例の件について(前編)

やぁ、どうも。クラゲ男爵です。

ここ数日、noteを騒がしている「ある問題」について、その発端となった当事者のひとりとしてここに記しておきたいと思い、このテキストを書いています。

事の経緯はこうです。

最近、お知り合いになった「彼」がいまして、その「彼」が私についてのページをわざわざ書いてくれたんですね。それは「クラゲ男爵をどう呼べばいいか?」という他愛も無い話題だったのですが、皆さん楽しく参加して下さり私も嬉しく思っていました。人のnoteで私の事が話されるって、誰かに認められたような、くすぐったい気持ちになるんですよねw。

それが、これもまた最近お近づきになれた「彼女」の目に留まり、私についてのマンガを描いて下さいました。これがまたすごい良い出来でw。一日で2人の人が私について描いてくれるという珍事件に、男爵すっかり舞い上がってしまいました。

ここまでなら「男爵のnote生活における嬉しい珍事件」で終わったのですが、その後も話は続きます。

「彼女」はファンクラブを創設してくださり、それを受けて「彼」はそのイラストを使って『会報誌(表紙風のイラスト)』なるものを作ってくれたんですね。これが今回、noteを騒がしている「著作権問題」の話題の発端となってしまいました。

「彼」が作った会報誌は、「彼女」の許諾を得ずに「彼女」が描いたイラストを使ってしまったんです。そこに雑誌の定価や、文字を載せ、いわば『画像を無断使用したうえに再加工した悪質な行為』として問題になってしまいました。

「彼女」は抗議し「彼」もその問題を認識、本人への謝罪と、自分のミスを謝罪ページに載せた上で、『その責任をとって退会する』と表明し、現在に至るわけです。これが事の顛末です。

「彼」と「彼女」は面識があって、どれほど仲が良いのか私には分かりませんが、少なくても私がお二人と知り合う以前より交流はあったようで、それが私のことで袂を分かち、片や退会するという結果になってしまったことは残念でなりません。

●コラボと著作権

「彼」は以前、ライターもしていたようで、著作権の知識は最低限あったはずです。ではなぜ、今回のような事態になってしまったのか?

それは『コラボ(コラボレーション)』という形を取り違えてしまったからだと思っています。

noteでよく目にするコラボは『相手のキャラクターを自分で描く』タイプだと思っています。あるいは『小説の世界観を絵に起こしている』だとか。

これらは基本的に全て自分(作者)の手によって描かれます。けれど「彼」は「彼女」の描いたイラストをそのまま流用してしまった。もしかしたら彼の中ではコラボというよりも『共作』という形を考えていたのかもしれません。もし共作にするのであれば、コラボよりもっと意思疎通と信頼関係が必要であったことは言うまでもありませんが。

ただ、彼を擁護する訳ではありませんが、多少の言い分(というか勘違いのポイント)があるとすれば、その『作品自体がコラボ作品だった』ということです。

つまり『クラゲ男爵』のキャラクターは一次著作権者としての私がいて、その『コラボとして描かれたイラスト』であったために、画像を使うことのハードルが下がっていたのではないか、とも推測されます。

オマケに私がそのページを見てリンクを貼ったこともあり、『ある意味公認』という誤解を与える印象を与えたことも、彼を誤らせた部分だとも思っています。(もちろん「彼女」が描いたイラストの権利は彼女の物であり、コラボ作品だからといって、それを勝手に使って良いというわけではありません。)

コラボは本来、相手との信頼関係があってこそ、存在するものだと思っています。相手の事をリスペクトしていて、これを描いたら喜んでもらえるんじゃないかと思いながら描き、その延長として『勝手に描いて、相手に驚かせたい(喜んでもらいたい)』という部分もあったりします。だからこそ微妙な問題であり、相手との距離のとり方や、現在どこまでが許される信頼関係なのか、という部分を推し量ることがとても大切だと思っています。

「彼」はこのコラボを『祭り』にするために色々と考えてくれたのでしょう。その結果としての流用であって、そこに悪気がなかったことは記事を読んだ人なら誰しも分かることだと思います。『彼』は『彼女』の人気を利用しようとしたんじゃなくて、クラゲ男爵を盛り上げようと『同じ仲間』としてコンテンツを『共用』しようとしたのだと思います。配慮が足りなかったのは確かでしょうが、彼の心情が『私への好意』から出た物であると分かるだけに、単純に「なんて非常識な!」と非難するには複雑な思いだったりします。

●今回の事について

私が一番悔しいし、後悔しているのは『何で、あの時止められなかったんだろう?』ということです。

加工した絵を見たとき、(画像使わせていただきました~)という文字を見て『ん?大丈夫なのかな?』と思ったのです。けれど勝手に使ってもいいほどの信頼関係があるのかと思い、それをスルーしてしまいました。

もしあの時「これは、大丈夫ですか?画像勝手に使うのは結構ハードル高いと思いますよ」と一言言っていれば、問題はもしかしたら未然に解決できたかもしれない。そうすれば「彼」は退会する決断を選ばなくて済んだかもしれない。

そもそも、私を中心にしたお祭りだったのに、もっと注意を払うべきでした。バカみたいに浮かれて、騒いでいた結果、一人の人を退会させる結果になってしまったのは、悔やんでも悔やみきれません。


「彼」と「彼女」の対応は、私は正しかったと思っています。

「彼」は問題を指摘され、それを真摯に受け止めて謝罪メールを出し、謝罪ページで自分のミスを公表し、その責任を取って退会する意思を表明しました。

「彼女」は、『それは受け入れられない問題』として「彼」に直接指摘し、運営に連絡をし、自身のポリシーを改めて提示し、「彼」との問題を自らのnoteで公表することでnote全体の問題として共有しました。私は「彼女」の対応の正しさを全面的に支持します。

どちらも、とても正しいと思います。

でもだからこそ、こういう結果になってしまったのが哀しい。

正しいはずなのに、一人は退会を決意し、一人は楽しい気分からどん底の気分になってしまう。


『正しいのに残念な結果』になってしまうのなら、どうしたらいいのか?

『本当に大切なこと』って何?

それこそが私が今回一番言いたかったことで、少なくても当事者の一人として、私が書かなければいけないと思ったことだったりするのです。(後編へ続く)



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