世界を受け入れるシン・コンセプト

以前決めたコンセプトは「自由自在に踊る旅人」だったが、シン・コンセプトが決まったので書き残しておく。

「優しい世界を言祝いでいく。飄々たるハードボイルド」

これでいこうと思う。

(新井素子『チグリスとユーフラテス』のネタバレを含みます)

「飄々たるハードボイルド」


私は自分の道は自分で決めたい。昔から変わらないし、変える気もないし、変えられるとも思っていない。残念だけど。
嫌な環境でも自分で決めたならそれなりに生きていけるし、逆にどれだけ快適な環境でも強制されたら嫌だ。(嫌すぎる環境なら変えるけど)

この性質を表す言葉として、ふと「ハードボイルド」がピッタリでは?と思った。

ハードボイルドは自分の生き様を貫き通しているイメージがある。あと、正道を歩めない悲しみを背負っていそう。それに何より、かっこいい!

自分の生き様を貫きたい自分の内面を一言で表している気がした。

泥臭い様子を見られたくないというめんどくさい自意識は持っているので、フンフンと鼻歌でも歌いながら生きていきたいし、そのように見られたい。その意味で「飄々たる」をつけた。

「優しい世界を言祝いでいく」


「飄々たるハードボイルド」としてこの世界で何をしたいかというのがシン・コンセプトの前半部分。

世界を受け入れたいと思っていることに最近気づいた。

人間として生きていることに納得していない。ニンゲンとして生まれたからニンゲンとして生きてるけど、多分ネコとして生まれたらネコとして生きていたし、カピバラとして生まれてたらカピバラとして生きていただろうなと思っている。

そうは言っても人間として30年以上生きてきたし、そろそろ人間として生きるのを受け入れようかなと思った。
どうやって受け入れようかなと思ったら、多分人間として生きてる世界ごと受け入れるのが自然な気がする。

世界丸ごと受け入れるとしても、世界にも色々問題があって全部あるがままに受け入れたいとも思わない。自分に優しい世界だけ受け入れたい。

「優しい」は邪魔しない・されないことを指す。自分が自分でいることを邪魔するものには容赦しないが、邪魔しないものに対しては敬意を持って接したいと思っている。
(こういう認識だからこそ人間同士のコミュニケーションから何かが生まれるのは奇跡だし尊いものだなとも思っている。)

そして受け入れる方法としては、「言祝ぐ」という言葉を置いた。言葉を使って祝福したいと思っている。

持っているイメージとしては新井素子『チグリスとユーフラテス』に出てくるルナちゃん。

惑星移住が成功した惑星ナインで「最後の子ども」として生まれ、ずっと子供として扱われ幼女のように振る舞う老婆・ルナ。誰もいなくなった星で、コールドスリープしている女性を1人ずつ起こしていって...というSF。あらすじはすっ飛ばすが惑星移住時のメンバーで現人神としてコールドスリープしていた灯と2人、1日1日を過ごしていく。そしてルナは最終的に惑星ナインそのものの母となっていく。

その過程でルナがミミズに「にょろにょろさん」と名付ける場面がある。名付けることでミミズの存在を受け入れていく。

この先。
ルナは、みんなの名前をつけるだろう。灯と一緒に、だんご虫の、蛞蝓の、蜘蛛の、バッタの、新しい名前をつけるだろう。
そしてその瞬間から、その生き物達はルナの名づけ子になる。
チグリスとユーフラテス (p439)

この場面が、ルナちゃんが惑星ナインという世界を受け入れる第1歩としてとても印象に残っている。なおかつ惑星の母となるルナちゃんからの、世界への祝福のような...。

このような感じで、世界を受け入れるためには自分の言葉で名付ける必要がある気がしている。恐らく哲学書などの書籍を当たれば既に答えが書いてあるのだろうが、自分の中の言葉で表現して腹落ちさせることこそが私の人生においては重要だ。

これから感じたことを言葉にできるように大事にしていきたい。正道を生きることは叶わないが自分なりに最善の人生を過ごしていきたい。

優しい世界を言祝いでいく。飄々たるハードボイルド

ある意味このコンセプトが世界の祝福への第1歩だ。

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