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ユーフォリアの壁の話

ユーフォリアには壁がある。
物理的な壁だ。
レンガで出来ている。

今のオフィスに移転する時に
メンバー全員で合宿をして
レンガ塀をつくろうというアイデアが出た。

レンガのひとつひとつには
オフィスを訪問してくれた人のサインが記されている。
多くはONE TAP SPORTSのユーザーの人達だ。

さまざまな競技の日本代表、
プロ野球、Jリーグ、Bリーグ、トップリーグ、
大学部活動、高校部活動、
選手、指導者、トレーナー、栄養士、理学療法士、ドクター、
そしてそれらをさらに支える多くの人達。

目標を書く人もいれば
自分の信条や座右の銘を書く人も
誰かへの感謝を書く人も
ただ自分の名前を書く人もいる。

五輪やワールドカップに向けての思いや
最後のシーズンに向けての思い。
ライバルチームが隣のレンガに並んでいることもある。
一つ一つの言葉に込められたものを思うと、胸が熱くなる。

コロナ禍になってリモートワークが増えて
レンガへのサインはさらに貴重なものになった。
物理的なレンガにメッセージを書けることのありがたさ。

夜の静かな時間帯にこの壁の前に立つと
ものすごいエネルギーが伝わってくるし、
ユーフォリアと多くの人達との関係性が凝縮された壁を前に、
しみじみと感謝の気持ちを噛みしめる。

この壁はユーフォリアの無形の資産が、
そのまま形を与えられたものだ。

いつかは次のオフィスに移る時が来るだろうけれど、
その時にも必ずこのレンガを持っていこう。

それまでに無形の関係性をたくさん積み上げよう。
それらが新たにひとつひとつのレンガの上に投影されるように。

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