興味ある人いたら一緒に行こうぜ。
名物のG1焼きを買って食べた。あま~い。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?