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カウボーイハットの謎

今秩父に向かうレッドアローに乗っている。都内から秩父に行くには快適だよ。乗りっぱなしだからね。

「今朝、親父が亡くなった!」

目が覚めて早朝父ちゃんからそう連絡が来てたのは数日前。
死にそうで死ななかったじいちゃんがついに逝った。
あと数えるほどしか会えないのはわかってたからそれほどビックリはしなかったけど、死んだのかぁって思ったらやっぱり悲しかった。
最後に会ったのは9月だったかな。寝たきりになってて、そのときは俺がテレビに映った映像を観ながら「これが亮太かい?ほぇー」って、よわ〜い拍手をしてたけど、もう笑う元気もなかった。

10月のいとこの結婚式にも寝たきりだったから参加出来ずだったんだけど、「こんないい結婚式はない」ってその日のビデオをずっと家で観てて看護師さんにも見せてたらしい。
オシャレだったし、晩年までヘンなカウボーイみたいなハット被って口径の小さい自転車乗ってたしイカれたじいちゃんだったな。

じいちゃんは色々な言葉を俺に残して死んでいった。
ここからは逸見彰(じいちゃん)の俺が覚えてる戯言集。

「オラぁ、オメーの鼻水だって吸ってやったんだ」

1発目から強烈。キツイ。これは物心ついた頃にされてたら普通にめちゃくちゃ気持ち悪い。俺が小さかった頃の話になると「保育園の迎えに行ってた」っていうのと必ず一緒に言う定番のフレーズだった。"目に入れても痛くない"のごとく鼻水も吸っちゃったんでしょうな。もし俺に孫が出来ても絶対、孫の鼻水を吸ったりはしない。
「オメーの父ちゃんはイカれちゃってる!」
これは、今年のGWに体調崩して入院してたじいちゃんを姉ちゃんとお見舞いに行ったときのフレーズ。なぜかこのタイミングで喧嘩してて姉ちゃんと俺に愚痴ってきた。そのあとこれまたなぜか逸見家のルーツの話を聞かせられた。せっかくじゃっつって病院帰りに姉ちゃんとルーツを確かめに行った思い出。

「女のケツばっか追っかけてちゃしょうがねぇ」

これはじいちゃんと同居してるいとこが彼女を家に連れ込んでるタイミングで俺がじいちゃんの家に行ったときに言ってたフレーズ。ほんとは「オラぁ、オメーらの年の頃にはせっちゃん(ばあちゃん)と一緒になってオメーらの父ちゃんを育ててたんだでぇ!」と前につくんだけど。頑張って働いて、父ちゃんたちを育ててくれたんだろう。ありがとね。
いままでお疲れ様でした。また天国で会おう!
じいちゃんの名言だか、迷言だか、分からない戯言を書いたけど、これは俺がいつかこのブログを読み返したときに逸見彰を思い出すためのものだ。

今夜はじいちゃんの通夜だし、そのあと弾き語り音源を録音する予定で、明日は告別式のあと東京に戻って弾き語りライブだから忙しくなりそうだ。それでは続きはまたの機会に!
みんなは弾き語り音源を楽しみにしててくれ。未発表曲も入れようとしてるんだ!

Nov 15, 2019

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