母が脳出血で倒れてから今日までの話#2
時は少々さかのぼって3月25日
仕事終わりに入ってきた電話で母が脳出血で倒れたことを知らされた。
それは母方の親戚からの連絡であまりにも唐突なもので、正直何言ってるかわからなかった。ドッキリか…?
話は変わるが、僕の家庭背景としてだいぶ前にウチは離婚をしていて父、母、僕の3人はバラバラに住んでおり、実家は消滅している。
母は故郷に帰って再婚。父は一人暮らしという感じだ。
話を戻す。
とにもかくにも母の今の旦那さんと連絡をとらねばということでそのまま連絡先を聞いて仕事場からすぐにかけた。
「状態は良くないです。現状は生きるか死ぬかどちらに転ぶかわからない…」
「マジか…。」
現場に声をかけようと思ったが、ディナーの営業が既に始まっていたのでとりあえず帰路につくことにした。
帰り道を歩きながら親戚に連絡を取る。
不思議なくらい落ち着いていて、「あそこのおばちゃんにかければ親戚中に連絡回してくれるはず…。」とか考えながら1番早く連絡が回るように優先順位を組み立ててとにかくかけまくった。
まだ実感が湧かずに麻痺していたんだと思う。
一通りかけ終わったあと異変に気づく
真っ直ぐに歩けない。フラフラする。
音が小さく聞こえる。なんか視界が悪い。
嘘だと思うかも知れないが全部マジ。
人間ってこんなふうになっちゃうんだなとかなりビビった。
気を抜くと車にひかれて死ぬかもしれない…。
この時まず僕がすべきことが決まった
無事に家に帰ること。
帰りの電車内アナウンス
「次は〇〇〜〇〇〜お降りの方は〜」
「良く聞こえない…あれどこで降りるんだっけ…えっと…あれだ…あれ…そう。駅。駅でおりないと。カエレナイ。」
ずっとこんな調子だった。
無事に帰宅をして
父親や父方の親戚の方にも連絡を回した。
もう一度旦那さんにかけ直して改めて情報を整理した。
手術は無事終えたけど、目が覚めないという状態。
麻酔で寝ているのか意識がないのかわからないとのこと。
そしてコロナ禍により親族でも面会が一切できないという状態。
寝ている母のそばに誰もいることができないということ。
なんでよりによって今…。
頭がおかしくなりそうだった。
だけどその日の内に友人や先輩に色んな声をかけてもらって覚悟を決めた。
よし…!
どうなるかわからないけど
最後まで見届けよう。
今の母には僕しかいないのだから。
血の繋がった家族は僕しかいないから。
仕事先に連絡を入れて無期限の休みをもらい
その日の内に次の朝の1番早い新幹線をとって
いつもよりゆっくりとご飯を食べて。
床についた。
続きます。
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