見出し画像

ピクニック

店長の千秋です。
今回は、ビンテージのコレクターの先輩であり、大切な友だちでもあるフィンランド人たちのことをお話したいと思います。

フィンランドの夏といえば、とにかくピクニック。
ずっと明るい不思議な夜を、それぞれが好きなように楽しんでいます。
森や公園だけでなくマンションの前のちょっとしたスペースでも、バーベキューしたりお酒を飲んだり。
そんな時、先輩たちは必ずビンテージグラスを用意します。
お皿やカトラリーはもちろんのこと、敷物までマリメッコのビンテージ。

最初は日本から来たわたしたちに、特別なおもてなしをしてくれているんだろうなーと思っていました。
クーラーボックスにワイン何本かと食料を入れただけでも十分重いのに。
だいたい岩だらけのフィンランドの島で、ビンテージのグラスってリスク高すぎでしょ!って笑
でもそれが彼らの定番のピクニックだったのです。

例えば日本のお花見では、ブルーシートと紙皿や紙コップが当たり前。
彼らがプラスティックや紙のものを使い捨てしない理由は、環境のためか、グラスによって飲み物の味が変わるからか、何よりも高い美意識によるものなのか。
今度会ったら、じっくり聞いてみたいです。
素敵なビンテージに囲まれたピクニックに嬉しくなって、わたしも一緒に重い荷物を持って森や島へ出かけました。

こんな風に彼らから、気負わないビンテージの楽しみ方を教えてもらってきた気がします。
大事に手入れされてきた庭に咲く、白とグリーンの花々。
それを何気なく活けたのは、昔から家で使われているアアルトのベース。
そして熱いサウナの外に用意されている、冷えたビール!
あの夏の光景を思い出すたびに、すぐにフィンランドに飛んでいって、また彼らと飲みながら、ゆっくり話したくなるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?