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ウガンダ | 未開の地アフリカ(1)【Vol.30】

人も空気感も大きなスケール感も私の感性にフィットする東アフリカのウガンダは大好きな国のひとつです。

ただ、私が活動のフィールドにしているカンボジア同様、アフリカ・ウガンダにも20年以上に渡る内戦など悲しい歴史があり、ウガンダの人々にとって、まだまだ心の傷が癒えない状況にあることを忘れてはいけません。

今回声をかけてくださったのは、JICA海外青年協力隊OBで退任後もウガンダに滞在していたOさん。ウガンダの発展に何かの形で貢献したいと野球などの普及に取り組んでおられ、以前から野球場や職業訓練施設の整備を考えたいと相談されていました。
まだまだ相談ベースで資金集めからしないといけない、実現可能かわからない状態でしたが、私のスキルをウガンダの発展に活かしてもらえるならそれもいい、とドバイへの仕事と合わせてウガンダにも何度か立ち寄っていました。

ついでと言ってもドバイから東アフリカのウガンダまで5h30mの飛行時間、羽田からベトナムまで飛べる時間です。

首都カンパラは高地にあるので暑いアフリカのイメージとは異なり、緑が多く、とても過ごしやすい環境にあります。
治安も一部を除いてはそれほど悪くないと感じましたが、普段カンボジアで暮らしている私なので若干感覚が麻痺している部分があるかも知れません。

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さて、現地の人からウガンダ名まで付けられるほどこの国に馴染んでいるOさんに連れられ首都カンパラ郊外の野球場へ。

私も野球をやっていたので、ウガンダの青年たちが一生懸命に白球を追いかける姿を見てとても嬉しくなりました。
当然彼らはプロ野球選手ではありませんので、働きながらですが、ウガンダ人の真面目な性格に合っているのか、ウガンダ野球はアフリカで好成績をあげているそうです。

私は当初、ウガンダで野球?ということで少し違和感がありましたが、2014年当時は2020東京オリンピックで野球が正式種目になることを見据えていたのでしょう、JICAも野球球技の普及を後押ししていたようです。
スポーツを通してウガンダの発展、日本を身近に感じてもらえることなので、現地に行ってみて良い取り組みだと思うようになりました。

ちなみに、野球道具は日本の有名な元プロ野球選手などから中古品を寄贈してもらっているそうです。

さて、野球場脇には空き地があり、今回は選手たちのクラブハウスと職業訓練施設を整備する事が目的なので、野球の練習を観た後、敷地調査などを行いました。

敷地調査は行いましたが、今後、設計するにあたって、ウガンダ(アフリカ)建築を理解しておく必要があります。
アフリカ独特の材料や工法があるかも知れませんので、Oさん友人のウガンダ人若手建築家Sくんを紹介していただき、後日、建設現場を見せてもらうことにしました。

一方、海外へ出張すると、空き時間を有効に使えるメリットがありますね。

Oさんにはウガンダの社会貢献のために活動する施設などへ連れて行ってもらい、いろいろな国の人たちがウガンダの発展(戦後復興)のために活動している様子を見せていただきました。

中でも、強烈に印象に残っているのが、日本人女性Yさんのお義父さん(ノルウェー人)が運営する孤児院でした。
お義父さんは40年前にウガンダに移り住み、ウガンダの激動の歴史を共に歩み、多くの孤児を育て上げた尊敬すべき、本当に素晴らしい方です。
私でさえ、カンボジアで過ごす1年が日本での10年分くらいに感じるほど凝縮した日々を送っているので、ウガンダでの40年は想像を絶するほどの人生を送ってこられたのだと思います。

お義父さんのように全人生を捧げて社会貢献することができるでしょうか?

本当にご苦労をされてきた方の言葉の一つ一つに重みがあり、ウガンダの現在があるのは、このような方々に支えられたおかげと言えるでしょう。

また、ウガンダはじめアフリカで活動する日本の人たちと食事をする場にも同席させていただきました。

ウガンダはじめアフリカ周辺国から集まる日本人コミュニティーは素晴らしいですね。そもそも日本から遠く離れたアフリカ、日本人が少ないこともありますが、簡単に帰国できない肝の座った人たちがそれぞれの地で社会課題解決のために前向きに活動していて、共感できる部分が多くあります。
ウガンダやアフリカ周辺国から集まることで、各国の生きた情報を共有し、各自が活動拠点へ戻って還元していこうという姿勢にとても好感が持てるのです。
とにかく皆さんのアフリカ愛が半端ではありません。

カンボジアとウガンダは同じ後発開発途上国(最貧国)となっていますが、私はカンボジアから10〜15年ほど遅れた印象をウガンダに対して持ったのですが、アフリカの土地柄や戦後からの経過時間に比例しているのでしょう。

さて、アフリカと言えばダンスと野生動物ですね。
観光もたっぷり満喫しました。

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ウガンダ人若手建築家Sくんにウガンダ建築をレクチャーしてもらいます。
続く…

#コラム #仕事 #建築設計 #海外進出 #アフリカ #ウガンダ


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