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ハワイタイムマシーンZ/太平洋のど真ん中で 05.カメハメハよりもっと昔の話

ハワイ島最南端の岬、サウスポイント

2004年のハワイ島取材で、わたくしはハワイのことをいろいろ知ったように思います。ハワイ情報サイトの編集長を名乗ってハワイに上陸したのは2000年。ちょっと遅すぎますが。

このハワイ島取材以降、
「ハワイで一番好きな場所はどこですか?」
と、質問されたら、「ハワイ島サウスポイントです」と、答えるようになりました。

ハワイ島サウスポイントは、ハワイ島最南端の岬というか、出っ張りというか。ハワイ島はアメリカ合衆国の一番南にあるので、サウスポイントはアメリカ最南端でもあるそうです。

そこにあるのは崖っぷちです。見下ろすと濃紺の青い海が広がっています。ほんまにキレイです。けっこう高いのですが、ローカルの若者たちが楽しげに飛び込んでいたりします。毎回、飛び込みたいと思いますが、ビビリなのでできません。ちなみに、わたくしの息子は二人とも飛び込んで嬉しそうな顔をして上がって来ました。

※息子たちは二人とも水泳をやっていました。泳ぎに自信のない方は絶対に挑戦しないでください。

遠い昔、ハワイアンの祖先は、赤道を超えた南からやってきて、このサウスポイントに上陸した。

それまで、その話は聞いたことがありましたが、それほど興味は持ちませんでした。が、実際にその場所に立ち、肉眼で水平線を眺めた途端、めちゃくちゃ好奇心が湧いてきました。

太平洋へ降りて行く道、サウスポイントロード

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サウスポイントの行き方はとても簡単です。ハワイ島の南を走る11号線からさらに南下するサウスポイント・ロードという道を下るだけ。地図で見ると近そうですが、11号線からサウスポイント・ロードへ入る場所から岬まではクルマで約20分。けっこう遠いです。

遠いですが、この道もまた最高です。岬へ向かって下って行くので、水平線へ向かって降りて行く感じなのです。

この記事の上に載せているのは最近の写真です。初めて行った頃の道はもっと細くて、対向車が来たら脇の砂利道へクルマを寄せねばなりませんでした。その度に砂煙がブワーッと舞い上がって、窓を開けたまま走ると車内がゲホゲホ状態になりました。

レンタカーの保険は適用外でしたが、障害物がないからか、ラジオはキレイに入りました。途中、発電用の白くてでっかい風車がいっぱい並んでいるところがあります。

この前行った時(2017年)は、風車の塔はけっこう汚れていて、羽が取れてるものもありました。もう稼働してないのかもしれません。

そうそう、2019年に聞いた話では、アラモレンタカーは保険適用になっていました。道の状態が良くなっているので、他のレンタカーも保険適用になるかもしれませんが、それは分かりません。行かれる場合はどうぞご確認ください。

ハワイアンはどこからやってきたのか?

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2004年10月から始めたハワイ島の本の執筆活動は、翌年1月で終了し、本は2005年3月に発売となりました。ハワイ島のガイドブックなので、ハワイアンの歴史についてはあんまり詳しく書いていません。が、この取材で、ハワイアンがどこからやってきたのか、について、めっちゃくちゃ好奇心を刺激されてしまいました。

さっそく、いろいろ調べてみました。

ハワイはもともと無人の島々でした。そこに人類が上陸したのは、西暦300年~700年。日本の「大化の改新」の前でしょうか。

地図で見ると、ハワイ諸島は太平洋のど真ん中にあります。遠いとは言え、いろんな大陸に囲まれています。が、丸い地球儀で見たら、その位置がとんでもない場所にあることがよく分かります。ハワイのまわりには海しかありません。普通に航海していて偶然見つけるような場所にないのです。

キャプテンクックがハワイにやって来たのは、1778年のことです。大航海時代のでっかい船で移動してる時にハワイ島を見つけました。ハワイアンがやって来たのはそれよりも1000年以上前のこと。彼らは、海図もコンパスもない時代にどんな船に乗ってやってきたというのか。

※キャプテンクックは太平洋に3回の航海をしたイギリスの海軍士官。西洋ではハワイ諸島を見つけた人とされています。

ハワイアンは文字を持っていません。記録なんかないのに、ハワイアンがどこからやってきたかについて調べた人がいます。なんと、それは日本人でした。

篠遠教授に会いに行きました

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わたくし、まずは動いてしまう人間です。ハワイスクープの取材時も良く注意されていました。まずは資料をよく読んで調べてから取材へ行きなさい!と。はい、ごめんなさい。と、言いながら動いてしまうのは、わたくしの英語力が低いから。見たら一瞬で分かることが、英語の資料を調べていたら1日かかってしまいます。

と、そんな言い訳はどうでも良くて。。。

ハワイアンがどこからやって来たのか、調べあげたのは日本の考古学者さんでした。

・篠遠喜彦教授(しのとうよしひこ/1924年~2017年)

残念ながらもうお亡くなりになられていますが、わたくしが篠遠教授を訪ねたのは2005年8月。ハワイ島の本を出した5カ月後のことです。篠遠教授はオアフ島のビショップミュージアムで働かれていました。ドキドキしながら訪ねて行くと、さっそく叱られました。

その頃、立て続けにテレビの取材があったようで、やってくる取材陣が何も勉強していないので、その度に一から説明されていたそうです。

「せめて、私の書いた本を読んでから来てください!」

も、申し訳ございません!

わたくしは、その場で篠遠教授から本を買わせていただいて帰宅したのでありました。

。。。。つづく

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