ビーセイコラボ動画のすすめ
この記事は「Beat Saber Advent Calendar 2020」の8日目の記事です。
まえがき
こんにちは、henomohesanと申します。普段はTwitterとYoutubeに、ビートセイバーのプレイ動画を上げている者です。
普通に動画を撮って上げるのもたのしいのですが、他のプレイヤーさんと一緒に動画を作ると、楽しさは倍増です。こんな感じの↓
お相手していただいたなじゅり様(@najury_najury)は、自分がビーセイ界隈に足を踏み入れた当初から仲良くしていただいている、大好きなプレイヤーさんのうちの一人です。コラボ相手を探しているというツイートを見て、名乗りを上げたところ、OKしていただけました。感謝!
加えてこちらは、韓国のプレイヤーさん、Tomato_is_drunk様(@Tomato_is_drunk)、通称トマトちゃんとのコラボ動画。↓
フリーダムでダイナミックな動きが魅力の、これまた大好きなプレイヤーさんです。日本語もとても堪能な方で、惚れ込んでリツイートしたり、動画にコメントしたりするうちに仲良くなって、コラボしようという話になりました。
これらはぱっと見、二人同時プレイみたいに見えますが、現状のビートセイバーではこういう形での協力プレイモードは存在しない※ので、動画編集によるコラージュです。各々で録画したものを、それっぽく見えるようくっつけただけです。
(※マルチプレイモードはこの秋に実装されましたが、隣に並んでプレイするスタイルではありません。悲しみ。)
とはいえ、適当に撮ったものを左右に並べても、同じ空間でプレイしているような一体感はなかなか出ません。ちょっとした工夫が必要になってきますので、それを少しご紹介したいと思います。
①描画設定を合わせる
コラボ相手と相談して、どの譜面でプレイするか決めたら、プレイ前に設定を合わせる必要があります。特に重要なのはGRAPHICSの設定。↓
これらを、二人とも同じ状態にします。ミラーの設定なんかがお互いで違ったりすると、片方は床に映り込んでるのに、もう片方は映ってない、と怪奇現象みたいになってしまうので、可能な限り全く同じにします。自分は上記のようなスクショを撮って相手に送り、それと同じになるよう設定を変えてもらってます。
プレイヤーオプションの項目も、同じように一致させます。HUDのありなし、デブリのありなしも、設定が相違するとだいぶ目立つので注意。個人的にはどちらも無しにした方が、見栄えがいいと思います。
ちなみに、片方のプレイヤーだけLeft-Handedにすると、譜面が左右対称になってとても映えるのでおすすめです。ちょっと斬りづらくなるかもしれませんが、そこはビーセイプレイヤーとしての気高い精神でカバーします。
また、Environmentsも同じものを選びましょう。
カスタムプラットフォームを使うのも楽しいかもしれませんが、後述のカメラアングルがうまく決まるかどうかわからないので、自分はいつもBig Mirror等の地味なやつでやってます。
ノーツやライティングの色も、いじっているならデフォルトに戻すか、スクショで数値を共有して合わせます。
②専用の画角を用意する
CameraPlusで、コラボ専用のカメラアングルを二人分作ります。CameraPlusの使用方法については、作者すのー様(@snow_mil)のGitHubリリースページ等を参考にしてください。
まず片側、右のプレイヤーのアングル。
FOVを60、カメラ角度(ang)をXYZすべて0にした上で、カメラ位置(pos)をX=-1.5、Y=1.3、Z=-3.2に設定します。するとこういう画になります。通常の動画だと明らかにおかしいですが、合成するのでこれでOKです。
続いて左側。
同じくFOV60、angはXYZすべて0、posをX=1.5、Y=1.3、Z=-3.2に設定します。posXのマイナスをプラスにしただけです。そうすると左右完全対称の画になります。あとはこれらをプロファイルに保存し、相手と共有して、どっちを使うか決めたら、プレイ&録画します。
お好みでカメラの位置を微調整しても構いません。が、posY、Zの数値は必ず、二人とも同じになるようにして下さい。またPosXをいじると、合成後の二人の距離を離したり近づけたりすることができますが、やりすぎると見切れる可能性があるので、あまりおすすめしません。
また、カメラの角度(ang)も、Xだけなら調整できますが、YとZは少しでもいじると合成時におかしなことになるので、変えない方が良いです。
設定とカメラアングルが準備できたら、いざ撮影です。
③2つの動画を合成する
お互い納得のいくプレイングが撮れたら、動画編集ソフトで2つを合成します。自分はいつも、AviUtlという無料のソフトでやってます。市販のソフトと比べて若干敷居は高めですが、慣れれば使いやすく、また無料とは思えないくらい機能が充実しているので、お金をかけたくない場合はおすすめです。導入や使用方法はAviUtlの易しい使い方というサイトに網羅されているので、参考にして下さい。
撮影した2つの動画を読み込んで、配置します。
事前に解像度(自分はいつも1280*720で撮ってます)を同じにしていれば、位置調整やサイズ調整なしで、そのまま配置するだけでOKです。
次に、下のレイヤー(この場合は右の人)のクリップに対し、右上の+ボタンから「斜めクリッピング」を適用します。
斜めクリッピングの「角度」を90°に設定します。
すると下のようになります。画としては、これだけでほぼ完成。
ただ、この状態では中心の境界線が目立ってしまうので、パラメータを調整して、境界線を目立たなくします。
斜めクリッピングの「中心X」を17、ぼかしを「30」に設定。また一番上のX位置を-20にします。
続いて上のレイヤー(左の人)をクリックし、X位置を20に設定。
これで大分、境界線が目立たなくなりました。
ライティング等はどうしても綺麗に合わせられないのですが、このように床が完全にブレンドされるだけでも、かなりの一体感が出ます。
ちなみに、画面右端と左端に余白(余黒?)ができてしまっていますが、気になる人はフレームバッファ→拡大等を駆使して調整しましょう。撮影時の設定によっては、上記数値ではうまく合わない可能性もありますが、ぼかしや中心X、位置Xをいじって、良き所を探してみて下さい。
④その他
合成の方法は以上になるので、あとはお好みでエフェクトをかけるなり、字幕を入れるなり、ご自由にどうぞ。自分は普段の動画では、めんどくさくてエフェクトはかけませんが、コラボ時はちょっと凝った感じにしたくなります。AviUtlのデフォルトのエフェクトでも、面白いのがたくさんあるので、解説サイトを参考に色々試してみるといいかもしれません。
コラボスタイルによっては、衣装やセイバーをお揃いにするのも楽しいと思います。先述のなじゅりさんとの動画では、チョコボの曲ということでファンタジーっぽいセイバー(剣と杖)を、またトマトちゃんとの動画では、お米になぞらえてしゃもじセイバーを使ってみました。アイデア次第で、面白い画がいくらでも作れそうです。
踊れる人同士のコラボなら、振り付けまで事前に決めてプレイすると、凄い動画作品になるかもしれません。自分は振りが全然覚えられない人なので無理です。
あとがき
ビーセイは、普通に撮るだけでも動画映えする素晴らしいゲームなのですが、こうしてダブルプレイ演出とすることで、さらに魅力的な動画にすることができます。オフラインでの活動がなにかと難しい昨今、家に居ながらにして人と会ったり、遊んだりできるVRへの期待は高まるばかりです。将来、こうしたビーセイ協力プレイが現実のものとなる日も、そう遠くないのではないかと思います。ちょっと未来を先取りして、仲のいいプレイヤーさんとコラボしてみてはいかがでしょうか? 特別な仕込みをしなくとも、二人が同空間で、同じタイミングで腕を振っているのを見るだけで、普段とは違ったカタルシスが得られますよ!
お読みいただきありがとうございました。
2020/12/12追記(カメラ位置について)
MOETIXA様が、CameraPlusの座標についてわかりやすい図を作成されています。コラボ以外でも、カメラアングルを作る際に参考になると思いますので紹介しておきます。