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建築豆知識『設備器具の位置』-スイッチ・コンセント・タオル掛けなどはどこに設置するのが正解か-

設備器具の平面的な位置や個所数の基本は設計図に記載されていますが、高さや位置寸法は施工図で決定されます。

注文住宅などでは、個人の生活形態により設備器具の位置を決定することになりますが、賃貸住宅や事務所ビルの場合は様々な方が使用されますので標準的な位置に設置することになります、。
ここでは、設備器具の標準的は位置をご紹介し参考にしていただければ
と思っています。


スイッチの位置

スイッチの位置は一般的に室内に設けますが、普段人がいないトイレや倉庫などは室外に設け、扉の背面にならないように配置する方が使い勝手がよいでしょう。
廊下や階段などは2か所以上でオンオフする方が便利な場合は3路スイッチや4路スイッチを用い動線をイメージし使い易い場所に設けましょう。

扉付近のスイッチは、ドアノブ側のドア枠から15cmの位置に設けるのが一般的ですね。

玄関などは、窓がないことも多く必ず照明をつける場所ですので人感センサースイッチが便利ですね。荷物で手が塞がっていても照明がつきますよ。

公共のトイレなども節電のために人感センサースイッチが使われていますね。

スイッチの高さ

スイッチの高さは、想定されるシチュエーションにより高さを決定する必要がありますね。

標準的なスイッチの高さは

  • 一般住宅    110~120cm

  • 高齢者住宅   100~110cm

  • 事務所ビル   120~130cm

高齢者の方が使用する場合は身長が低い方が比較的多いので低めにした方が使い易いでしょう。
事務所ビルでは、一般住宅と異なり成人のみが使い、靴をはいているので高めに設置します。



コンセントの位置

コンセントの位置は家電の設置場所や家具の背面にならにないように配置します。
一般住宅では室内の対角に2か所以上設け、掃除機用といて廊下などにも設けます。(充電式の掃除機の場合は不要ですが、、)
玄関にはインテリア用、キッチンには調理器具用、その他スマホなどの充電用があれば便利ですね。
トイレのウォシュレット用コンセントは給水管の下部は避ける方がよいですね。結露水がコンセントに落ちることがありますので、、

オフィスではどのようなレイアウトでも対応できるようにOAフロアを設けフロアコンセントの位置が移動できるようにすることが多いです。
比較的狭いオフィスではOAフロアは設けず、デスクやコピーなどの位置を想定し壁コンセントやフロアコンセントを設けます。

コンセントの高さ

コンセントは使用目的に適した高さに設置する必要がありますね。

標準的なコンセントの高さは

  • 一般住宅   25~30cm

  • 高齢者住宅  45cm

  • 保育園    110cm

  • 事務所    40~50cm   

一般住宅の冷蔵庫用は180cm、洗濯機用は110~130cmにし、使用目的によりカウンター上部などにも設置します。

高齢者は腰をかがめるのが大変なので、高めにコンセントを設置します。
UR都市機構では一般住宅でも高齢者の利用を意識しコンセントは高めに設置するように指導しているようですね。

保育園では園児の悪戯防止のために園児が届かない高さにコンセントを設置しています。 



インターホンの位置

インターホンの親機はリビングなどに設け、高さは145cmを標準に機器の大きさや形状により決定しましょう。

子機の高さはは110~130cmを標準とし、子供や車椅子での使用も考慮し高さを決定する必要があります。



タオル掛けの位置

トイレのタオル掛け

タンクに手洗いが付いている場合は、タンクの近くにタオル掛けを高さ120cmで設置し、手洗いが別で設けられている場合は手洗い器の近くに設けます。

洗面所のタオル掛け

洗面所ではタオル掛けの高さを120cmにするとタオルがカウンターに届いてしまうので130~140cmがよいですね。

又、お風呂のスイッチやリモコンと干渉しないように注意する必要があります。



トイレットペーパーホルダーの位置

トイレットペーパーホルダーの位置は一般的に、床からおよそ70cm、トイレットペーパーホルダーの中心と便器の先端が10cm程度離れた位置が適しているとされています。





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