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THE ROAD FOR SHOGO~浜田省吾への道 Vol.1古矢徹その2

浜田省吾の魅力を、浜田省吾を取り巻くさまざまな人たちと浜田さんとのエピソードトークから紐解く特別企画。6月のインタビューゲストは、浜田省吾のファンクラブ会報誌のエディター&ライターの古矢徹氏。
第2回は浜田さんと伝説の漫画家・土田世紀とのエピソードについて
インタビュー:屋形英貴(広島FM)


「今、漫画界におけるGLAYは誰ですか?」ライブリハ現場を取材に訪れた土田世紀に逆インタビュー

―今日はどんなエピソードになりますでしょうか?
 
古矢
ファンクラブの会報を編集しているので、会報のまた話になってしまいますけれども、会報は 今、年6回刊なんですよね。で、6回ごとに表紙を、イラストレーターの方に。中身は、あのー、基本、内藤順司さんっていうカメラマンの写真がもうメインなので、表紙だけは、 イラストとかイラストレーションがいいんじゃないかなっていうことで、6号ごとにイラストレーターを選んで、 シリーズでやってもらっています。
それで、1999年に、「俺節」とか「編集王」をその前に書いてらっしゃった土田世紀さんという漫画家の方に。
土田さんは、浜田省吾ファンっていうことも 知っていたので、「俺節」に浜田山だったかな、浜田さんそっくりなディレクターみたいな人も出てきたりとか で、土田世紀さんにお願いして、毎回あのライブを見てもらったり、僕がロケでのエピソードなどを紹介して、それを元に漫画みたいに表紙を書いてもらうっていうシリーズで。
その最終回に、あのー、リハーサルスタジオに取材がてら、土田さんに来てもらって、それを 土田さんが見て、リハーサルを見て、漫画に、何かエピソードを漫画にしてもらおうと思って来ていただいたんですよね。
で、土田さんの友達に尾上龍太郎さんっていうまたパチンコ漫画で有名な人いるんですけど、その人 なぜかついてきちゃって。あのー、2人もいらっしゃると大変だなと。呼んだ方としては。リハーサルって普通、 他所の人を呼ばないじゃないですか。リハーサルってやっぱ結構真剣勝負で、もうバンドもいるし、あの、まだ出来上がる前の段階の音なんで、
 
―だいぶ現場ピリついてることが多いですよね。
 
古矢
浜田さんの現場はそんなにピリピリはしないけど、ピリピリする場合もありますよね。 だからまあ、そっと見て、そっと後日書いてもらおうと思っていたら、休憩時間に浜田さんが自ら 「土田さん、お茶でもの飲みましょうよ」っていう、なんか振ってくれて。で、そこから、逆インタビューっていうか、「土田さん、スタッフは何人いるんですか。え、6人! ってなると、僕がバンドでやってるのと似てるね。メインボーカルは土田さんだね」なんていう話をしたりとか。「今、漫画界におけるGLAYは誰ですか?」とかね、そんな話を、されたりとか。
で、実は浜田さんって、中学2年生ぐらいまでケント紙買って、コマ割りして、Gペンで漫画描く人だったんですよね。僕も会報の編集するまで知りませんでしたけど。

緊張のリハ現場で、土田世紀に“魅せた”浜田省吾の神対応!


古矢
あの、リハーサルスタジオって、マネージャーたちが、賄い料理みたいな作るんですけど、そこで、 「土田さん、ハヤシライス食べない」みたいな、浜田さんが言い出して。で、コロッケのせると美味しいよって言って、コロッケをオーブントースターで、温め直して、土田さんに出してくれたりして、そんな、なんかもう、至れり尽くせりな雰囲気の。 で、あのー、できた漫画、これなんですけど。
 
―ちゃんとこう、表紙が描かれてますよね。土田さんのタッチですね、完全に。
 
古矢
完璧に。で、これ、土田さんが、あの、感想として、「浜田さんはじめ、ファミリーの皆さんはマジいい人ばっかりだったっす。 業界っぽくなかったな」って書いてんですよ。
で、なぜかここに 1人だけ白いスーツにオープンシャツ広げて、エリ広げて、アフロヘアのめっちゃいやらしい業界人が映ってんですよ。それ、俺なんですよ。なんで俺だけが、そのめちゃくちゃイイ人ばっかりの、業界人っぽくなかった人たちの中で、1人だけ業界っぽい人間に描かれてるかって。
 
―確かに、僕も何度かその現場的なとこにお伺いさせていただくと、 何かほんとに普通の、営業窓口に行ったかのごとく、その、おもてなしをされ、特に初めて訪れた方に対して、 浜田さんの、その、ちょっと恐縮してしまうぐらい、丁寧にもてなされるっていうのを、よくお見受けしましたけど。確かに、コンサートいっぱいにする、いわばロックスターみたいな人とまるっきり違いますよね。雰囲気が。
 
古矢
なんか、土田さんはね、その時に、後でね、あのステージだとすごいオーラ で、オーラが出てるのに、その、そういうところで、初めて会った浜田さんは、その、オーラを消している感じがする。
でも、それをまた浜田さんに言うと、人間にオーラなんてものはないんだよって言うんですけど、
それは周りの人が勝手に、そう、あの、思うだけで、オーラなんて実際にはないんだよっていう、言ったりするんですけど、
 
―もうそれはいかにも浜田さんらしい感じですよね。
 
古矢
なんかね、本当に言葉で言うと簡単そうですけど、30年ぐらい、(会報誌のインタビューで)こうやって2時間、話してたりすると、どっかで何かがね、綻びるっていうか、 そういう瞬間っていうのはありそうなものなんですけど、なんか無いですね。
 
―ホントにブレないっていう感じがしますが。じゃあ、すいません、今日の1曲をお願いできればと思うんですが。

高橋幸宏他、スゴ腕ミュージシャンがバックを固めた、CD化されていないレア曲


古矢
これCDになってないけど、あの配信とシングル版ではあるっていう、「独りぼっちのハイウエイ」ってかけられるんですか?
「木枯らしの季節」というアナログ版シングルのB面で、この曲と、 「愛の駆け引き」と「木枯の季節」の3曲は、バックが、ギターが高中正義さんで、 ベースが後藤次利さんで、ドラムは高橋幸宏さんなんですよね。
 
―なるほど
 
古矢
まー、土田正紀さんも若くして亡くなっちゃったんですけど、高橋幸宏さんもね、ちょっと前に亡くなられて、、、
珍しいと思うんですよね。浜田さんのバックで、高中さんと高橋幸宏さんと後藤次利さんがやってる。
ぜひ、この「独りぼっちのハイウエイ」は貴重な音源だと思うので、ぜひ聞いていただきたいなと思ってます。


次回「THE ROAD FOR SHOGO~浜田省吾への道 Vol.1古矢徹 その3」は広島FM「#PUSH」で2023年6月21日(水)OA予定



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