転出者の不在者投票(その2)

本日、広島県呉市選挙管理委員会から送付された不在者投票用紙を横浜市金沢区選挙管理委員会の設置した不在者投票場で投票し参政権を行使しました。

双方の選挙管理管理委員会の対応が面白過ぎたので紹介いたします。

まず、呉市選挙管理委員会です。

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この封筒に入っていたのは、参議院全国区の投票用紙と封筒、参議院広島選挙区の投票用紙と封筒、そして

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この案内

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私が送った返信用封筒です。

順を追って呉市選挙委員会を糺していきます。

まず、「投票用紙等の送付について」とタイトルをつけた事務連絡ですが、私がこれを目にしたのは、不在者投票が終わってからでした。なぜなら開封できない緑色の封筒に投票用紙とともに同封されていたからです。この事務連絡に記載されていることは、投票前に有権者が見なければならないのにもかかわらず開封できない緑色の封筒に投票用紙とともに入れられていることは大問題です。私が、もし緑色の封筒を開けてしまえば投票できなくなってしまうからです。本来であれば、この事務連絡は、投票用紙を封印した封筒に共に入れるべきものではなく、有権者が封印された封筒を開かないように投票用紙が入っているこの緑色の封筒とは別の封筒に入れるべきものではないでしょうか。あまりにも雑な呉選挙委員会の対応です。

次に私が送って使われずに返送されてきた返信用封筒に貼ってある切手の額を御覧ください。¥344円です。不在者投票用紙を申請するためにも同額、合計¥688かかっています。それ位の額でぶつくさ言うな、セコいぞという論もあるでしょう。小市民である私にとっては、決して少額ではありません。注目すべきは、「返信用封筒は不要につきお返しします。」と下手くそな字で書かれた付箋です。では、送った分の¥344円は返してくれないのか?本来、参政権を行使するための投票用紙は無償で配布されています。しかし、今回、私は、そのために¥688使っている。これは正しいのか?呉選挙管理委員会にこれから問い合わせようと思っています。返してくれなかったら、その後のことはちょっと考えています。ここに至るまでの塩対応も含めて。最初から、こんな費用をかけなくても、返信用封筒まで同封しなくても、申請できるような案内をするべきではありませんか。保険会社とか普通にやっていることです。そんなことも呉市はできないのですかね。

次は、金沢区選挙管理委員会を糺します。これが結構爆笑ものでした。

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まず、これを御覧ください。区役所1階にあった期日前投票の案内です。不在者投票の案内板はありませんでした。不在者投票を行うには、庁舎6階の選挙管理委員会に直接出向く必要があったわけです。でも、これではなかなか辿り着けないですよね。私は、事前に選挙管理委員会の電話番号を調べて問い合わせていたので、この看板をすり抜けて、この先のエレベーターに直行しましたが、普通はこうはならないのではないでしょうか。不在者投票を希望する有権者に金沢区は結構冷たいです。

更にそれを実感したのが、6階の選挙管理委員会の窓口でした。

まず、不在者投票場所の案内は一切なく、選挙管理委員会の窓口で件の緑色の封筒を見せると、あたふたと臨時の投票場が設置されるのでした。その後の塩対応を紹介いたします。(結構笑えます。)

まず、臨時に投票用紙に候補者名を記入する仕切り板が立てられます。そして、投票用紙に記入している間、ずっと職員が後ろで監視しています。落ち着いて書けません。(これって公職選挙法違反にならない?)そして、それからが、もっと面白い。投票用紙に記入したら不在者投票の場合は、呉市選挙管理委員会に投票用紙を送るために専門の封筒に投票用紙を入れて封をしなければなりません。その封筒を封印するため封印口を湿らす必要があるのですが、何もないので水を含ませた海棉みたいもの(郵便局やコンビニの窓口にもある。)を要求したら、何とウエットティッシュを持ってきました。当然、これでは封などできませんから、「舐めようかな。」と呟いたらようやく奥からスティック糊が出てきました。この一連の対応を見る限り、おそらく、ここの選挙管理委員会では、私のようなケースを扱ったのは初めてだったと思われます。人口20万を超える金沢区でこの状況では、相当数の転入者が不在者投票を諦めたのではないかと思われます。

これが地方自治体の行政のレベルです。行政の劣化は、ここまで酷いことを実感しました。はっきり言って、これで怒っていたら自分の健康にも悪いので、怒る気にもなれず呆れています。帰宅してから我が家の夕飯で皆で笑うネタにしました。法曹の仕事を目指している息子にこれで訴訟を起こせるか冗談で訪ねましたが「あんまり金にならないから受ける弁護士はいないかも。」と言っていました。

私は前職で船に乗っていた時に海外に派遣されている船内で不在者投票所を設置して不在者投票をしたことがありました。この対応に失敗すればメディアに叩かれるネタを与えることになるので、投票用紙を確実に受け取り開票期限に間に合うように送ることに相当な気を遣いました。何よりも憲法で保障されている乗員の参政権を奪うことは決してあってはならないと思っていましました。
今回、両選挙管理委員会は、有権者の投票の権利を確実に行使させることを真剣に考えているとはとても思えません。猛省を求めたい。怒ってはならないと思いながら、書いているうちに怒りのボルテージが上がってしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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