"国庫"の正体と、私たちが知っておくべきことについて。
1. はじめに
以前、"進撃の巨人と相続税を無理やり結びつける"、というちょっとよくわからないテーマでnoteを更新しました。
このnoteの中で、私は、
「法定相続人が1人もいない相続財産は、最終的に国庫へ帰属する」
と書きました。
要は"国のものになる"ということですね。
2. 反省と、私の癖と
今回のことに限った話ではないのですが、私の悪い癖で、アウトプットの速さを優先するあまり新しく情報を知ったら、その言葉の意味を100%理解しないまま、わかったつもりで書いてしまうことが多々ありました。
この「国庫」という言葉もそうでした。
"「国庫」=国の金庫だから、、、なんとなく、日本銀行のこと??
という感じでした。(この後で解説していきますが、国庫は日本銀行ではありません)
3. 国庫とは
そんなこんなだったので、今回きちんと調べてみました。
財務省のサイトを参照させていただきます。
国庫とは
"財産権の主体としてとらえた場合の国のことです。
国庫は、国の別個の組織として独立して存在するものではなく、国を立法・司法・行政の機能の主体としての国と区別して財産権の主体としてとらえた場合に用いられる呼称であり、国庫には、現金(国庫金)のほか、有価証券、不動産、物品等様々な財産が属しています。"
(参照)
そういえば、日本銀行って民間企業ですもんね。よくよく考えれば、
国庫=日本銀行に集まる、わけありませんでした。
気になったので、ついでに国庫金についても調べてみました。
国庫金とは、国(政府)の資金のことです。
国庫金には、歳入金、歳出金、歳入歳出外現金があります。
歳入金は、国税や社会保険料などとして国が受け入れる国庫金のことです。
歳出金は、年金や公共事業費などとして国から支払われる国庫金のことです。歳入歳出外現金は、国の歳入・歳出とはならない「保管金・供託金」(国が保管する現金)や財政融資資金(政府系金融機関や地方公共団体等に貸し付けるために財投債の発行等により調達した資金)などのことです。
ふむふむ、、、〆(._.)メモメモ
4. 私が国庫についてきちんと調べようと思った理由2つ
私が国庫についてきちんと調べてみようと思った理由は、先述した癖を直す以外にもあります。
それは、
➀貰い手がなくて国へ相続される財産が急激に増えていることを知ったから
②国庫が、高齢者→高齢者の流れで循環していると思ったから
という2点からです。
➀から話していきます。
理由➀. 貰い手がなくて国へ相続される財産が急激に増えている
いきなりですが、皆さんに質問があります。
Q. 貰い手がなく、1年間で国庫へ帰属されてしまう相続財産の総額はいくらでしょうか??
....
.....
答えは、 500億円以上。(2017年に初めて突破)
(参照)
私はこの数字に強い衝撃を受けました。
高齢化の波が押し寄せた結果だと頭では理解できていても、ここ数年で恐ろしく伸びています。
②国庫の性質上、納められた相続財産が、高齢者→高齢者間で循環している気がしたから
行き場を無くした相続財産が国庫へ流れる、そしてその金額はこれからも上がり続ける。
だったら、その国庫が最終的にどのように使われているのか、私はとても気になりました。なにせ大金ですからね。
調べて見ました。
...字が小さくて見づらいですが、下記の図が財務省が公表している国庫資金の流れです。
https://www.mof.go.jp/exchequer/summary/09.pdf
PDFに飛んでいただいたり、頑張って拡大していただけるとわかるかと思いますが、この資料のなかで一番頻繁に使われている言葉は、「国債」です。
社会保障、地方交付税交付金、、なんていう言葉も散見されます。
この図を見ながら、私は大学のゼミで教授が話していたことを思い出していました。
教授は唐突に言いました。
「君たちは大変だ」と。
その時教授が説明するときに使ったのが次の4つの言葉でした。
➀社会保障 ②国債 ➂地方交付金 ④公共投資
教授曰く、
”➀、②は増え続ける。
➂も地方の衰退とともに増大し続ける。
➀~➂の反動として、④は縮小され続ける。
④には、君たち(大学生)への投資が含まれる。
本来、④にも資金が集まることが理想だが、今の日本は明らかに逆行してしまっている。
そして、この状況は10年以上言われ続けているが、状況は一向に向上しない。経済学者の中にも、構造的にどうしよもない、と考えている人が多い。"
という話でした。
そんなことを、思い返して再度この図を見たとき、
あ、貰い手がない財産が国庫へ行ってしまうのは、あまり良いことではないのではないか、
と感じました。
なぜなら、国債、社会保障は、主に高齢者を支えるために使われるから。(こここ認識違ってたら誰か教えてください)
若い世代へお金が循環しないのです。
(上記noteで私のスタンスは話しております。)
私は、お金を若い世代に回してほしい、とういうスタンスですが、もちろん自分で稼いだお金をどう処分しようと、自分の勝手です。
当然のことながら、私が他人の財産に口出しする権利は全くありません。
でも、それは国も同じ。
自分の意思がある限り、遺書がある限り、自分のものなのです。
自分の財産をどうしたいのか、どう使いたいのか、相続人がいないのならなおさら、考えていかなければならないのです。
5. おわりに(毎度のことですが...)
みなさまの貴重な時間をいただき、また最後まで読んでくださりありがとうございます。
ただ、本noteの内容は、完全性や正確性を保証するものではございません。記載内容を利用される際は、ご自身のご判断と責任に基づいてご利用くださいませ。
また、この中に相続のお医者様がいらっしゃいましたら、間違っているとこを容赦なくご指摘いただければ幸いです。
それでは良い週末を。
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